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家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

絶滅危惧種

2018-06-01 07:46:44 | Weblog
先日倒れたコナラの近くを歩いていると奇妙な生き物が飛んでいた。

細いコナラの木の幹に留まった。

何が奇妙なのかというと、自分の体の長さには、およそ似合わないほど長い尾を持っている。

「形としてはハチかアブかな」

木にそっと忍び寄って写真を撮った。

ベッコウ色の体に黒い斑点がある。

2~3センチの体に10倍の長さの尾だ。

とりあえずカミキリムシではないので殺処分するのは控えた。

帰宅して調べるとウマノオバチというハチだった。

それが絶滅危惧種だと書いてある。

また驚いたことにシロスジカミキリの幼虫に寄生するらしい。

シロスジカミキリといえば去年の3月に切り倒したコナラから出てきた大きなカミキリムシだ。

幼虫も成虫も大きかった。

ウマノオバチの尾は幹の外から穴の中の幼虫に産卵するために長い産卵管が必要だったのだ。

ウマノオバチが生存を続けるにはシロスジカミキリが必要なのだ。

そんな絶滅を危惧されているようなハチが我が家に居てくれるなら、もちろんその生存の手助けはする。

だが同時に、それはコナラの倒木を推進する事になる。

また幹に跡が付くため売り物にならないコナラを育てることになる。

まあ私の少々の金銭的な損失よりも種の保存の方が、はるかに尊い。

というわけで、このコナラにはカミキリムシの幼虫を駆除するスプレーは吹き付けないことにした。

ウマノオバチだということを知ってから、もう一度その留まっていたコナラを見に行った。

すると、あのハチが留まっていた場所の少し下にカミキリムシの空けた穴があった。

その下に、その穴の多さを示すように、もう穴ではなく大人の拳よりも大きな削り取れた箇所も見つかった。

その中に産みつけたのだろうか。

中の幼虫が幹の外に出す削りカスが落ちているから幼虫は居るに違いない。

今までは削りカスが落ちていると必死になってスプレーしたのだが今は削りカスを見たら嬉しい。