家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

女難

2024-01-24 18:38:46 | Weblog

少し前になるが不具合が出て車をいつもの店に届けて歩いて帰るところだった。

私の前方には小学校1年生と思われる男の子1名と女の子2名が歩いていた。

道順が同じなので私はその子たちを追いかけるような格好になった。

女の子が後ろからくる私に気が付いた。

もう一人の女の子に囁くのが聞こえた。

「不審者・・・。逃げる?」

サーッと走り始め少し前に居た男の子のところまで走っていった。

私は自分のペースで歩いていたが、どうしても追いついてしまう。

「オレは不審者じゃあない。失礼だろう」と大声で言いたかった。

でも言った途端に「やはり不審者」と成りかねないから言わなくてよかった。

その時の私は帽子を被り紫外線で色の付く老眼鏡をかけマスクをしていた。

まさに不審者の典型だった。

次は近所の中学校の始業の日の事。

横断歩道橋を登ろうとすると上から中学生の一団が下りてきた。

女の子が仲良く友達と話しながらも私の顔を見ている。

だが登ろうとする私を全く無視して下りてくる。

とうとう私は彼女らが下りきるまで階段下で待っているしかなかった。

無理して上がって行って肩でもぶつかったのなら、それこそ不審者と通報されるかもしれない。

そこで「〇〇中の生徒は一列になりなさい」と先生風に言えばよかったのだろうな、と後になって気づいた。

最近老女がカートに乗せた灯油缶を引っ張って歩いているのを我が家の車庫前で見つけた。

歩いて灯油缶を運ぶ人を見たことがない。

この辺りに灯油を売っている店はないからだ。

「そこに座って少し休憩をとったらいかがですか?」と車庫から出て声を掛けた。

老女は見たことのない人だったが立ち止まって話を始めた。

「もうすぐそこですから」と言って妻が手伝おうとするのを拒んだ。

「どこでその灯油を買われたのですか」と聞くと、相当遠くのガソリンスタンドを教えてくれた。

「運動不足ですからちょうどいい運動です」と言うのだが車の通りも多いし歩道もないから少し危険だなと感じた。

だが夫婦で気づかいしていると話が長くなってきた。

話を終わらせようとしたが止まらない。

20分以上立ち話をして去っていった。

活舌は良いし話の筋は通っているし決して嫌な感じではなかったが、なにせ私も妻もやることが在ってのことだったので少し長いな、と感じた。


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