Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

イエv.s.疑似イエ、あるいはもう一つの大井競馬第3レース(7)

2024年09月09日 06時30分00秒 | Weblog
 学歴で注目すべきは、私見では、中等教育と部活動である。 
 多くの場合、これで人間の思考・行動の傾向の大半が決まると思う。
 すると、(もちろん例外的な人も多くいるけれど、)日本有数の"勇ましい"学校と、これまた集団志向・集団思考を涵養し軍事化イニシエーションを多用する運動部(カタリーナ、スケープゴート、フィロクテーテース(7))という、究極のコラボレーションが発見された!
 しかも、この学歴(+運動部歴)と職歴との間には、極めて強い結びつきがある。
 Wikipedia:大蔵省から引用すると、
  「東京大学運動会漕艇部は、大蔵官僚予備軍ともいわれており、大蔵省の指定コースになっている。竹内道雄(元次官・1944年入省・東大法)と吉瀬維哉(元次官・1946年入省・東大法)が、東京大学に入学したばかりの長岡実(元次官・1948年入省・東大法)を漕艇部に勧誘し、そのまま大蔵省まで連れてきたことが始まりだとされる。それ以降、東京大学運動会漕艇部と大蔵省は密接な間柄になった。
 この省に限らず、中央官庁では、新人を”家畜”扱いしてシゴき抜くタイプの軍事化イニシエーションがなされることが多いが、こうしたやり方は、漕艇部OBなどが導入したのではないかと推測する。
 職歴について言えば、多くの「官庁」も「枝分節」の性格を有しており、「政党」と同じく、”疑似イエ”と言って良いと思う。

 「・・・さらには実際に儀礼的な競技が行われもする。こうした儀礼にいったん参加させることによって社会の成員は枝分節組織内のそれぞれの地位に収まっていくのである。一般に”rite de passage”と呼ばれるものはその一種であり、その経過で生じる儀礼=無分節状態への参加を人類学者はしばしば”initiation”と呼ぶ。そこに無分節の契機、”mystique”な契機が存在するのは当然である。そしてそれは軍事化に役立てられる。」(p118)

 「財務省の特徴はですね、一言で言うと、『超エリート』。・・・絵に描いたような経歴、・・・〇〇高校、東京大学法学部、みたいな・・・」(1分50秒付近~)
 「北朝鮮と、それから財務省は、よく似てて、財務省を国にしたようなものが北朝鮮みたいな感じなんですね。・・・よく大学で、『4年になると神になる』とかあるじゃないですか。あれがね、すごく定着してるんですよ。」(4分35秒付近~)

 むむむ、ということは、ずっと勤め上げれば、場合によっては「第一書記」にもなれるということか?
 ・・・とはいえ、この学歴と職歴だけでは、この「政党」のトップになることはまず出来ない。
 確かに、戦後、吉田茂、芦田均、岸信介、(池田勇人)、佐藤栄作、福田赳夫、(大平正芳)、伊東正義、中曽根康弘、宮澤喜一という、東大(京大、一橋)→官僚というコースで総理大臣になった馬たちはいるが、(内閣総理大臣臨時代理だった伊東号を除外すれば)芦田号、福田号、大平号及び中曽根号を除き、いずれも”祖霊ナイン”の子孫であることに注目すべきである。
 つまり、”祖霊ナイン”の血統(すなわちサラブレッド)でない限り、この「政党」のトップになることはまず出来ないのである。
 分かりやすい例が、「総理に一番近い男」と呼ばれ続けた加藤紘一号である。
 加藤号は、確かに東大卒の外交官で、世襲ではあるけれど、”祖霊ナイン”の子孫ではなかった。
 「プリンス」と呼ばれ、さんざんもてはやされたものの、サラブレッドではなかった。
 なので、総理大臣の座をライバルの小泉純一郎号に奪われたあげく、非主流派にとどまり続けたのである。
 恐るべし、”祖霊ナイン”(=藩閥)の呪い!
 このように、かつて多くの官僚政治家を生み出したこのK池会ですら、”祖霊ナイン”の子孫でなければ、領袖になることは出来ないか、なったとしても途中で亡くなったり(大平号)、派閥が分裂してしまったり(加藤号)したのである。
 そしてついに、近年では、官僚出身のアラブを厩舎にリクルートすることも少なくなってしまった。
 さらに、この「政党」全体、世襲が多くて受け入れ可能な厩舎が減ったこともあって、昭和末期から平成にかけて、官僚OBたちは他の「政党」の厩舎(アラブでも受け入れ可能)に登録して出走するようになったのである。
 ところが、この間隙を突いたのが、旧N階厩舎だった。
 もともと中曽根号のようなアラブが領袖を務めたこともあるこの厩舎は、”祖霊ナイン”の子孫でない(つまり、アラブの)官僚OBも受け入れ可能だったのだが、N階調教師の代になって、積極的に受け入れを行うようになったようである。
 こうしたリクルート方針を受けて、アラブであるKOB.T.号も、この厩舎に入ったのではないかと思われる。 
コメント
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