西風に吹かれて

日本の西端にある基地の街から、反戦や平和の事、日々の雑感を綴ります。

付け替え道路工事再開10日目

2016-08-05 19:08:49 | 石木ダム
午前8時、ゲート前に立つが、今日も暑くなりそうな予感がする。

今日のテント当番のKさんとH子さんと一緒に横断幕・幟・プラカードをゲートに取り付けていく。

「暑いし、今日はもう来ないのかもしれないね。」などと言っていたが、あに図らんや9時40分に事務所前にいる支援者から電話。
「ワゴン車が出発した。」という連絡だ。本庁の応援者を含めて、12.3人で出発したという。

急いでプラカードを持ちゲート前に並ぶ。
10分ほど経って県職員9人と業者3人の計12人がやって来た。





県は昨年仮処分を受けた16人が私たちの中にいるのではないかと、ひどく気にしていて毎回「16人の方はいませんね。」と聞く。
「今やられているような妨害行為をしてはいけないとの司法の判断が出ています。」とも言う。

この後、所長は珍妙なたとえを持ち出してダム建設の正当性を私たちに訴えた。
曰く「隣の家が新築するとき、自分の家が日陰になるからと言って妨害をしますか?皆さん方がやられているのは、それと同じことですよ。」



へえ~~!本当なのか?
家の建設を巡っては、日照権の問題で多くの争いがあっている。裁判事例も数多くある。自分たちの生活権を守るのは当然のことだ。

それに所長は「ダムが作られず洪水が起ったら皆さん責任をとれるのですか?」とも言ったが、現在行われている河川改修工事が終われば、これまでのような水害は起らないと県の土木部技監が認めているのだ。自分たちの言ったことにこそ責任を持ってもらいたい。



「私たちは粘り強くお願いをしていきます。」と次長が言い、職員と業者は帰って行った。

しかし、いくらお願いされてもダメなものはダメなのだ。単に「美しい自然を残す」や「ダムが環境を破壊する」ということだけで反対するのではない。ここに暮らす60人の生活権・生存権が奪われるのだ。生活権・生存権を奪われるということは「死ね」ということと同じなのだ。
だからこそ、最後まで反対し続けるのだ。


午前11時、貸し切りバス1台にピースボート参加者の「石木ダム」現地視察組の32人が到着。



「50年も前の計画がまだ続けられているなんて!」とみなさん口々に話され、ゲート内の2ヶ所に付けられている監視カメラを見てビックリされていた。この参加者の中にはシールズの奥田愛基さんもいた。このような若者たちが、石木ダム問題を広く世間に訴えてくれたらと願わずにはいられない。



ピースボートの皆さんは地権者の皆さんと交流会。

この後、私と「石木川まもり隊」のIさんご夫妻とで、昼過ぎまでテントで見張り番をやった。


さあ、明日は村山さんの写真展と市民運動ネットワーク長崎の講演会で、長崎まで。楽しみだ。