サーファー院長の骨休め

“ビッグマッサータハラ”のライフスタイル

「三助」

2023-11-18 | サーファー院長の骨休め by 毎湘通信
「三助」                 2023.11月

 椎間板ヘルニアで緊急入院し、痛みでベッドに横になることができず、手術までの5日間ずっと四つん這いで過ごしていました。手術前日に体を清潔にするということで、風呂場に運ばれました。ストレッチャーの上で四つん這いのまま服を脱がされ、紙おむつをはずし、導尿の管を垂れ下げながら裸になりました。もうまな板の上の鯉です。「お湯をかけますよー。」と2人の女性看護スタッフが二手に別れ、せっけんを染み込ませたタオルで全身を洗ってくれました。温かいお湯が冷えた肌を伝いとても心地よかった。洗ってもらいながら「こういう仕事もあるんだな。」と考えていました。10分ほどで終わり、乾いたタオルで拭いてもらいさっぱりしました。これまで長い時間痛みと闘いながら過ごし、体は冷え切り、疲弊しているところに温かいお湯を浴びただけでも精神的に楽になりました。

 実は、私は数年前に体を洗うという職業を「三助(さんすけ)」という形で見付け出し、興味を持ちました。三助とは、銭湯の番頭さんの業務の一環で、お客さんの背中を流すサービスをする人のことです。今はこのような人はいなくなりましたが、三助をやってみたいと考えていたことがあることを思い出していました。

 無事手術も終わり退院し、さっそく三助のことを調べてみました。すると東京のある銭湯につい最近まで三助がいたということが分かり問い合わせました。しかし、数年前に三助は止めてしまったそうです。しかし、近い将来また三助を復活させたいとのことで、一度会うことになりました。そこで私はその銭湯の女将さんに自分の入院中に体験した体洗いのことを話しました。するとその女将さんも以前病気を患った時に味わった温浴の大切さを銭湯の経営者として改めて認識し、再び三助が世の中に必要になる時が来るはずだということで、私に三助の伝統の技を伝授してくれることになり、以前そこで働いていた三助さんに直接教わることになりました。その方も私と同じ現役のあん摩指圧マッサージ師でした。三助の特徴的な技、拍打法は、手のひらを窪ませてパンパンと背中を叩く手技ですが、あれは古来あん摩の技術です。マッサージ師は三助に一番近い技術を持っていると言えます。風呂場で実際に私の背中にやっていただき、背中で感じながら、鏡越しに動きを見ながら習得しました。今後どのような形で三助の活動ができるのか模索していきます。






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