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Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

秘島めぐり(その5)

2006年03月25日 07時48分04秒 | Weblog
 マンハッタン島…これが秘島かいな、とも思うのだが、その血塗られた歴史を知る人は少ないだろう。今でも犯罪の絶えないこの島を、私は個人的に「秘島」だと思っている。
 ”昔ニューヨークはニューアムステルダムといいました”で始まる曲があった(曲名は失念)。1626年、オランダの西インド会社代表が、インディアンから60ギルダー(石くれ60個分、24ドル相当)で島を購入したのである。その後オランダはイギリスと植民地を巡って争うこととなった。ロウワー・マンハッタンにはイギリス軍の攻撃に備えて堡塁が築かれ、「ウォール街」と呼ばれた。
 1664年、オランダに勝ったイギリスは、兵を派遣したヨーク公の名から街の名前をニューヨークと改めたが、その9年後にはふたたびオランダ軍が統治、ニュー・オレンジと街の名前を変える。ところが翌年、イギリス軍が再度奪回し、町の名はニューヨークに戻った。
 イギリス・オランダ間の戦争で多くの血が流されている。その様子はメルヴィルの「白鯨」の冒頭にも出てくる。因みに、メルヴィルは、「マンハットー」という言葉で都会人とその生活ぶりをバカにしている。海と自然を愛する彼は、故郷マンハッタンが嫌いだったのである。
 その後、イギリスの統治下でも長らく平和は訪れなかった。多くのギャングが割拠し、流血の絶えない時代が続いたこともある。その様子は、「ギャング・オブ・ニューヨーク」に詳しい。見るのがいやになる残虐なシーンもある。
 …そして9・11….いつになったら平和な島に戻るのだろうか?