京大植物園TODAY

京都市左京区の京都大学北部キャンパス内にひっそり佇む現代の杜、京都大学理学研究科附属植物園の日々の風景を紹介します。

農Gは、「農産物干し場」だった!?―その1:大正時代の「公費流用」

2006年02月26日 17時40分01秒 | Weblog
橋本伝左衛門氏の著作(前掲書「歴史を語る」pp.36-37)からの引用:

『さて農学部の敷地がきまり、土地は整備されたが、その敷地利用区分については、創設後いろいろ問題があった。…農学部の創設にあたって、大学本部および他の若干の学部は、農学部創設費の一部を流用して、自分の方のいろいろの建物や施設をいち早くつくっていた。

つまりこれまで長い間文部省に新設または増設を要求していた建設物や施設などで、政府財政の都合上カットされていたもののうちいくつかを、あらためて農学部用という名目をつけて、農学部創設費予算を流用してつくったのであった。

もとよりそういうことは会計法違反で、予算の不当支出となることは関係者はみんな承知の上であるが、そこはいろいろと智恵をしぼって、できるだけしっぽをつかまれまいと、いづれも「農学部用」というかくれみのを使ったものらしい。農学部にはさっぱりおことわりなしにである。

たとえば、大学本部は運動場および水泳のプールを、本来農学部の授業および研究に必要な施設にさきがけて、農学部の創設費でつくった。また他の学部でも、建物や実験設備などを、既存の建物にひっつけて、同じ財源を利用して設けていた。』


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