若人へ
生き急ぐ事なかれ
人生の軸は
15から20歳の狭間だ
早く大人になろうと
背伸びしたくなるだろう
けれども多くの成人が
もしも過去へ戻れるならば
少年から青年の狭間を選ぶ
若人へ
今を大事に生きて
きっと
この思いは伝わらないだろう
故に大人への入り口は
後悔の渦となる
無情に過ぎる時間
私の後ろに続く足跡は
沼地の泥に馴染み消え去った
私の両手は
空気しか掴めない
私の声は
ニュートンのリンゴ
ため息で
空をも覆えそうなほどだ
未来はこの先も在り続けてくれるだろう
けれども夕暮れで止まった時のような
浮力のない未来
始まりを知らないまま
この先も生きるのか