にゃぁとよべばふりむきます

日々のことつれづれ。更新さぼりがちです。

旧安田楠雄邸@千駄木

2009-08-08 02:26:53 | でかける・都内
千駄木にある旧安田楠雄邸庭園を見学しました。



保護のため週に2日(水曜・土曜)だけ一般公開されています。フラッシュを使用
しなければ撮影OKなのが嬉しい。素足の入館はご遠慮されちゃうので靴下を!
ガイドさんの案内で邸内見学(40~50分所要)。ジーンズは畳表を傷めるので
2巻き折り上げなくちゃいけません(ただの畳じゃないのだ!)。

 豊島園(としまえん)の創始者である実業家藤田好三郎氏が、大正8年に自宅として建てた
和風の邸宅です。好三郎氏は建築道楽で、伝統的な技法や材料にこだわりつつも当時の最新
の設備をも取り入れ、格式の高い日本建築の様式で贅を尽くしてこの邸宅を完成させました。
にもかかわらず3年半ほどしか住まず、新たに建てた屋敷へ移り住みます。理由は「子供が成
長して手狭になったから」…をいをい!

 そして大正12年、安田財閥の創始者安田善次郎氏の娘婿・善四郎氏が買い取って以来、
平成8年に財団法人日本ナショナルトラストに寄贈されるまではご家族がお住まいでした。「大
正時代から昭和初期の東京山手の庭園と住宅の雰囲気を伝え貴重な価値がある」として、平
成10年に東京都の名勝に指定されます。なにしろ、関東大震災も太平洋戦争も耐え抜きほぼ
完全に残っていたそうです。改修を経て2007年から一般公開されています。

 

↑ 1階・洋室・サンルーム

← これ膠硝子(ニカワガラス)
   ガラス表面の模様はニカワが
   固まってできたもの。


まんなかの2畳さえ京間サイズなら
この部屋=京間になるらしい。
だから右隣の畳とは幅が違う。

後の持ち主である安田善四郎夫妻の
普段使っていた部屋。ふすまの奥に
は水屋があり炉がきってあった。
ふすま閉めちゃえば普通の和室に。
これは便利い~い。

かなり暗めの部屋なのが分かりま
すでしょうか。夏は涼しいらしいけ
れど、冬は…。
右は(別の部屋ですが)建築当初
から使用されてる照明器具。

お台所です。この脇にある部屋に
お手伝いさんが常に数人待機してた
らしい。アイランド型のキッチン
上部は、視覚的にすっきり見せる
ために吹きガラス製の棒を渡して
つくった棚。蠅帳とか冷蔵庫とか
流しが、いちいち懐かしい!

天井のガラス越しに入る光で明る
いのはいいけれどかなりサウナ!

お次は2階。この窓から見える枝垂桜と紅葉はたいそう美しいらしい。

2階のこの部屋が邸内ではもっとも格式の高い部屋だそうで、畳も他の部屋
とは違うんだぜ。

大正時代ですら手縫いする畳職人が
もうあまり残っておらず、探しに探した
とか。イグサも最初っから青々として
いない備後なんとかって品種のい草ら
しい。で、踏み心地は、ふかふかとし
ておりました。ここの畳のことだけで
本が1冊できるほど奥が深いのだ。


財団法人日本ナショナルトラスト --> 旧安田楠雄邸庭園 撮影日:2009年08月05日午後

もーたくさん色々興味深いおはなし聞いたのだけど、うろ覚えでもあるし長々と
しちゃうので…最期に付け加えるならば、ここで安めぐみやガクトがグラビアを
撮影したとか。あと刑事ドラマ『相棒』のロケも。 
ご清聴ならぬ清読、ありがとうございました。