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日々是好日~にちにちこれこうにち

 幸せ住空間&木の架構の家を提案します!
 小野綾子の日々ブログです。

横山幸雄ショパン・ピアノソロ全212曲完全奏破コンサート~第3部

2011-05-05 23:29:35 | 日々のアート鑑賞
●第三部 17:30~21:30
ショパン20代後半から30代前半の作品。

青字は、昨年166曲コンサートで未演奏の曲
【 】 は、通称名を追記

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Part1(33曲)17:30~18:40

116 ノクターン 第9番 ロ長調 op.32-1
117 ノクターン 第10番 変イ長調 op.32-2
118 マズルカ 第22番 嬰ト短調 op.33-1
119 マズルカ 第23番 ニ長調 op.33-2
120 マズルカ 第24番 ハ長調 op.33-3
121 マズルカ 第25番 ロ短調 op.33-4
122 マズルカ イ短調 『ノートル・タン』 (1840)
123 マズルカ イ短調 『エミール・ガイヤールへ』 (1841)
124 スケルツォ 第2番 変ロ短調 op.31
125 プレリュード 第1番 ハ長調 op.28-1
126 プレリュード 第2番 イ短調 op.28-2
127 プレリュード 第3番 ト長調 op.28-3
128 プレリュード 第4番 ホ短調 op.28-4
129 プレリュード 第5番 ニ長調 op.28-5
130 プレリュード 第6番 ロ短調 op.28-6
131 プレリュード 第7番 イ長調 op.28-7
132 プレリュード 第8番 嬰ヘ短調 op.28-8
133 プレリュード 第9番 ホ長調 op.28-9
134 プレリュード 第10番 嬰ハ短調 op.28-10
135 プレリュード 第11番 ロ長調 op.28-11
136 プレリュード 第12番 嬰ト短調 op.28-12
137 プレリュード 第13番 嬰ヘ長調 op.28-13
138 プレリュード 第14番 変ホ短調 op.28-14
139 プレリュード 第15番 変ニ長調 op.28-15 『雨だれ』
140 プレリュード 第16番 変ロ短調 op.28-16
141 プレリュード 第17番 変イ長調 op.28-17
142 プレリュード 第18番 ヘ短調 op.28-18
143 プレリュード 第19番 変ホ長調 op.28-19
144 プレリュード 第20番 ハ短調 op.28-20
145 プレリュード 第21番 変ロ長調 op.28-21
146 プレリュード 第22番 ト短調 op.28-22
147 プレリュード 第23番 ヘ長調 op.28-23
148 プレリュード 第24番 ニ短調 op.28-24

[15分休憩]

Part2(17曲)18:55~20:05

124 スケルツォ 第2番 変ロ短調 op.31

149 即興曲 第2番 嬰ヘ長調 op.36
150 ノクターン 第11番 ト短調 op.37-1
151 ノクターン 第12番 ト長調 op.37-2
152 ワルツ ヘ短調 WN55 (1841 op.70-2) 【ワルツ第12番】 
153 ワルツ イ短調 WN63 (1847-49)
154 アレグレットとマズール イ長調
155 ソステヌート 変ホ長調 WN53 (1843)
156 フーガ イ短調 (1841-42)
157 モデラート 『アルバムの一葉』 ホ長調 WN56 (1843)
158 ギャロップ・マルキ 変イ長調 WN59 (1846)
159 ノクターン ハ短調 WN62 (1845-46)
160 ブーレ ト長調 (1846)
161 ブーレ イ長調 (1846)
162 ワルツ 第2番 変イ長調 op.34-1 『華麗なる円舞曲』
163 ワルツ 第3番 イ短調 op.34-2 『華麗なる円舞曲』
164 ワルツ 第4番 ヘ長調 op.34-3 『華麗なる円舞曲』
165 ソナタ 第2番 変ロ短調 op.35 『葬送』

[15分休憩]

Part3(13曲)20:20~21:30

166 バラード 第2番 ヘ長調 op.38
167 スケルツォ 第3番 嬰ハ短調 op.39
168 ポロネーズ 第3番 イ長調 op.40-1 『軍隊』
169 ポロネーズ 第4番 ハ短調 op.40-2
170 マズルカ 第26番 ホ短調 op.41-1
171 マズルカ 第27番 ロ長調 op.41-2
172 マズルカ 第28番 変イ長調 op.41-3
173 マズルカ 第29番 嬰ハ短調 op.41-4
174 ワルツ 第5番 変イ長調 op.42 『大円舞曲』
175 タランテラ 変イ長調 op.43
176 ポロネーズ 第5番 嬰ヘ短調 op.44
177 プレリュード 嬰ハ短調 op.45
178 演奏会用アレグロ イ長調 op.46

[30分休憩]
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第三部は、ショパンがジョルジュ・サンドと生活をはじめた頃の作品。
夏はパリを離れてマヨルカ島やノアンの館で過ごして作曲します。
と云うことで、この部ではマヨルカ島で創作された「前奏曲(プレリュード)」が登場しました。

 ハ長調と、その平行調にあたるイ短調に始まり、
 ト長調と、ホ短調(♯1個)
 ニ長調と、ロ短調(♯2個)・・
と♯が一つずつ増えてゆく完全5度上の調に移行しながら、曲が進んでいきます。最後は、
 ヘ長調と、ニ短調(♭1個)で全調終了。
音楽の法則遊びを使った面白くて、そして美しい旋律の曲集です。

ちなみに胃薬のCMで有名なあの曲は、胃腸だけに「前奏曲第7番“イ長調”」
です。座布団一枚、って感じですよね。

ちなみに調の名はイロハニホヘトを使っていますが、もし“あいうえおかき”が採用されていたらどうなってしまったのだろう、などと思ってしまいました(笑)
もし、“あいうえおかき”で命名された調なら、「い長調」は従来の「ロ長調」
にあたりますので、胃腸薬のCMイメージが全然変わっていたかも知れません。


さて、この部では、思わぬハプニングが起こりました。
Part1で、何と横山さんが大曲「スケルツォ第2番」を弾き忘れて、いきなり「前奏曲(プレリュード)」に入ってしまったのです。いや~ビックリしました。横山さんもとうとう疲労がピークにきてしまったか・・・と心配しましたよ。
今回はギネス挑戦ということで、ピアノの右端に電光掲示板が設置され、今、何曲目を演奏しているのかが分かるようにカウント表示されていました。
スケルツォ第2番を飛ばし、電光掲示板側も動揺していましたが、結局、演奏曲数を忠実に表示することで落ちつき、前奏曲の時は、プログラムの表示曲番と1つずれる形となりました。


そのまま休憩に入ってしまい、ギネス認定はどうなってしまうのだろう?と話していましたが、休憩後のPart2の最初に、「スケルツォ第二番」は無事に演奏されました。相変わらずの迫力演奏です。ブラボー!!


この部で、もう一つ気になった曲がありました。
156曲目の「フーガ イ短調」です。ショパンのフーガ(ニ声)ですよ!
きっとショパンがバロック音楽の時代に生まれていたら
こんな曲を作ったのだろうな・・と楽しい想像をしてしまいました。
(興味のある方はAmazonで視聴できますので、是非♪)
今でも思います。
もし、ショパンが現代に生きていたらどんな曲を作ったのだろう・・と。


212曲完全奏破コンサート第4部へ続く・・

横山幸雄ショパン・ピアノソロ全212曲完全奏破コンサート~第2部

2011-05-05 10:40:44 | 日々のアート鑑賞
〔5月5日追記・編集〕

●第二部 12:30~16:30
活躍の舞台をパリに移し始めた頃
様々な人との出会いと別れの中での作品


青字は、昨年166曲コンサートで未演奏の曲
【 】 は、通称名を追記

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Part1(12曲)12:30~13:40

61 華麗なる変奏曲 変ロ長調 op.12
62 ノクターン 第4番 ヘ長調 op.15-1
63 ノクターン 第5番 嬰ヘ長調 op.15-2
64 ノクターン 第6番 ト短調 op.15-3
65 序奏とロンド 変ホ長調 op.16
66 マズルカ 第10番 変ロ長調 op.17-1
67 マズルカ 第11番 ホ短調 op.17-2
68 マズルカ 第12番 変イ長調 op.17-3
69 マズルカ 第13番 イ短調 op.17-4
70 ワルツ 第1番 変ホ長調 op.18
   『華麗なる大円舞曲』
71 序奏とボレロ ハ長調 op.19
72 スケルツォ 第1番 ロ短調 op.20

[15分休憩]

Part2(22曲)13:55~15:05

73 アンダンテ・スピアナートと
   華麗なる大ポロネーズ 変ホ長調 op.22
74 マズルカ ニ長調 (1832)
75 マズルカ 変ロ長調 WN41 (1832)
76 マズルカ ハ長調 (1833)
77 マズルカ 変イ長調 WN45 (1833)
78 マズルカ ハ長調 WN48 (1835 op.67-3) 【マズルカ第44番】 
79 ワルツ 変ト長調 WN42 (1832 op.70-1) 【ワルツ第11番】 
80 ワルツ 変イ長調 WN47 (1835 op.69-1) 【ワルツ第9番別れ】 
81 カンタービレ 変ロ長調 WN43 (1834)
82 プレリュード 変イ長調 WN44 (1834)
83 幻想即興曲 嬰ハ短調 WN46 (1834-35 op.66)
84 ラルゴ 変ホ長調 (1837)
85 春 ト短調 WN52a (1838)
86 変奏曲 ヘクサメロン 第6変奏 ホ長調 (1837)
87 3つの新しいエチュード 第1番 ヘ短調 (1837)
88 3つの新しいエチュード 第2番 変イ長調 (1837)
89 3つの新しいエチュード 第3番 変二長調 (1837)
90 マズルカ 第14番 ト短調 op.24-1
91 マズルカ 第15番 ハ長調 op.24-2
92 マズルカ 第16番 変イ長調 op.24-3
93 マズルカ 第17番 変ロ短調 op.24-4
94 バラード 第1番 ト短調 op.23

[15分休憩]

Part3(21曲)15:20~16:30

95 ポロネーズ 第1番 嬰ハ短調 op.26-1
96 ポロネーズ 第2番 変ホ短調 op.26-2
97 ノクターン 第7番 嬰ハ短調 op.27-1
98 ノクターン 第8番 変ニ長調 op.27-2
99 即興曲 第1番 変イ長調 op.29
100 マズルカ 第18番 ハ短調 op.30-1
101 マズルカ 第19番 ロ短調 op.30-2
102 マズルカ 第20番 変ニ長調 op.30-3
103 マズルカ 第21番 嬰ハ短調 op.30-4
104 エチュード 第1番 変イ長調 op.25-1
    『エオリアンハープ』
105 エチュード 第2番 ヘ短調 op.25-2
106 エチュード 第3番 ヘ長調 op.25-3
107 エチュード 第4番 イ短調 op.25-4
108 エチュード 第5番 ホ短調 op.25-5
109 エチュード 第6番 嬰ト短調 op.25-6
110 エチュード 第7番 嬰ハ短調 op.25-7
111 エチュード 第8番 変ニ長調 op.25-8
112 エチュード 第9番 変ト長調 op.25-9 『蝶々』
113 エチュード 第10番 ロ短調 op.25-10
114 エチュード 第11番 イ短調 op.25-11 『木枯らし』
115 エチュード 第12番 ハ短調 op.25-12 『大洋』

[60分休憩]
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第二部になると、席も9割が埋まりました。


ショパンがパリに出て活躍し始めた頃のラインナップと云うことで、
この部から「即興曲」が初登場しました。
そして生前出版されたワルツもこの部から登場です。
サロンコンサートから産まれた作品なのでしょうか。


また「スケルツォ」も同じくこの部から登場しました。
Part1のラスト曲「スケルツォ第1番」は祖国ポーランドがロシアに圧制されたことへの衝撃、悲しみと、祖国への愛国心が表現された(ポーランドのクリスマスキャロルが挿入されています)ドラマチックな曲で、横山さんの演奏は迫力がありました。


ところで、今回のコンサートで初めて判ったのですが、
ショパンのマズルカは3曲ないし4曲で一つの組曲となっているとのこと。
これは横山さんの詳しい解説プログラムのおかげで知りました。



ソナタのように第一楽章、第二楽章・・というような感覚で
一つの纏まりとして聴くと、中々面白いものがありました。



話は変わりますが、
今年のコンサートランチボックスの気になる内容は・・
サンドイッチのレパートリーでした。




いよいよ、コンサートも後半に入ります。

212曲完全奏破コンサート第3部へ続く・・


横山幸雄ショパン・ピアノソロ全212曲完全奏破コンサート~第1部

2011-05-05 02:20:38 | 日々のアート鑑賞
〔5月5日追記・編集〕
ピアニスト横山幸雄さんによるショパンピアノソロ全212曲
完全奏破ギネスチャレンジコンサートが無事終了しました!

 全曲暗譜
 曲順暗記
 超絶技巧
 気力体力

横山幸雄さんが挑戦したものは上記の内容でした。

一方、私自身がこの全曲通しコンサートで得られたものは
ショパンの作品・人生・才能へのより深い理解や興味です。
7歳で作曲したポロネーズに始まる一連の「未発表作品」達が、
ショパンの素顔に迫るエピソードとなっている気がし、
この点に関しては、昨年以上に面白いコンサートとなりました。


  日程:2011年5月3日(祝・火曜日)
  場所:東京オペラシティコンサートホール

++++++++++++++++++++++++++++++++++

●第一部 8:00~12:00
7歳から20代前半までの作品。

青字は、昨年166曲コンサートで未演奏の曲
【 】 は、通称名を追記

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Part1(12曲)8:00~9:10

1 ポロネーズ ト短調 WN2 (1817) 【ポロネーズ第11番】 
2 ポロネーズ 変ロ長調 WN1 (1817) 【ポロネーズ第12番】 
3 ポロネーズ 変イ長調 WN3 (1821) 【ポロネーズ第13番】 
4 ポロネーズ 嬰ト短調 WN4 (1824) 【ポロネーズ第14番】   
5 ポロネーズ 変ロ短調 WN10 (1826) 【ポロネーズ第15番】 
6 マズルカ ニ長調 (1820
7 マズルカ 変ロ長調WN7 (1826)
8 マズルカ ト長調WN8 (1826)
9 ロンド ハ短調 op.1
10 マズルカ風ロンド ヘ長調 op.5
11 ロンド ハ長調 WN15 (1828 op.73)
12 ソナタ 第1番 ハ短調 op.4

[15分休憩]

Part2(22曲)9:25~10:35

13 ドイツ民謡『スイスの少年』による変奏曲
   ホ長調 WN6 (1824)

14 葬送行進曲 ハ短調 WN9 (1828 op.72-2)
15 エコセーズ ニ長調 WN13 (1826 op.72-3)
16 エコセーズ ト長調 WN13 (1826 op.72-3)
17 エコセーズ 変ニ長調 WN13 (1826 op.72-3)
18 変奏曲 パガニーニの思い出
  イ長調 WN16 (1829)

19 コントルダンス 変ト長調 WN27 (1827)
20 アレグレット 嬰ヘ長調 WN36 (1829)
21 マズルカ イ短調 WN14 (1827 op.68-2) 【マズルカ第47番】 
22 マズルカ ハ長調 WN24 (1829 op.68-1) 【マズルカ第46番】 
23 マズルカ ヘ長調 WN25 (1830 op.68-3) 【マズルカ第48番】 
24 マズルカ ト長調 WN26 (1830 op.67-1) 【マズルカ第42番】 
25 ポロネーズ ニ短調 WN11 (1825-27 op.71-1) 【ポロネーズ第8番】 
26 ポロネーズ ヘ短調 WN12 (1826-28 op.71-3) 【ポロネーズ第9番】 
27 ポロネーズ 変ロ長調 WN17 (1829 op.71-2) 【ポロネーズ第10番】 
28 ポロネーズ 変ト長調 WN35 (1830) 【ポロネーズ第16番】 
29 ワルツ 変ホ長調 (1827)
30 ワルツ ホ長調 WN18 (1829)
31 ワルツ ロ短調 WN19 (1829 op.69-2) 【ワルツ第10番】 
32 ワルツ 変ニ長調 WN20 (1829 op.70-3) 【ワルツ第13番】 
33 ワルツ 変イ長調 WN28 (1829-30)
34 ワルツ ホ短調 WN29 (1830) 【ワルツ第14番遺作】 

[15分休憩]

Part3(26曲)10:50~12:00

35 マズルカ 第1番 嬰ヘ短調 op.6-1
36 マズルカ 第2番 嬰ハ短調 op.6-2
37 マズルカ 第3番 ホ長調 op.6-3
38 マズルカ 第4番 変ホ短調 op.6-4
39 マズルカ 第5番 変ロ長調 op.7-1
40 マズルカ 第6番 イ短調 op.7-2
41 マズルカ 第7番 ヘ短調 op.7-3
42 マズルカ 第8番 変イ長調 op.7-4
43 マズルカ 第9番 ハ長調 op.7-5
44 ノクターン ホ短調 WN23 (1827 op.72-1) 【ノクターン第19番】
45 ノクターン 嬰ハ短調 WN37 
  『レント・コン・グラン・エスプレッシオ-ネ』(1830) 【ノクターン第20番】 
46 ノクターン 第1番 変ロ短調 op.9-1
47 ノクターン 第2番 変ホ長調 op.9-2
48 ノクターン 第3番 ロ長調 op.9-3
49 エチュード 第1番 op.10-1 ハ長調
50 エチュード 第2番 op.10-2 イ短調
51 エチュード 第3番 op.10-3 ホ長調 『別れの曲』
52 エチュード 第4番 op.10-4 嬰ハ短調
53 エチュード 第5番 op.10-5 変ト長調 『黒鍵』
54 エチュード 第6番 op.10-6 変ホ短調
55 エチュード 第7番 op.10-7 ハ長調
56 エチュード 第8番 op.10-8 ヘ長調
57 エチュード 第9番 op.10-9 ヘ短調
58 エチュード 第10番 op.10-10 変イ長調
59 エチュード 第11番 op.10-11 変ホ長調
60 エチュード 第12番 op.10-12 ハ短調 『革命』

[30分休憩]
=============================================

結局、朝一番からこの前代未聞のチャレンジコンサートを
堪能しました。

まずは第一部が終了。

昨年よりコンサート開始が1時間早く終了は1時間延びたため、
体力的にも気合が入ります。



第一部は7~8割程の席が埋まりました。


最初に横山幸雄さんからご挨拶があり、
被災地に向けて祈りを込めた曲の演奏がありました。
 「アヴェマリア(横山幸雄編曲作曲)」


そしてこの大きなチャレンジとなるコンサートが始まりました。
最初の2曲はショパンが7歳で作曲したポロネーズです。
聴くまでは、7歳らしく愛らしい曲を想像していましたが、
さすが天才と言いますか、7歳でこのレベルなのかと
ショパンの才能に改めて驚きました。

15歳で作曲家として歩む決心をし、
19歳から22歳の間には、「練習曲」と云うには芸術的すぎるエチュードOP.10を作曲。

若くして才能溢れるショパンが、一気に花開いてゆく過程を堪能しました。


あっという間に第一部が終了しました。
次の部が、待ち遠しい感じになっています。




212曲完全奏破コンサート第2部へ続く・・

至近距離で演奏鑑賞中

2011-04-18 14:18:20 | 日々のアート鑑賞
震災後初めてとなった日フィルの横浜定期公演を楽しんできました。

指揮は、フィンランドのピエタリ・インキネン氏の予定でしたが、
渡航回避勧告で来日が叶わなかったとのこと。
急遽、広上淳一氏の指揮で無事に開催してくれました。


ところで今期の私の席は中央最前列。
指揮者やソリスト達を2mの至近距離で鑑賞中です。(笑)

あまりにも舞台に近い為、目のやり場に困ったり、
オーケストレーションのサウンドを全体で鑑賞するには、やや難がありますが、
ソリスト達の息遣いや、指揮者が話す声が聞こえる興味深い席なのです。

それに先月の公演では、
指揮者の大友直人さんの美しい後ろ姿を間近で鑑賞しました。

演奏中の指揮者は中々激しい動きをしています。
それでも、服の脇がつることも無く、かつダボダボでもない。
指揮棒を下ろした時は完璧なシルエットで美しいラインを保持している。
指揮者の燕尾服って仕立てが素晴らしいんだなぁ、と感動しました。


さて、土曜日に行われた公演内容は次の通りでした。

*****************************************************

【第1部】
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
ラヴェル:ピアノ協奏曲 (ピアノ:小菅優)
 ピアノアンコール:ショパン前奏曲第3番

【第2部】
ドビュッシー:交響曲 海
ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第二組曲
 アンコール:ドビュッシー「ゴリウォークのケークウォーク」

*******************************************************

ピアニスト小菅優さん登場です!
昨年はソロコンサートに2回行って来ました。

ラヴェルのピアノ協奏曲って独特の美しさがありますね。
特に第1楽章の出だし、パーカッション(鞭音)の「パーン」という音が好き。
バスク地方の渓谷に響き渡るイメージで、渓谷の奥行きや澄んだ空気すら感じられる様です。

第2楽章の牧歌的なメロディーも大好き。
ウン チャッ チャッ ウン チャッ チャッ というリズムが
3拍子的でありまた2拍子的でもある不思議なメロディーです。

第3楽章は、きらめく金粉みたいなメロディー。ジャズと現代音楽のコラボのよう。


ラヴェルのピアノ協奏曲だけでも、話が尽きない感じですが、
牧神の午後への前奏曲も、海も、ダフニスとクロエも素晴らしかった。
充実したフランス近代音楽のプログラムで、満足度120%です。


さて、いよいよ来月の日フィル定期演奏会は、
ピアニスト横山幸雄さん登場!!
その前に、5月3日の横山幸雄ショパンピアノソロ全212曲コンサートがあり、
こちらに駆け付けますので、この興奮さめ止まぬうちに早速日フィルとの
演奏ですね。非常に楽しみです。


そうだ、京都へ行こう 4

2011-04-06 21:36:14 | 日々のアート鑑賞
京都は日本文化の美の宝庫。
この春、夜の特別拝観が行われている「東寺」へ行って来ました。
被災地への祈りのライトアップです。

夜にも関わらず、金堂の薬師如来さんが拝めるようになっていました。
嬉しいなぁ・・

東寺の、特に金堂は、
いつ来ても、
近寄るだけで、勝手に瞑想状態に入ってしまう、
圧倒的なオーラに満ちています。

人々に目覚めを促すような、静寂に満ちたすばらしい気です。


その薬師如来さんが、震災に向けて
祈りを発信してくれていることに、
嬉しくて涙が出そうになりました。



それでは、
あまりにも美しすぎる東寺の写真を
楽しんで下さいね。













そうだ、京都へ行こう 1

2011-04-03 23:54:51 | 日々のアート鑑賞
このところ、毎日のように続く余震、そして原発問題。

体はすっかり「地震酔い」。
気分も大分参ってしまった今日この頃、

CMのキャッチコピーそのまま、急遽思い立ち、京都に来ました。


まずは京都市美術館の「親鸞展」へ。



展示によると、当時の「御本尊」は、光そのもだったとか。
不可思議光、無量光、白い光・・。

実は今から8年前に、
宮崎の千人さんという工務店さんが造った住宅を見学したとき、
家中が光り輝いていた体験をしたことがあります。

柱や梁などの木が、
「使ってくれてありがとう」と言っている感じを受け、
住宅見学をして感激して泣く、という初めて出来事でした。

光り輝く時というのは、
生命体が、愛と感謝に溢れ、本来の姿を発揮できたとき
(天命を全うしたとき)
なのかも知れません。

それが、市井にあって可能な「御本尊」の正体では?と感じてまして、
上記の“光が御本尊”とは、大変納得いくものがありました。

今日、親鸞展でそのことを思い出しました。


また、親鸞の肉筆書も沢山展示されていて、
綺麗な楷書なので、所々読めたのが嬉しい。
800年という年月の間、発信続けた親鸞からのメッセージ。

歴史があるって素晴らしいな!と感動しました。

京都は、歴史的芸術・文化の宝庫ですね。

芸術品や美しい建築物に触れることで、
日頃のザワザワした想いが落ちつきました。

おまけに余震が無いのも嬉しいしホッとしますしね(笑)


避難生活をされている方々も、
諸事情が許せば、京都で一服は大変オススメですよ~。

ムソルグスキー「展覧会の絵」~音楽と建築

2011-01-10 14:15:06 | 日々のアート鑑賞
横浜みなとみらいホールで行われた
コバケンこと小林研一郎指揮、日本フィルハーモニー交響楽団による
ニューイヤーコンサートに行ってきました。

プログラムは、
シューベルト:交響曲第7番《未完成》
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調K.219《トルコ風》
ムソルグスキー:組曲 展覧会の絵(ラヴェル編)


未完成はコントラバスの導入部から始まるのですが、
今回の座席はコントラバスの目の前。重低音を楽しんできました。

モーツァルトのヴァイオリン協奏曲は、ソリストに松田理奈さん。
みなとみらいホールでの演奏は今回が初めてと仰っていました。


さて、お楽しみの展覧会の絵。
元々この曲が大好きで、ピアノで遊んでは弾いたものです。
プロムナード、卵の殻をつけた雛の踊り、キエフの大門。
ちなみに手の小さい私にとって、バーバヤーガの小屋は難曲です。(無理)

さて、展覧会の絵は、ムソルグスキーの友人で、若くしてこの世を去った
建築家ヴィクトル・ハルトマンの追悼絵画展に触発されて作られたもの。

 プロムナード
 小人
 古城
 テュイルリーの庭
 ビドロ
 卵の殻をつけた雛の踊り
 サミュエル・ゴールデンベルクとシュミュイレ
 リモージュの市場
 カタコンベ
 バーバヤーガの小屋(鶏の足の上に建つ魔女の小屋)
 キエフの大門
 
プロムナードと10曲によるピアノ曲ですが、ラヴェルによる編曲が有名です。
ラヴェルは管弦楽の魔術師と言われるように、編曲もドラマチックだし、
絢爛豪華で本当に素晴らしい。


それにしても、建築設計のイメージ画から曲を作ってくれるとは、
建築家としては嬉しい限りですよね。


建築は凍れる音楽、といわれるように、
両者の間には、関連があっておかしくないはずです。


そんなことで、日フィルの定期会員になりました。
音楽と建築のつながりを、今年は深めてゆきたいと思います。

横山幸雄ジルベスターコンサート~生誕200周年 ショパン&シューマンからリストへ~

2011-01-01 12:29:46 | 日々のアート鑑賞
あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いします。


さて昨夜は、2010年の締めくくりに、横山幸雄ジルベスターコンサート
~生誕200周年 ショパン&シューマンからリストへ~に行ってきました。

5月のショパンピアノソロ全166曲(16時間)コンサートに続き、
同じ会場で、同じく横山幸雄さんによる演奏を堪能してまいりました。

今回の演目は、
ショパン、シューマン、リストのピアノ協奏曲&ピアノソロ曲の
全5部構成。(19時30分~0時30分の5時間)


横山幸雄(ピアノ),
大友直人(指揮)&新日本フィルハーモニー交響楽団

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【第1部】ピアノ&管弦楽
     ショパン:ピアノ協奏曲 第2番 op.21
     アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ op.22

【第2部】ピアノ独奏
     ショパン:バラード第1番 op.23
     ノクターン第20番「遺作」
     幻想即興曲 op.66
     スケルツォ第2番 op.31
     ポロネーズ第6番「英雄ポロネーズ」 op.53
     子守歌 op.57
     舟歌 op.60

【第3部】ピアノ&管弦楽
     シューマン:ピアノ協奏曲 op.54

【第4部】ピアノ独奏
     シューマン=リスト:献呈 S.566
     ショパン:エチュード op.10-3 別れの曲 op.10-12 革命
     ショパン=リスト:乙女の願い(「6つのポーランドの歌」より第1曲)S.480-1
     リスト:愛の夢 第3曲 S.541-3
     リスト:ラ・カンパネラ(「パガニーニによる大練習曲」より第3曲)S.141-3

【第5部】ピアノ&管弦楽
     ショパン:ピアノ協奏曲第1番 op.11
~2011年年明け~
     リスト:ピアノ協奏曲第1番 S.124

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この三人の作曲家は、
ショパンとシューマンが2010年に生誕200年、
リストが2011年に生誕200年を迎えます。

一年の最後をショパンのピアノ協奏曲第1番で締めくくり、
年明けと共に、リストのピアノ協奏曲第1番で幕開けするという
大変素敵なプログラムです。


ロビーには、仮屋崎省吾さんの赤いお正月オブジェや、
絵画のように掛けられた凧が展示されていました。


また年越しそばや御しるこのコーナーも設置されていました。
(300円~400円と安かった)

*********************************************

当日のスケジュールとパンフレット。
銀テープは後述のものです。



座席は一通り人で埋まっている盛況ぶり。
最初に横山さんから本日の全プログラムのご紹介があり、
第一部が始まりました。

ショパンピアノ協奏曲第2番は、横山さん自身がショパンコンクールで
演奏した思い出の演目。
アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズは
ピアノソロのアレンジで耳にすることが多かったため、かえって新鮮。


第2部はショパンの名曲ピアノソロを聴きおさめ、という感じの部です。
バラ1、スケ2など、好みの曲のラインナップで嬉しい。
英雄ポロネーズは圧巻でした。


第3部はシューマンのピアノ協奏曲。
ドラマチックでロマンチックな名曲です。
初演のときは、妻のクララ・シューマンがピアノを演奏して
大成功を収めた、というクララの映画を先日DVDで見たばかり(笑)
(『クララ・シューマン 愛の協奏曲』)


第4部は、ショパン、シューマン、リストがお互いに献呈しあった
曲のラインナップだったのですが、横山さんの演奏が素晴らしかったです。
特にリストの愛の夢とラ・カンパネラは横山さんの本領発揮で、
超絶技巧のリストの曲が今一番性に合っているのでは?と感じました。
すさまじい上手さ・・。圧倒される演奏でした。


そして第5部は、名曲ショパンのピアノ協奏曲第1番から。
演奏後その名演に拍手をしているうちに、いつのまにか年明けまで
1分を切りました。10数えて新年を迎えた瞬間、銀のテープが舞い降りました。
決して騒がしくなく、爽やかで明るい年明けの瞬間が心地良かったです。

横山さんと大友さんのトークを交えた後、
最後はリストのピアノ協奏曲で締めくくり、素晴らしい演奏で大満足。


横山さんがトークの中で、2011年にもしかしたら
ショパンピアノソロ全166曲+死後発見された40曲あまりの曲、合計200曲以上のコンサートの計画があるとか、ないとか(笑)
大いに期待しています。

また今回の演奏会で、リストが大変素晴らしかったので
リストあるいはベートーベンの曲のコンサートがあれば、是非聴きに行きたいと感じました。


新日本フィルの演奏も素晴らしく、
一流のアーティストによる、一流作曲家の演目で、
心も洗われ、大変爽やかなお正月を迎えています。
これはクセになりそうです!

ドガ展~横浜美術館

2010-12-15 13:12:58 | 日々のアート鑑賞
先日、横浜美術館で開催中の「ドガ展」に行ってきました。

世界各地から集められた作品を、
一同に鑑賞できる貴重な機会でした。


有名な「エトワール」(オルセー美術館所蔵)は、
意外にも今回が初来日とのこと。



構図の間の取り方で、一番上手にとらえているのが、
左下の明るい部分ではないでしょうか。


踊り子の衣装に反射した光。
構図の左下にほのかに輝く部分。
まるで本物の間接照明がし込まれているのでは?、と
錯覚を起こしてしまうほどでした。

また、特別展示室でのこの絵の展示方法が素晴らしかったです。


ドガの絵は、どちらかと言うと薄暗い部屋の中で
一筋の光(スポットライト)を当てて鑑賞する方が
向いているのではないでしょうか。

視力が弱かったドガの真髄が見えるような気がします。

はまけんチャリティー寄席を鑑賞してきました

2010-12-02 19:07:09 | 日々のアート鑑賞
日曜日に、横浜にぎわい座で開催された、
「はまけんチャリティー寄席」に行って来ました。

主催は横浜市建築事務所協会こと通称「ハマケン」です。

プロの出し物から、アマまで、
落語あり、色ものありの、盛り沢山の内容でした。

建築出身のアマによる落語では、ところどころに建築ネタが出たり、
(道路斜線、長期優良住宅、瑕疵担保ネタなど)

また、バイオリンを使って、
「救急車」、「新幹線の通過音」、「行司の呼び出し」等の再現をした
バイオリン漫談のマグナム小林さんなど、

ユニークで大爆笑するものや、感心してしまうものまで、
なかなか面白かったです。

ちなみに、マグナム小林さんはタップ靴のパフォーマンスがあったのですが、
床の保護のために3×6合板が敷かれました。

↑こう云うところが気になるのは、職業病(?)でしょう。
 さらに、☆何個かな、なんて思いながら。(F☆☆☆☆だと思う)
 ☆の数で、ホルムアルデヒドの排出量の少なさを表しています。


寄席って、低料金で一日中楽しめる娯楽ですよね~
何だか、また通いたくなりました。

吉田桂二先生 第31回個展

2010-11-10 19:07:07 | 日々のアート鑑賞
先日、吉田桂二先生の個展に行って来ました。

今年のテーマは、木石譚(ぼくせきたん)
~中世の石と木で造られたウェルズと近郊の町~


改めて思いましたが
和紙に墨を使い、筆で描く独特の手法は、
他では見たことがありません。

中には、まるでエッチングのような美しい精度で
綺麗に描かれているものまであります。


会場で、お話を伺うと、

「どこで、こういった筆絵の技法を習ったんですか?と良く聞かれるが、
 習ったことなど無いから、答えようが無い。」

と笑いながら仰る。


そのタッチは一体どうなっているのかと、絵の至近距離まで
顔を近づけて、熱心に見ていたら、
頭がスポットライトにゴツンと当たってしまいました。(笑)


※ちなみに、先生の絵はパズルにもなっています。
 完成に2日程かかりました。

めざせ!パズルの達人 1000ピース 吉田桂二最古の五重塔 法隆寺 11-341

エポック社

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パット・メセニー・ライヴ「オーケストリオン」inすみだトリフォニーホール

2010-06-13 14:30:38 | 日々のアート鑑賞
先日、パット・メセニーのライヴを楽しんできました。

今回は、普段のPMGライヴとは様子が異なる。
と言うのも、引き連れているのは、いつものメンバーではなく
システマチックに並ぶドラム、シンバル、パーカッション、マリンバ、ピアノ等のパーツの数々・・

それらは全て自動演奏の“オーケストリオン”というシステムです。


オーケストリオン
パット・メセニー
ワーナーミュージック・ジャパン

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パットのギターソロ(名曲のメドレー)を奏でた後、
垂れ幕が下がって表に出てきた“オーケストリオン”セット。

ライヴ仕様として、ラック3段に並べられたソレを見て
最初に連想したのが、空調の室外機置場でした(笑)。


かつて“オーケストリオン”と言う機械は
近代建築の聖地とも言うべきバウハウスの設計を真似ていたとのこと。

それが現在になって、建築設備に似た形をとっても不思議ではない、
ということです。(笑)
しかし、パット以外にも“オーケストリオン”を使ってライヴコンサートひらくアーティストが他に居るのかな?

ちなみに動画はこちら


すみだトリフォニーホールも初めて行きました。
このホールのデザイン、中々興味深いです。
開演前に化粧室へ行ったのですが、何とも奥行きが広く感じました。
ちょうど中間地点に行き止まりのガードが置いてあるので
正面と奥の対面に鏡がお互いに反射して広く見えるんだろうと思っていたら、
本当に奥行きのある広いところでした。
反対側からも使用できるようになっていたんですね。
行き止まりガードがあることで、目の錯覚を起こしやすくしてました。

また、ホールの両サイドはボックス席なのですが、
アリーナ席から見て、一直線を描いています。
そのラインが、奥から前の席に向かって下がってきているので
まるで一点透視図法の斜線のごとく、
ホールの一点、要するに中心に居るアーティストへ視線が集中してしまう仕掛けになっていました。


化粧室といい、ホール内といい、
このホールデザインの要素を一言で表すとしたら
THE「シンメトリー」だな~・・などと思いながら
ライヴを堪能しました。


横山幸雄ショパン・ピアノソロ全166曲コンサート~第4部

2010-05-06 18:03:49 | 日々のアート鑑賞
●第四部 21:15~24:30(全29曲)
Part 1 21:15~22:15
138.ノクターン第13番 ハ短調 Op.48-1
139.ノクターン第14番 嬰ヘ短調 Op.48-2
140.マズルカ第30番 ト長調 Op.50-1
141.マズルカ第31番 変イ長調 Op.50-2
142.マズルカ第32番 嬰ハ短調 Op.50-3
143.即興曲第3番 変ト長調 Op.51
144.バラード第4番 ヘ短調 Op.52
145.ポロネーズ第6番変イ長調 Op.53「英雄」
146.スケルツォ第4番 ホ長調 Op.54
[15分休憩]
Part 2 22:30~23:30
147.ノクターン第15番 ヘ短調 Op.55-1
148.ノクターン第16番 変ホ長調 Op.55-2
149.マズルカ第33番 ロ長調 Op.56-1
150.マズルカ第34番 ハ長調 Op.56-2
151.マズルカ第35番 ハ短調 Op.56-3
152.マズルカ第36番 イ短調 Op.59-1
153.マズルカ第37番 変イ長調 Op.59-2
154.マズルカ第38番 嬰ヘ短調 Op.59-3
155.子守唄 変ニ長調 Op.57
156.ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調 Op.58 第1楽章、変ホ長調 第2楽章、ロ長調 第3楽章、ロ短調 第4楽章
[15分休憩]
Part 3 23:45~24:30
157.舟歌 嬰ヘ長調 Op.60
158.ノクターン第17番 ロ長調 Op.62-1
159.ノクターン第18番 ホ長調 Op.62-2
160.マズルカ第39番 ロ長調 Op.63-1
161.マズルカ第40番 ヘ短調 Op.63-2
162.マズルカ第41番 嬰ハ短調 Op.63-3
163.ワルツ第6番 変ニ長調 Op.64-1「小犬のワルツ」
164.ワルツ第7番 嬰ハ短調 Op.64-2
165.ワルツ第8番 変イ長調 Op.64-3
166.ポロネーズ第7番 変イ長調「幻想」 Op.61

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この4部が一日で一番ドラマチックな内容でした。

ショパン後期の作品で埋め尽くされた曲の数々は
どれも名曲ぞろいで、聴きごたえのあるものばかり。

この4部の内容だけでコンサートをしたとしても、
かなり濃いものになると思います。


そして、横山幸雄さんも、益々盛り上がり
熱演を披露してくれました。
既に夜の10時を過ぎても、演奏のグレードが下がることなく
しかも全て暗譜であり、曲順も把握していないと出来ない演奏会。

凄いです。

個人的に好きなのは
バラード第4番や舟歌、幻想ポロネーズなど。

特に、大トリ曲の幻想ポロネーズは、
出だしからエピローグに相応しい感じです。

終わりが近付いたことを悟ったような落ち着いた曲風で始まり、
しばらくすると過去を思い出したように激しく
ドラマチックなメロディーを奏でて、
最後に至高の流れに入ってゆく。
まるで、死に際に今までの人生を回顧しているような曲に感じるのです。

そして、最後の最後になって至福で身体が満たされたかのごとく
爆発的な歓喜を歌い上げるような盛り上がりを見せ、
様々なことがあったであろうこの人生が、
今終わりを告げようとして振り返ったときに
全ては「幻想」だったと曲名で表されているようで、
何とも言えない美しさ、清々しさを感じてしまいます。

この曲を聴きながら旅立てたらいいなぁ~(笑)などと
曲に浸っているうちに、このロングランコンサートが終わりました。


皆でスタンディングオベーション!です。


そのまま舞台上でギネス認定式が行われ、
またコンサートを聴きにきていた
作曲家 三枝成彰さん
指揮者 大友直人さん
俳優 辰巳琢郎さん
アコーディオン奏者 COBAさん
アナウンサー 軽部真一さんが
舞台に呼ばれてコメントされました。


『Most pieces of music performed by a solo artist in 24 hours』
(24時間でもっとも多い曲数を1人で弾いたアーティスト)のカテゴリーで
ギネス認定されたとのこと。

聴衆の私たちは
24時間でもっとも多い曲数を聴いた観客ですね。


結局、隣の席の方も、前の方も、通路を挟んで隣の方も、
朝から最後まで、だれも帰りませんでした(笑)。
段々4部も終わりに近づくと
お互いにお疲れさま、という連帯感のようなものが出てきて
「腰が痛くなった」とか「横山さんは凄い汗だ」とか
他愛のない会話をするようになっていました。


思ったより疲れがありませんでした。
それは、1時間ごとの休憩があったことも事実ですが、
何より横山幸雄さんの演奏技巧が素晴らしいので
退屈することが全く無かったからですね。

もう一度、このコンサート開催します、と言われたら
間違いなく行くような気がします(笑)

本当に素晴らしいコンサートでした。