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シノギング 入山峠越え

急行陣馬高原下行きバスはお盆休み中ということもあってかそれほど混み合わずに出発した。
夕焼小焼で下車して住吉神社への道を行く。
春にはつつじのアーチが綺麗な穴場である。


神社の脇を抜けるとしっかりした踏み跡がある。
山の地図には載っていないがよく歩かれている尾根道だ。
入山峠までは尾根を北西に辿る。


ひとり静かに歩いていると、イノシシが慌てたようにひと鳴きして斜面をすごいスピードで駆けおりる。
それに続いて別のイノシシも駆けおりて行った。
びっくりして逃げてくれるからいいが、あの勢いで突進されたらたまったものではない。
イノシシをびっくりさせないように笛を吹きながら歩く。
ピー、ピピピー。
気温は23℃と意外に涼しいが歩けば汗が吹き出して止まらない。
サンプルの「ウロコシャツ」は早くもびしょ濡れだ。
汗を凌ぎながら植林地帯を抜けると少し開けたピークに出る。
580m高留沢ノ頭。


ここから尾根を北東に降りると小津町に出るが今日はこのまま北西に進む。
気持ちのいい尾根道だ。
少し下って登り返すと伐採された見晴らしの良いピークに出る。
ここから入山尾根や笹尾根が良く見える。


暫し景色を楽しんでから尾根伝いに歩き急斜面を下りるとハイキングコースに合流する。
ここから先は要所に道標があり歩きやすい道になる。
登り返すと八王子から都心方面が見渡せる気持ちのいい尾根に出る。
589mを過ぎると入山峠。
結局ここまでイノシシにしか会っていない。
静かにマイペースで山を楽しむにはとてもいいコースだろう。
少し歩くと林道を横断してまたすぐに山に入る。
トラバースの道はひんやり、しっとりしている。
刈寄山はすぐそこだが山頂を目指す歩きではないので立ち寄らない。
今熊方面へのトラバースを行かずに急登をふたつ凌ぐと548mの豆佐嵐山に出る。
山というより小ピークという感じ。


ここから東の尾根が入山尾根。
歩き通せば美山町に出るが、残念ながら採石場によってこの尾根は分断されている。
お腹が空いたので548m付近にハンモックを張る。
ルートの半分くらいなので休憩するには丁度いい場所だし自然林の尾根は気持ちいい。
汗が冷えないように「ハゴロモ」を着る。
薄いベールに包まれたような不思議な感覚は汗冷えを防ぎ、高い通気性のおかげで休憩中に汗はほとんど乾いてしまう。
ハンモックを椅子代わりにしてお昼を食べてそのまま寝転がる。
これがたまらない。


真夏のハンモックは涼しくて快適なはずだが、日差しも少なくて気温もそれほど上がらない今日はちょっと寒い。
薄い中綿入りのシュラフを背中に敷いてタープにくるまって寒さを凌ぐ。


身体が温まると眠くなる。
先を急がずに気持ちのいい場所でゆっくりするのもシノギングの流儀である。
一時間ほど昼寝をして下山開始。
ここからは北東に尾根を進む。


快適なハイキングコースを下ると505mの今熊神社本社への歪みきった石段に出る。
この歪みきった感じがたまらない。
眼下には五日市の駅が見え、秋川の河原にバーベキュー客がギュウギュウしている。
下りきるとちょっと派手な感じの今熊神社遥拝殿。
神社から登って神社に下りる。


なんともシノギングらしい山歩きであった。
バスを降りたらビールだな・・・。
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