四季の山を歩き、思い、創造する。
凌 手記
暑さを凌ぐお泊りシノギング
とある週末。どうにもこうにも暑さに耐えられず、我々は涼を求めて沢へと繰り出した。
今回はあまり馴染みのないエリアを攻めてみようという事で、久しぶりのレンタカーにて、ある山域へ。沢アプローチあるあるの暫くは灼熱の舗装路歩き。にしても暑い...
次第に沢の音が増してくると、程なくして入渓ポイントへ到着。心、踊る。
沢へのハシゴが何気に恐怖だったが...のっけからこの盛大な滝。心、舞い踊る!!
少し手前から入渓しており、二股の分岐まで下る。広々だが、既に渓相も良く、ジャブジャブしながら進む。
分岐点よりルート確認し上流への遡行開始!
一瞬狭まったかと思うと、急に拓けだし、何やらヤバそうなものが見えてきた...
中々の高さある段々の滝。圧巻である。しかしながらこの段々が意外としっかりしており、中央から右側へ難なく登れた。
早くもアドレナリンはMAX。大滝を越えると、ナメから適度な高低差の沢が続く。水流もちょうど良く最高のコンディション。心も体も涼しー
平然を装いながら、フレーム外ではきゃっきゃとはしゃいでいた笑
思い切って腿まで浸かると、本当に清涼感が桁違い。濡れても通気度の高い生地ならば乾きも当然早い訳で、気にせず積極的に浸かる。
ナメと倒木のコンボ。凌らしい渓相もあり良い沢だこと。
と、ここまでは良かったが、何やら上流から明らかに沢が濁りだす。先客でもいるのかな?にしては濁り過ぎだ。ちょっとした土砂崩れでもあったのかな?少し警戒しながら進む。
途中、ヘツりの練習。核心部と思しき箇所に手を掛け、あとちょっと。行けるか行けるか。。
チュドン笑
この後続いた私も同じ結果に笑 もはや上までビショビショで恐いものは何もない。
地形も様々で景観も飽きさせない。本当に良い沢だ。
ツルツルのナメ滝の出現。先行していたパーティが確保取りながらの下降練習をしていた。さっきの沢濁りはこのパーティか?流石にこれは登れないので右岸を高捲くと、その謎が明らかに...
ご覧いただけるだろうか。。
このはっきりとした轍。そうオフロードバイクの轍である。後に調べて分かったが(後々随所に片鱗は出てくるが...)、この一帯はオフロードバイクのコースが縦横無尽に延びており、我々がそのエリアに入りこんでしまったようだ。沢の音で目立って聞こえなかったのか、バイクが沢を横切る事で派手に濁っていたわけだ。少しもったいない。。
気を取り直して進むと、古びた東屋と林道に合流する。バイカーの道としては機能しているようだが。
この辺りから地形図的には良さげなモックポイントが何カ所か見て取れる。注意深く見渡しながら進む。
すると早速沢から少し上がった所に良さげな場所が!というかここで良いのでは?最近針葉樹内が多かったので久しぶりの広葉樹帯で泊まりたい気分。。
しかし強欲な我々は、この先にもありそうだ...と地形図を信じ、もう少し先も見てみる。このポイントから沢は大きく二股に分かれており、最終どちらを詰めるか決めかねていたので、片方の沢を下見を兼ねて詰めてみる。まだ時間にも余裕あるしね。
結果は...
進み始めて何となく察しはついたが、例のオフロードバイクのコースと化しており、残念な事になっていた。どこまでもついて回る轍。。このまま沢を詰めているのだろうか?逆にすごいぞ。まぁ彼らにとっても貴重な楽しいコースなのでしょう。仕方がない。。
という事で、潔く先のポイントへ戻り確定。まずは直ぐ近くの沢で水を調達し、更にリフレッシュ。沢が近いって最高。
ちゃっちゃと設営を済ませ、暫し談笑。ひとりスタイルが違う人がいるのはご愛嬌で笑
うむ。やはり広葉樹帯は良いの~。今宵は天気も問題ないし、タープ無しでいけそう。
暫く黄昏た後に、夕食タイム。状態の良い枯れ枝も多く、薪には困らなかった。
薪が無限にあるもんで、ついついくべてしまう。焚火と静寂を肴に、お酒も進む。そうして夜は更けて行く。。
明くる朝...
結構夜更かしをしてしまった。やはりタープ無しは自然を感じられて良い。ぐっすり寝られた。
気になるカウボーイスタイルの彼を激写。決して死体袋ではない笑
相変わらず薪には困らず、優雅に焚き火で朝食を。
すると朝も早よからバイカーがブンブン音を響かせている。実は昨日の夕刻くらいまで賑やかなサウンドが飛び交っていたのだ。。
この後、本格的に増えだしルートが重なってしまうのも面倒なので、早々に撤収し、後にする。昨日詰めた沢筋は牛耳られていたので、もう片方の沢を詰めるに決定。ここは入りが狭そうなので、轍もついてなさそう。
朝の沢はキンキンで目を覚まさしてくれる。ちべたい。
と思いきや、やっぱり彼らの轍がついていた。とほほ。。しかしこんな所までよく入ってくるもんだ。
しかし進むにつれて次第に沢は枯れ始め、バイカーのルートも沢からそれくれた。よしよし!
蜘蛛のばりに張り巡らされた倒木。沢もほとんど枯れており、一気に汗が吹き出す。。詰めらしくなってきたぞ。
さらに詰めると、沢筋は狭まり、谷も深く苔を生した何とも幻想的なゴルジュ帯へ。
伝わりづらいだろうが、中々の切り立ち具合。圧倒的な存在感を成していた。身震いするほどの良い詰め所。
そして現る巨岩の壁。思わず「マジか...」と声を上げてしまう。
下見に行ったが、流石に登れそうな所はなく、右岸を高捲く。ここもザレた嫌らしい箇所だが、凌ピッケルを駆使して安全によじ登る。最高の相棒よ。
上がると少し拓けるも、岩稜は成りを潜め、ザレた谷に出る。少し一安心。
先を見上げると、吸い込まれそうな程濃い緑の詰めが。もう稜線も見えている。
ただ想像以上に急峻だ。行けなくもないが、無理をする必要もない。すぐ脇の稜線へと延びる小さな尾根に乗って、尾根伝いに詰める事にする。ここでも凌ピッケルが大活躍!
しかしまぁ、この目と鼻の先にある尾根に乗るにも、砂塵の如く崩れ落ちるような悪路で難儀。慎重に確保しながら登る。
しっかり尾根に乗ってしまえば、這い登るのみ。あとちょっとー。
ついたー。
沢の涼しさはどこへやら。。ヘロヘロになりながらも無事沢を詰める事が出来た。(若干、高所恐怖症でフラフラの者が一名笑)
一息ついて、ここからは尾根歩き。駐車場方面へ上手く延びている稜線尾根をタドル。ここも地形図的には面白そうだが、如何に。
いや、初日からのアレがあったので。何となく懸念はしていたのだが。。
尾根という尾根は完全に彼らの通り道と化しており、もはやハイウェイな登山道。地形的には非常に面白いのに、答えが丸見え。暑さも相まって、げんなりしながら熟すハイキング。
唯一最後の尾根下りは、荒らされてなく、有意義に下れた。が、暑さでそれどころではない節もあった。頭の中はやはりコーラでいっぱい笑
読み通り、駐車場横の沢沿いに下りれ、盛大に涼みながら汚れを洗い流す。。
そして勝利のコーラ笑
車のエアコンをガンガン効かせて帰路ににつくのであった。。
今回分かった事...
オフロードバイクの想像以上の機動力と、このエリア彼らの聖地か否かの下調べをしてから行くべし。
終ってみれば想定外な展開も含め、何だか凌っぽい沢歩きが出来たようなないような。。開始と詰めの渓相は本当に良かったので総じて相殺という事で。
今夏の暑さの凌ぎ納めかな。
〆の凌侍三剣士
【今回の装備】
■柳谷
クビマキ 新柄(試作品)
シノギエマキ ※初日(試作品)
ハチジュウハチヤ※新色(試作品)
アヲネロ (絶賛販売中)
クナイ 改(試作品)
ハヲリモノocta(絶賛販売中)
ヤマバッグ(絶賛販売中)
タモツウルオス(絶賛販売中)
ヌノバケツ(絶賛販売中)
モグ wool insulation(絶賛販売中)
凌ピッケル(絶賛販売中)
シノギチャブダイ(絶賛販売中)
凌行燈(絶賛販売中)
EXPED Travel Hammock(絶賛販売中)
EXPED Blackice 45L(絶賛販売中)
■谷島
ヤマボウシAir(試作品)
クビマキ新柄(試作品)
シノギエマキ(試作品)
ミチクサ(絶賛販売中)
ナツミチ(試作品)
クナイ改(試作品)
ハヲリモノocta(絶賛販売中)
ヤマバッグ小(絶賛販売中)
タモツウルオス(絶賛販売中)
ヌノバケツ(絶賛販売中)
モグ wool insulation(絶賛販売中)
凌ピッケル(絶賛販売中)
シノギチャブダイ(絶賛販売中)
EXPED Travel Hammock Lite(絶賛販売中)
EXPED Blackice 30L(絶賛販売中)
EXPED Flash Pack Pocket(絶賛販売中)
« モグ連載⑥ モ... | 満員御礼! 10... » |