演奏のシーズンを迎え、2本の馬頭琴の弦を交換した。弦を張った状態では手の届かぬ場所も含め、無水アルコールを布に塗布して、ボディ全体の大掃除をする。松脂の粉・埃を拭き取りつつ、傷やトラブルに発展しそうな問題が有りはしないかと、点検しながら拭き上げる。2号の糸巻きは本来の回転が鈍く摩耗して調弦不能に陥る真鍮製から、世界的に評価の高いゴトー製のエレキベース用のペグに交換済みなのだで、取り付けの弛みなどが発生してやしないか、ラチェットレンチで増し締めしたら・・・すっぽ抜けた
バラして眺めてみる。シャフトを取り付ける素材(内モンゴル製の馬頭琴の場合では馬頭の裏蓋)に固定する為の部分のネジの部分がすっかり破断していた。たぶんエレキベース用のペグを移植してから、20年以上が経過しているから、単純に金属疲労の可能性が考えられる。それならば、今後のトラブルを防ぐ為にも、無事な方も同時に交換した方が良い。2号は2001年に、チ・ボラグ先生に選んで頂いた楽器
北京空港で全日空に強引に預かられて、強い衝撃で片方の糸巻きが破損し、片方だけ交換した経緯があるので、交換しなかった方かな? まあ、どのみち20年以上経過している。稀有なトラブルと書いたのはまあ、普通の方は増し締めなどしないと思うので、ネジが緩んでいれば破断した部分に負荷はかからない
取り敢えず、修理中の同じ布和工房製の楽器の、ゴトー製の糸巻きを外し組み込んだ。ゴトー製のエレキベース用のペグの在庫が、3セットくらいは残っていた筈なので・・・発掘せねばならない。ゴトー製のギアなら、私の存命中に破損する可能性は無いと思い込んで、エポキシ接着剤を使ってしまったからなあ

雲が浮く晴れ空、陽射し強く風は無く、気温氷点下1〜12℃。午後1時の気温10.8℃、湿度は20%
(2・124)36.4℃(73〜110)午後もすっきり・・・富士見庵