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ΓΝΩΘΙ ΣΑΥΤΟΝ-購書&購盤日記-

本やCDを買う日々の記録です。ツイッター:http://twitter.com/sr_azev

《読書》鈴木秀美『『古楽器』よ、さらば! 増補改訂版』音楽之友社

2010-10-04 05:37:29 | 読書
●〔17〕鈴木秀美『『古楽器』よ、さらば! 増補改訂版』音楽之友社 2000 (2010.02.09読了)〈2008101〉

○内容紹介
ベートーヴェンを弾きにくいからといって音を変えないのに、なぜバッハの「無伴奏チェロ組曲」では許されるのか!?作曲家が「本当に聴きたかった音」を求めつづけるチェロ弾きからのメッセージ。

 鈴木秀美は文章も達意の人でした。
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《読書》堀正岳・佐々木正悟『iPhone情報整理術』技術評論社

2010-10-03 17:25:32 | 読書
●〔16〕堀正岳・佐々木正悟『iPhone情報整理術-あなたを情報“強者”に変える57の活用法!-』技術評論社 2009 (2010.02.06読了)〈2010011〉

○内容紹介
本書は、ライフハック・ブームの仕掛け人である著者らによる、雑誌やブログで紹介されることの少ないiPhoneの最先端の使い方を徹底紹介したものです。「オフィスの書類を一掃してiPhoneで管理する方法」「拡散しがちなタスクをiPhoneから一元管理する方法」「膨大なネット情報にいつでも iPhoneからアクセスする方法」など、iPhoneをスマートに使い込むための“秘技”を伝授します。
先進的なインターフェイスとアプリを自由に搭載できる拡張性の高さで人気のiPhoneですが、十分に使いこなせていないと思っている人も多いはず。iPhoneの性能を100%引き出すために欠かすことのできない一冊です。

 いろいろ勉強になりました。

※画像は堀正岳氏。
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《読書》立川キウイ『万年前座-僕と師匠・談志の16年-』新潮社

2010-09-24 05:50:12 | 読書
●〔15〕立川キウイ『万年前座-僕と師匠・談志の16年-』新潮社 2009(2010.02.02読了)

○内容紹介
桃栗3年、柿8年、キウイは前座を16年。あの「立川流」に、落語史上最強の落ちこぼれがいた。名はキウイだが、ビタミン不足は否めず、談志へのしくじりも数知れず。前座16年、その泣き笑いを一席。
 立川キウイについては、立川志加吾『風とマンダラ』を読んで、興味を持っていました。折りよく本書が出たので、早速読みました。いろいろ突っ込みどころもあり、結構面白く読むことができました。
 立川キウイについては、毀誉褒貶が激しいようですが、朝日新聞の「ひと」欄にも登場し(2010/01/27)、また真打ち昇進も決まったようで、めでたいですね。とにかく、一度立川キウイの落語を聞いてみたいものです。

○「脱北」
 さて、関東では、落語界の団体は「一党一流二協会」だなんてこと言いまして、まず「一党」。これは、三遊亭圓楽師匠率いる圓楽党で、今の圓楽一門会でございます。
 で、「一流」。ここが私が所属しております、談志率いる立川流。「二協会」とは、落語協会(落協)と落語芸術協会(芸協)で、落協は鈴々舎馬風師匠が、芸協は桂歌丸師匠が会長です。
 これが関東の落語家の勢力図といいますか、分布図でございます。
 で、わが立川流を、この勢力図の中で今の世界情勢に例えますと、立川流は「落語界の北朝鮮」と呼ばれておりまして、だから「師匠」というよりは、「将軍様」といったほうがいいかもしれません。
 なので「破門」ではなく、「脱北」みたいな。
 ちなみに、私は過去三回、脱北したんですけど、その都度、戻ってきましてね、実に将軍様に従順な人民なわけでございます。(pp.2~3)

○ネット上で
 ベロベロにはならない程度に家に帰って、かといって眠れず、PHSに手を伸ばしてネットで自分の評判を検索してみます。
 まぁ、本当に、実に多方面から叩かれてます。ネットはまさに人の心の闇というか、今を一番反映している時代の敵ですね。要はイジメなんですけど。
〈立川流のガン〉
〈基地外。早く自殺でもしろ〉
〈また破門になる日が楽しみ〉
 まぁ、とにかく色々です。
「キウイさん、これも有名税ですよ」
 そう慰めてくれる人もいましたが、僕のどこが有名なんだと、逆に疑問がわいてきます。ただ、前座を十何年もやってるんですから、どんな馬鹿で、どんだけダメな奴なんだろうってことで、遠慮なく叩ける対象ではあったと思いますよ。
「反論するなら、二つ目になってから言ってみな」
 そんな感じだったんじゃないでしょうか。そして、前座の僕は何も言い返せない……。

「ちっくしょー!」
 こんな気分の夜です。書き込みこそしないけれど、自分のブログにはその怒りはぶつけられます。すると、またそれでネットに火がつく。そんなのは相手にせず、毅然としているのが一番なのでしょうが、すぐムキになる性分もあって、僕はネットで格好の標的になりました。
 ネット上での批判や中傷の数は、師匠も含めた立川流一門の中で、他の追随を許さなかった僕。限られた世界とはいえ、名の知れた存在となりました。悪名は無名に勝る、かもしれません。(pp.196~197)

 この件に関しては、ウィキペディアの「立川キウイ」の中に以下のような記述があります。
個人情報の漏洩
 2000年ごろからPHSを使った長文の日記を公式サイトにほぼ毎日のように投稿していたが、他人の個人情報が漏れるような知人からの電子メールの無断転記や、アルバイト先のバーに訪れた芸能人の内輪話を勝手に公開するなど、内容に関してはサイトの管理人からもたびたび苦言を呈される。
 現在の公式ブログにおいても、他人からのメールの無断転記をしては周囲の人間やインターネット上で注意・非難、その後謝罪するもの、また無断転載することを繰り返している。近年は2ちゃんねるなどから度々批判されるためか、「これは許可を取ってあります」と断った上で掲載したり、知人の顔写真を目線で目を隠しながら掲載することが多い。
ブログ運営
 前述の旧公式サイトにて、つげ義春の作品から内容を剽窃した日記を書いたとして2ちゃんねるで指摘された。この点について2ちゃんねらーが気づくかどうかわざと書いてみたという旨の日記を翌日書き、盗作ではなく日頃自分に批判的な2ちゃんねるを挑発し、2ちゃんねらーの知性の程度を図るためにするために書いたのだと発言する。再び他人の映画評をほぼそのまま引き写し盗作したとして掲示板に批判が殺到した。盗作ではなくただの引用・紹介だとする擁護論もあった。批判を無視したとしてキウイの態度にさらなる批判が殺到し、掲示板は閉鎖に至った。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

○落語の美学
 文字助師匠は、落語の美学の塊のような兄弟子で、本当に落語家らしい落語家だと思います。
 文字助師匠はアパートに一人暮らしなのですが、もう何年も家賃を払っていません。何カ月ではなく、何年というのが、まず普通に凄いです。家賃を納めずに住み続ける1これも立派な芸のうちではないかと僕は思いました。まさに落語家の了見じゃないかと。しかし、どうしてそんなに長く家賃を納めないのかを聞いてみると、
「キウイのうす馬鹿野郎! いいか、大家といえば親も同然。店子といえば子も同様。子から銭を取るのを許されるのは、上納金のある立川流だけだ。覚えておけ!」
 僕は領くしかありませんでした。
 また、文字助師匠は、歯医者でCコースの立川抜志さんという方からムタ(無料)で総入れ歯を作ってもらったことがあります。
「銭、払わねぇんじゃ申し訳ねぇから、客を紹介させてもらうよ」
すると翌日から、
「こちらですか? タダで治してくれる歯医者さんは」と、たずねてくる患者さんが大勢来たとか、来ないとか……。しかも抜志さん、やっぱりCコースだけあって酒落が分かるから、文字助師匠の総入れ歯に「桂文字助賛江 贈並川歯科」と大きく入れました。入れ歯は後ろ幕とは違います。でも、文字助師匠は、
「こりゃウケるね」(p.241)

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《読書》神田敏晶『Twitter革命』(ソフトバンク新書)

2010-08-13 11:59:55 | 読書
●〔14〕神田敏晶『Twitter革命』(ソフトバンク新書)2009(2010.01.29読了)

○内容紹介
爆発的成長を続けるツイッター。140字以内で自分の「今」を発信し、他者と共有し合う新しいタイプのコミュニケーションツールが、私たちのライフスタイルやビジネスのあり方を根本から変えようとしている。これはもはや単なる一過性のブームではない。今、私たちはツイッターとどのように付き合っていけばいいか?リアルタイムウェブ革命を生き抜くための指針がここにある。
 ツイッター勉強本の第3弾。やっぱり、ツイッターの「凄さ」はよくわかりませんでした。私自身は備忘メモとして使ったり、有名人を何人かフォローしているのですが、身近な知人で使っている人がいないからでしょうか。

○ブログからツイッターへ
 また、ツイッターを始めてからブログを書く機会が減ったという声もしばしば聞く。負担を感じることなく、思ったことを気軽に書ける心地よさは、ツイッターの大きな魅力なのだ。
 mixiにしてもプログにしても、人に読まれるためにはある程度の書き込みの量と質が必要になる。それを毎日続けるには、それなりの努力と強い意志が必要だ。
 ボクの感覚でいえば、プログを書くのにネタ2割、自分の分析コメントが8割と仮定すると、ツイッターはネタ9割、自分の分析コメントが1割くらいに感じられる。ブログにかけるよりはるかに少ない労力で維持できる。もっといえば「更新」しなくても、ページは常に新しい情報で満ちている。それらのツイートは、時間がたてばタイムラインの底へと消えていってくれる。RTされない、つまり特に重要でない書き込みを追いかける必要はない。(pp.100~101)
 私自身もホームページ→ブログ→ツイッターへと重点が移ってきました(ストックからフローへ)。だんだん更新が楽な方へシフトしていくのはやむを得ないかも。それからメディアマーカーも使っています。

○こういう使い方もあるわけです
追記 本書の感想をぜひツイートしてください。ハッシュタグは#twrevoで!(p.222)

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《読書》池澤夏樹『ぼくたちが聖書について知りたかったこと』小学館

2010-08-10 06:04:12 | 読書
●〔13〕池澤夏樹『ぼくたちが聖書について知りたかったこと』小学館 2009(2010.01.26読了)

○内容紹介
秋吉輝雄教授(聖書学)との対話。「ぼくにとって宗教は知識だ。素人代表として、ぼくは碩学の門を叩いた」。その成り立ちから現代社会との関わりまで、いま、人類最大のベストセラーを読みほどく。
「聖母マリアは処女ではなかった」「最後の晩餐でイエスが飲んだのはワインではない」など、パリ在住の池澤夏樹氏が従兄弟である聖書学の泰斗・秋吉輝雄氏と語り尽くした目からウロコの聖書・キリスト教の姿。
 旧約聖書中心でした。いろいろ勉強になりました。

○「だから子孫が残らない」
秋吉 (中略)ユダヤ教では性というのはタブーじゃないです。むしろ讃えるべきものとされています。
 貞操とか貞節とかいう、ことにピューリタニズムと一緒になってキリスト教で非常に厳しく言われるようになりましたけれども、旧約聖書のなかの十戒というのは、何もあの有名な「モーセの十戒」 だけじゃなくてたくさんあるわけです。そのなかに性的十戒(「レビ記」18章6-15節、同16-23節)というのがあって、事細かに、こんなことまで禁じなければならないのかというほど、いろいろ書いてあります。それはさっきの話と同じで、裏返せば、みなそれをしていたということです(笑)。これは牧畜を知らないわれわれには考えもつかないことですが、獣姦まで含めている。いたずらな性欲の処理、それは当然禁じています。禁じていますけれども、少なくとも一夫多妻とか子孫繁栄とか、そういう面で性がタブー視されているということはありません。だからユダヤ教のラビは、「カトリックの聖職者は優秀だけど、みんな枢機卿にしてしまうものだから子孫が残らない」なんて言っています。(pp.235~236)

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《読書》原田康夫『行け、わが思いよ、大風呂敷にのって』文藝春秋

2010-08-08 04:56:06 | 読書
●〔12〕原田康夫『行け、わが思いよ、大風呂敷にのって』文藝春秋 2009(2010.01.22読了)

○内容紹介
私はいつも「大風呂敷」を広げて、すべての夢をかなえてきた――戦後の闇市で買った2枚のレコードから、不可能を可能にしていく人生の幕が上がった。耳鼻科医、テノール歌手、そして広島大学学長となり、次々と夢をかなえ、変革を成し遂げていく男の勇気と笑いの奮闘記。
著者について
1931年広島県生まれ。広島大学名誉教授、日本予防医学会理事長。
1993年、広島大学長就任。2001年、広島市病院事業管理者、病院事業局長。2008年~現在、広島市現代美術館館長。
主な受賞歴 1994年、バラニーゴールドメダル。2009年、瑞宝重光章。
 まあ、大したもんですね。
 蛇足ながら付け加えると、タイトルはヴェルディの歌劇「ナブッコ」の中の合唱「行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って」にちなんでいます。

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《読書》加藤陽子『それでも日本人は「戦争」を選んだ』朝日出版社

2010-08-06 05:59:45 | 読書
●〔11〕加藤陽子『それでも日本人は「戦争」を選んだ』朝日出版社 2009(2010.01.20読了)

○内容紹介
かつて、普通のよき日本人が「もう戦争しかない」と思った。世界最高の頭脳たちが「やむなし」と決断した。世界を絶望の淵に追いやりながら、戦争はきまじめともいうべき相貌をたたえて起こり続けた。その論理を直視できなければ、かたちを変えて戦争は起こり続ける。だからいま、高校生と考える戦争史講座。日清戦争から太平洋戦争まで。講義のなかで、戦争を生きる。
生徒さんには、自分が作戦計画の立案者であったなら、自分が満州移民として送り出される立場であったならなどと授業のなかで考えてもらいました。講義の間だけ戦争を生きてもらいました。そうするためには、時々の戦争の根源的な特徴、時々の戦争が地域秩序や国家や社会に与えた影響や変化を簡潔に明解にまとめる必要が生じます。その成果がこの本です。
 高校生相手に話した内容ということでしたが、結構歯ごたえがありました。

○「歴史は繰り返さない」
 ここまでで述べたかったことは、国民の正当な要求を実現しうるシステムが機能不全に陥ると、国民に、本来見てはならない夢を擬似的に見せることで国民の支持を獲得しようとする政治勢力が現れないとも限らないとの危倶であり教訓です。戦前期の陸軍のような政治勢力が再び現れるかもしれないなどというつもりは全くありません。『レイテ戦記』『俘虜記』の作者・大岡昇平も『戦争』(岩波現代文庫)のなかで、歴史は単純には繰り返さない、「この道はいつか来た道」と考えること自体、敗北主義なのだと大胆なことを述べています。(p.5)

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《読書》松井信幸・飯森範親『マエストロ、それはムリですよ…』ヤマハミュージックメディア

2010-08-04 06:30:21 | 読書
●〔10〕松井信幸・飯森範親『マエストロ、それはムリですよ…-飯森範親と山形交響楽団の挑戦-』ヤマハミュージックメディア 2009(2010.01.16読了)

○内容紹介
この数年、日本のオーケストラ界でひときわ注目を集めているう山形交響楽団。各メディアに紹介されることも多くなり、名実ともに日本を代表するオーケストラのひとつになった。この山響で音楽監督を務める飯森範規は、世界を股にかけて活躍する”超売れっ子”マイストロ。映画『おくりびと』出演や、TVドラマ『のだめカンタービレ』の指揮演技指導を担当したことでも知られている。
山響の成功には飯森の類い希な音楽性はもちろん、楽団員や事務局を引っ張る経営的手腕と、常に前向きでしなやかな発想力にそのカギがあった!
これといった話題も少なく「いわゆる地方のオーケストラの一つ」などと評価されるに過ぎなかった山形交響楽団(山響)。
ところが最近、その山響がとにかく熱い!
充実したその演奏は着実に観客動員数を伸ばし、そればかりか、さまざまな取り組みによって東京や他の地方から”お手本”と目されるようになオーケストラに変貌した。
その改革を先陣斬って進めていたのが、2004年に常任指揮者、2007年に音楽監督に就任した指揮者・飯森範規である。
旧来の発想に安住していた楽団員や事務局に「それはムリですよ・・・」と言われ続けながらも、飯森は手綱を握り、走り続けた。
しかし、飯森は改革は奇をてらったものでもなければ、無理難題を押しつけるというものではなかった・・・・・・。
―その改革の中身とは?
―山響にいったい何が起きたのか?
―飯森の考え方の根底にあるものとは?
文章は、脚本家・フリーライターの松井信幸氏。飯森範規氏との度重なる打合わせ・取材を中心に、山響を取り巻く多くの方々への取材をふまえルポルタージュ風にまとめられた一冊。

 サラサラと面白く読めました。山形県は食べ物が美味しそう。負の部分についてはほとんど触れられていませんでしたが、全く無しというわけにはいかないでしょう。

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《読書》青木理『絞首刑』現代プレミアブック(講談社)

2010-05-20 05:23:03 | 読書
●〔9〕青木理『絞首刑』現代プレミアブック(講談社) 2009(2010.01.13読了)

○内容紹介
「存置」か「廃止」か、ではない。描かれるのは、徹底的にリアルな風景だけ。裁判員制度の導入で貴方が得るもの、それは、どこかの誰かを死刑にする可能性。加害者本人や被害者遺族、刑務官、教誨師、検察庁幹部…。それぞれの口の端から零れる懊悩と逡巡、そして、自らの手で死刑を確定させた男からの手紙に書かれる酷薄な論理。さまざまな現場の声を拾うことによって再現される、執行のボタンを押すという「作業」にまつわる、あるがままのリアル。裁判員制度が始まり、貴方も誰かを「死刑」にする権利を手に入れた。必要なのは「存置」か「廃止」かという机上の論ではない。執行現場で起きているリアルだけだ。

 個々の部分については突っ込み不足かと思いますが、コンパクトに全体像をつかむには良いかと思います。

 私が死刑について興味を持ち、いろいろと本を集めたり読んだりするようになったきっかけは、合田士郎『そして、死刑は執行された』恒友出版を読んだことです。本書は「元無期懲役囚・死刑囚棟掃夫の著者が見た誰も書かなかった死刑囚棟の現実。」を描いています。
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《読書》潮木守一『職業としての大学教授』中公叢書

2010-05-19 05:15:35 | 読書
●〔8〕潮木守一『職業としての大学教授』中公叢書 2009(2010.01.11読了)

○内容紹介
学問に近道はない、教授への近道はもっとない。大学教員は、どう育成され、どう選抜されているのか。米英仏独と日本を比較して、明らかになるメカニズム。講師、准教授、教授と昇進する大学教員の人数比や昇進のシステムはどうなっているのか。英仏独米日を比較し、今日的課題を明らかにする。

 実証的でなおかつわかりやすい本でした。
 要するに、現在の日本の状況は歪だから、大学院の新規募集を一時的に停止すべき、というのが著者の主張です。
 まあ、でも、できんでしょう。
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