言の葉収集

思ったこと、感じたこと、出逢ったこと
いろいろ気ままに書きたいと思っています。

おばあちゃんの話

2006-11-18 19:15:06 | 言の葉
本日は、車で45分ほどのお客様のところへうかがった。
小さな漁師町で、その方は一人で暮らしている。もう70才は超えておられると思うのだが、非常に元気なおばあさんだ。一人で暮らしていると言っても、同じ町のすぐ近くに娘さん夫婦が暮らしており、重宝しているといつも笑って話してくれる。

今日はいろんな話をしてくれた。
「私はな5人子供がおるんさ。そこに住んでいる娘以外はみんな他所におってな、子供たちみんな良くしてくれる。嫁もいい嫁ばかりでな、私は幸せもんじゃい。」
「早くに亡くなったお父ちゃんは損じゃ、こんなに良くして貰えるのに。生きとる私はホンマ幸せやで。」

独特の訛りでおばあちゃんの嬉しい話は続く。
「大阪にいる婿さんもな、この町が好きでしょっちゅう来てくれるんさ。大事にしてもらってます。」
「名古屋の嫁さんはな、週に1度は電話をかけてくれて、寒くなったけど風邪は引いてないか、身体壊してないか、ちゅうてな。」

聞いているこっちも嬉しくなってきた。
そしてこんな子育ての話もしてくれた。
「私はな、どの子供にも車なんか買ってやらんかった。みんな自分で自分のお金で買いよった。そやから大事に乗っとたわい。家にお金が無かったんじゃないで。それが子供たちの為なんや。」

いい話を沢山してもらった。おばあちゃん、ありがとう。
「親が甘やかしてくれたことを、大人になって感謝するこどもはいない」
そんなフレーズを思い出した、のどかな漁師町の朝の風景。