創作 ポエム集 ((o(。・ω・。)o)) 『静音のカタルシス』 ~今日の涙と叫びを明日の笑顔と歓喜に~

他の誰でもなく私の言葉をクラウドの中へ、タイムカプセルのように埋める。見知らぬあなたのエールとなりますように。

露天風呂

2013年12月31日 23時48分57秒 | ポエム

湯船に立ち込める湯気が
山岳に広がる雲海のように
わが眼の前に迫り来る

この湯気が凡て
希望だったのならば
どんなにこの先の日々が
心躍る日となるのだろう

この湯気が全て
心に貯めてきた不安のように
ふと感じて
人差し指と中指を立て
水面を弾き大きな波紋を
造り撥ね退ける

空を見上げると
無邪気に微笑んだ愛しき君の笑顔が
闇の中に浮かびあがり
思わず独りほくそ笑み
現実に戻され
君は湯気のように消え去っていく

今年の終焉

2013年12月31日 00時55分48秒 | ポエム



歳を累(かさ)ねる度に

刻(とき)の感覚が

洗うたびに縮まっていく

セーターのように

短くなるような錯覚に陥る 

まるで蝉の一週間が

蝉にとっては案外と長いように


若かった頃に

懸命に憶えた知識も

今では半分以下となり

曾て一緒に働いていた人や

よく話してたような人の名前すらも

最後の方に余った

マヨネーズのように

絞り出さないと

出てこない事が増えてきた


ものの考え方は昔よりも

研ぎ澄まされてきて

景色や藝術などを

ゆっくりと舌で味わうように

感じ取ることが

出来るようになってきた


未だに踏み込んだことのない

世界は数知れす

このまま知らないままで

屍になるのだろう


慟哭に突き動かされた事もあった

雀のように踊り跳ねた事も少しはあった

失ったもの得たものそれぞれに


畢わりの後には肇まりが

何事も待機している

来年がすぐそこに見えているように













あなたの知らない誰かへ

2013年12月26日 23時33分29秒 | ポエム


あなたに渡すはずだった

思いやりと優しさ

渡しきれない だから



あなたの知らない誰かに

渡すようにしていくね

巡り巡ってあなたの大切なひとから

ちゃんと受け取ってね




あなたに向けるはずだった

微笑みと見守る心

必要とされない だから


あなたの知らない誰かに

向けれるように頑張るね

巡り巡ってあなたの大切なひとから

ちゃんともらってね




あなたに注ぐはずだった

愛情と恋心

受け取ってもらえない だから


あなたの知らない誰かに

そんな日はくるのかな

時間かかるかもしれないけれど

巡り巡ってあなたの大切な人から

前払いでいっぱいもらってね



あなたと楽しむはずだった

今では夢と幻

叶えれなかった だから


あなたの知らない誰かに

多くの人に話しておくから

巡り巡ってあなたの大切な人に

実現してもらってね



あなたと一緒にいたかった

笑ったり泣いたり

後少しで会えなくなる だから


あなたの知らない誰かに

慰め勇気づけれるように詩うから

巡り巡ってあなたの大切なひとから

幸せにしてもらってね


あなたの存在

2013年12月26日 22時29分50秒 | ポエム


あなたがとなりにいることで
昨夜抱いた寂しさも空しさも
総ての不安を拭いさる
積もった雪が日差しで融けてくように
暖かな安心感に包まれる

この安心感が三途の川の向こう側まで
さらには転生してもずっと
続いてくれたならと願う

けれど瞬間的だからこそ
知り得るんだ 感謝の心を


あなたが正面にいることで
さっきまで感じていた願望も孤独も
総ての不安を拭いさる
堰止めた水が一気に開放されるように
深い安堵感に満たされる

この安堵感が天に広がる花畑まで
さらには転生してもずっと
浸っていれたらならと念じる

けれど瞬間的だからこそ
識り獲るんだ 感動の気持ちを



無関係なひと

2013年12月25日 18時55分54秒 | ポエム


キスしたくなるんだ まるで
太陽の日差しに共鳴する雪のように
眩しすぎる瞳と
口角を上げて微笑む姿に

けれど君は僕とは無関係なひと
このまま愛を注いでも
振り向きはしない
ただ同じ時間と場所に
ひと時だけでも一緒にいられることに
両手を合わせなければ だねぇ


抱きつきたくなるんだ まるで
月の光を丸ごと凝縮したような
美しく優しきオーラと
黒髪を靡かせて微笑む姿に

けれど君は僕とは無関係なひと
このまま愛を振りかけても
気づきはしない
ただ同じ時代と空間に
ひと時だけでも一緒にいられることに
両手を合わせなければ だねぇ


頭を撫でたくなるんだ まるで
世界中の神話にもさえもないような
奇跡に満ちた可愛らしさと
心地よく響く笑い声に

けれど君は僕とは無関係なひと
このまま愛を投げ続けても
届きはしない
ただ同じ季節と空の下に
ひと時だけでも一緒にいられることに
両手を合わせなければ だねぇ

ありがとうと独り呟き
合わせた両手を一度離して
指を交わし握り締め
君の幸せを祈ってゆく そう
指の骨が粉々になるくらい ねー






クリスマス

2013年12月23日 23時11分17秒 | ポエム

夜の街並みにキラキラ輝く
イルミネーション
クリスマスを楽しみにする人たちの
ワクワクがそこには光となって
点灯している

毎年この日が近づくと
一年で一番寂しさに襲われる
家族愛に恋人愛
我知らぬ場所で愛は集まり
我は集団の中に孤独
白鳥の群れの中にいるアヒルのように

クリスマスケーキやチキンも
我が目には寂寥感の塊
メリークリスマスのフレーズは
我が身ぐるみをはがし北風に晒す
もの悲しきクリスマス



あの日の夜景

2013年12月22日 22時37分07秒 | ポエム


ふと思い出す
上京して借りたアパートの屋上で
見上げた星のない空
そして見下ろした夜景

人生に夢や希望を感じていた
あの頃の景色

あの時持っていた野望は
闇夜に吸い込まれて
消え去った

あの頃さかりに流れていた
ドリカムのラブラブラブ
ひとりカラオケで歌いながら
目に涙が溜まる

まだ野望は我が胸の内に
思い出と共に残されていたんだね

19の頃の若き日の我に
いつかあのアパートの屋上へゆき
声を届けに行こう

諦めるなと









未来の人 過去の人

2013年12月21日 19時42分00秒 | ポエム




明日の天気の心配や

老後の自分の姿の想像に怯えたり

まだ来ぬ未来に失敗を恐れてる人は

今この時を生きていない未来の人



昨日の過ちを悔やみ

既に過ぎ去りし日々に捕らわれた

思い出に浸ってばかりいる人は

今この時を生きていない過去の人



未来の人も過去の人も

足元の小石や段差を見逃して

転倒するように

今を生きていないから苦悩する



過去は反省するためのもので

いつまでも悔やむためのものではない

未来は計画するためもので

不安を抱き嘆くためのものではない



今この時にできること

ちょっと熱めのお風呂のお湯のように

ほんの少し苦しいぐらいが丁度いい

毎日継続して実行できることを

確実に実行していけば

つよき心で自信もつく



今この時にできることから

確実に一つ一つ積み重ねていこう




今できること

過去の過ちを省みて

未来へ活かし

自分の在り方を決めて

小さなことから大きなことまで

繰り返し繰り返し

実行していけば

思うがままの姿になれる



玉子焼

2013年12月20日 22時26分18秒 | ポエム


始まりは生卵の殻に入った
小さな亀裂のような恋心

いつしか割れてボウルの中で
きみしか見えない程に攪拌されていた

甘い砂糖やしょっぱい塩のように
一喜一憂を重ねてた

次第にフライパンの中で焼かれる位の
熱い気持ちに変化していった

焦げ付くほどにけれど
フライパンにのったままの
卵焼きのように真っ黒焦げになるまで
気持ちは焼きすぎてしまった

今では三角コーナーに入れられ
ゴミの日を待つだけ

嫉妬心

2013年12月20日 21時56分52秒 | ポエム


思わず嫉妬してしまう
見ないようにしてるのにね

楽しそうにしている後ろ姿が
小刻みに揺れたり
後ろ髪がゆらゆらとなびき
そして笑う声

心はもう針山のように
一つずつ針が刺さってゆく

思わず嫉妬してしまう
同性同志で君は会話してるだけなのにね

楽しそうにしている横顔が
キラキラ輝いて
笑い皺が幾度となく繰り返し現る
そして妖精のような笑い声

心は巾着袋
ぎゅーっと締め付けられる

思わず嫉妬してしまう
君はスマホを見ているだけなのにね

時々気にしたり
しばらく画面操作していたり
気にする事はないかもしれないけれど
そしてふと寂しげな顔

心は振り子
そわそわ行ったりきたり

なんでもないように装っているけれど
消え去ることのない想いと
毎日誕まれる想いは
十二単の厚さよりも厚みを日々増やす

諦めることができる薬
そんな薬が開発されたらいいのにな






静かな愛

2013年12月18日 20時52分35秒 | ポエム
岩のように静かに君を愛し

木漏れ日よりもわずかな

君の日差しを心に纏う




悲しい恋なのかもしれない

けれど今はまだ君に心を

寄り添っていなければ

倒れてしまいそうなんだ



だからごめんね

君を困らせてしまうけれど

もう少しだけ君の微笑みに

酔いしれさせてほしいんだ


寂しい時

2013年12月16日 01時15分02秒 | ポエム


就寝直前に時計の針だけが聞こえる時

街に人の呼吸も気配もなくひっそりとしてる時

年賀状を書く相手がいないことに気づいた時

隣のひとに話しかけてもすぐに会話が終わる時

送ったメールの返事がなかなか来ない時

星空が満天に広がってるのを独り見つめてる時

周りにたくさん人はいるのに見知らぬ人ばかりな時

ブログの訪問者が少なかったりコメントがない時

心配ごとを抱えてベットに潜っていても眠れない時

冴えない男に彼女がいた時

自分の過去を振り返った時

鳥の群集から離れてはぐれ鳥がいた時

目が覚めたら幸せな夢から現実に戻された時

はまっていたゲームに飽きてきた時

雨の日 雪の日 曇りの日

勉強した中身をすっかり忘れてしまっている事に気が着いた時

財布に小銭しかない時

将来を考えている時

自分の言いたい事が伝わらない時

久しぶりに尋ねた懇意にしてるお店が休業日だった時

亡くなった人の事を思い出した時

自分から連絡しないとそのまま音信不通な状態に気づいた時

街やテレビで幸せな家族を見た時

車を運転しながら後ろや前の車に苛立ちを感じてしまった時

メールがない日々に慣れてしまっていることに気づいた時

休みの日に寝る以外にやることがない時

誰かが悲しみを感じているときに何もできない時

ニュースで政治家が私的事情で報道される時

天井にスマホの明かりがポツンと浮かんでいる時

故郷の街並みが変化していた時

自己アピールしようとして自分に取り柄がない事に思いしらされた時

賑やかに仲間と騒いでその後独りになった時

親しかった友と離別する時

珍しいことに出会っても話す相手がいない時

寂しいって感情が脳内を駆け巡る時




木春菊(マーガレット)

2013年12月14日 20時56分41秒 | ポエム


純心な花びら

正義の花びら

可憐な花びら

仁愛の花びら

清廉な花びら



真白な心を一枚一枚

明るく軽快な花蕊に集める

木春菊のようなあなたに

心奪われるのは

私だけではないだろう

無限に宏がる君の笑顔は

独占できるものでない



百年の間のわずか

蒼海一粟 のようであったとしても

同じ時を過ごせることに

手を合わせなければいけないね


心の瓦解

2013年12月09日 00時47分36秒 | ポエム


囂々とけたたましく音を立て
結界が瓦解するように心が張り裂けてしまう
だから自分に都合の良い解釈をして
自分を慰め結界に土嚢を積み上げて取り繕う
真実はいつもシェイクスピアでも
著すことができないほどに残酷だ
弥勒菩薩は我を見つけてくれず
我が前に聳え立つのは阿修羅の憤怒
前世からまるで追われているかのように
どうか今こうしていることが
永い永い夢でありますように