自分の所有する山の木を切った。
といっても今回も、やはりY爺さんの手伝いをしただけだが。
前日Y爺さんに藤棚の造り替えをしたいと言うと
「それなら山から木を切り出せばいい」と言い、どんどん山に入って行って打ってつけの木を見つけてくれた。
9時半に待ち合わせをしたので9時に行くと既にY爺さんは作業を開始していた。
下草を払い倒す木が不味い方向に向かわないようにロープで留めてあった。
さらに倒す前に手の届く範囲の樹皮を剥いていた。
私は安全な場所でうまく倒れるところを観察していただけ。
メリメリ バッキーン ズズーン と倒れた。
私達は樹皮を剥いた。
Y爺さんはカマのような形をした皮むきを使っていた。
私はホームセンターで購入したジャガイモの皮剥き器(ピーラー)の大型のもので参加した。
皮を剥いていると水しぶきのようなものが顔にかかる。
それは、木が吸い上げている水であった。
杉の皮は面白いように剥ける。
ガサガサだった杉の肌はツルツルの美しい白木の肌になった。
使う部分の皮を剥いて次の木に移る。
枝や葉は着けたままにしておいたほうが木の乾きが良いという。
Y爺さんは急斜面を真っ直ぐに「ヨイセッ」と言って登り、そのまま横に歩く。
私は回りながら登りズルズル落ちながら横に移動する。
腰に着けたケンタイと呼ぶオノとノコギリだけで次々と木を倒していく。
オノは思い切り打ち下ろすが正確だ。
ノコギリは音を聞きながら留めてサッと身をかわして倒木の危険から身を守る。
学びきれないほどの動きだ。
来年3月にこの木々を山から下ろすときにも手伝ってくれると言って帰って行った。
またまた、あっけにとられた半日であった。