四季の山を歩き、思い、創造する。
凌 手記
累積標高差1800mを凌ぐ - ある日のシノギング ~前編~
うだるような暑さが続く今日この頃。我々は果敢にも累積標高差1800mのシノギングに挑んだ。
平地での気温35℃。この過酷な状況下で登り詰めた先に在るといわれる”楽園”を目指し、一行は異世界へと続くつり橋に足を踏み入れる。
開始早々、急斜度の登り。早くも汗だくになりながら、膝を押しながら、黙々と登る。
蛇も顔を覗かせ、様子を伺う。
ようやく尾根に登りあがる。そこは分かりやすい森林境界。左に針葉樹、右に広葉樹。
尾根にあがると風も出始め、木陰も相まり涼しいものだ(それでも暑いが...)
緩やかな登りが続く。しかし気が抜けかけたところにすかさず急登。日差しを避けながら何とか凌ぐ。
確実に今回ルートの核心部ともいえる激登りを凌ぎ切り、大きな尾根を巻くトラバースが始まる。
本来ならその尾根を突き進みたいところだが、登りで折れかけた心を癒すべく、ヌラヌラとトラバース道を進み始める。今の自分と向き合った上でのルート選び。これも立派な凌ぎである。
しかし、何とも気持ちの良い道だ。平坦な道、新緑の木々、苔の群生。心も体も癒されていく。
しばらくぬるま湯に浸かりながら歩く。ちょろちょろと古びた人工物が目に留まる。かつての栄華が垣間見える。
沢が出てきたので、給水も兼ねての休憩。
ここもまた何とも心地の良い場所だ。そして沢水がまたひゃっこい!
束の間の休息を経て、再始動前に地形図の確認。
そして未来を予見する。地獄の急登第二章のはじまりはじまり...
登るのぼる...
ノボルnoboru...
時折、ウルオス...
試作品のボトルホルダー”タモツ、ウルオス”。保温保冷効果を持たせているので、先ほど汲んだ水がまだまだひゃっこい!
暑い時期の水分補給のコツとしては、一旦水を口に含んでから飲むと良い。口内を水で冷やす感覚。口内血管の血液が冷やされるのでかなり効果的である。その点、ひゃっこい水なら尚更効果的だ。
そうして登り上がると、開けた広い尾根に出る。思わず手をかざす笑
緩いがされど続く登り。あそこハンモックポイントだな~と気を紛らわす。
徐々にまた細ーい尾根へと変わりゆく。大樹に力をいただき、ひた登る。
すると、おやおや?
何やら開けそうな予感...
ポッカリと開けた場所に。そしてこれを合図に冒頭に述べた”楽園”が始まるのであった...
後編へ続く...
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