●〔49〕いしかわじゅん『業界の濃い人』角川文庫 2005 (2005.07.10読了)
「[書評]のメルマガ vol.219 ■本の周りで右顧左眄(うこさべん) 蕃茄山人(8)業界交遊録のケッサク」でこの本のことを知りました。読んでみると、予想通り面白い本でした。
帯に「“あそこまで書く?!”大沢在昌氏も絶句の爆笑エッセイ!」とあるよう、著者への風当たりも相当きつかったと思います。それでも書いてしまうのが物書きの業でしょうか。
(岡田斗司夫が東大でマルチメディアゼミの非常勤講師をすることになって)初日に東大に出勤した岡田は、名刺ができているから取りにいくようにといわれた。事務室で名前を名乗ると、刷り上ったばかりの<東京大学講師>の肩書きの入った名刺を手渡しながら、職員は、あなたはもうこれで一生食べていけます、といったという。(pp.58-59)
非常勤講師をするだけで一生食っていけるとは。恐るべし!東大。