言葉の旅人

葉🌿を形どって、綾なす色彩に耽溺です。

「いくさ」という言葉(4)

2010年03月10日 | Weblog
 さて、口調を変えましょう。
 対象読者は限定されているからそれでも良いでしょう。ですね(^_-)?!

 (2)で「いくさ」の辞書的定義を三つあげましたが、その中に「弓射」に触れましたでしょ。
 日本書紀の持統3年の條です。“射(イクサ)を習ふ所を築く”です。
 いく(的)+さ(箭)→という図式になるという説があります。
 私も大体はそれに賛成です。
 ただ、箭(や・セン)は接辞なのかという曖昧さは残りますが、古来戦闘に於いて先立って使用される武器は弓射部隊でしたから。それは今でもそうだと思いますが、「突撃予備砲撃」と同じですね。
 「ヤーヤー我こそは…」なんてのは鎌倉時代位からのであって、荒荒しく活力溢れる戦国時代には姿を消していきます。講談本にはお馴染みですが、そんなことをしたら一番最初にねらい打ちですよ。
 例の弥生時代の話ですが、矢を射込まれた痕も生々しい多くの事例はまさにそれを証明していると言えるでしょう。
 接近戦では刀剣に因るのでしょうが、出来れば避けたいのは誰しもでしょうし。
 古語では、射撃する=射るは「いくふ」と言ってました。
 矢は「いくは」でした。

 今日は、言葉のお勉強だけでした。