matasaburo3の散歩日記

日本各地を旅しながら、日本の四季を撮ります。
又、世界各地の街を巡りながらの印象記やあれこれ。

カリヨンの音色響く古都、メッヘレン

2015-11-23 11:56:03 | 世界の都市


 メッヘレン

 メッヘレンはアントワープとブリュッセルの
中間に位置する人口約8万人の町です。

16世紀初頭にはネーデルランド(現在のベルギー
とオランダ)の首都として、25年間ヨーロッパ
の政治・文化・芸術の中心地として栄えました。





 二つの宮殿が道を挟んで向かいあっています。

「オーストリアのマルガレータの宮殿」と
ゴシック様式の中庭です。

16世紀初頭に建てられたルネサンス様式
の建物です。




こちらは「マーガレット・オブ・ヨークの邸宅」
です。



マーガレット・オブ・ヨーク(1446-1503)は
ブルゴーニュ公国最後の君主にイギリスから嫁いできま
した。

1500年から1515年までは、神聖ローマ帝国皇帝
カール5世がこの邸宅で暮らしました。



メッヘレンの中心にある、マルクト広場(グロート・
マルクト)と聖ロンバウツ大聖堂です。



広場には「オーストリアのマルガレータ像」が立って
います。

「オーストリアの・・」と枕言葉がついているのは
彼女がハプスブルク家の出身だからです。

父親は神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世。母親は
「美女の中の美女」と称えられた「ブルゴーニュ
のマリー」です。
(マリーの義母がマーガレット・オブ・ヨークです。)

ネーデルランド総督となったマルガレータは兄の遺児
カールの養育を、父マクシミリアンから託されます。

皇帝家としてハプスブルク家は絶対のものになって
いきます。



15世紀から16世紀に移っていく激動の時代に
「マルグリット」なる同名の二人の女性が、メッ
ヘレンを舞台に活躍しました。



「オブ・シニョールケ(紳士の上)」という愛嬌
ある名の像のレプリカです。
アントワープの人を揶揄する表現として使われる
そうです。



聖ロンバウツ大聖堂は、13世紀から約300年
の歳月をかけて建設されたゴシック様式の教会で
す。



付属する鐘楼は高さ97m。49個の鐘からなる
大規模なカリヨンが2組あります。



内部にはヴァン・ダイクの「十字架のキリスト」
の祭壇画があります。

メッヘレンは、今もこじんまりした、絵のように
美しい町でした。