goo

神戸 白馬堂 出張シノギングの様子

今回の出張シノギングはここからスタート。青い空にシルバーのコテがまぶしすぎる。

一行はバスにて登山道入り口まで移動。広々とした沢沿いの園地を抜けて谷筋の広場へ。ここでいつものように凌とシノギングについてお話をする。凌とはどんなブランドなのか、シノギングとはどんな山歩きなのか、その概要を知ってもらうことはとても大事だ。少々個性的な凌の衣服・道具の意味を知ってもらう。

その流れで定番お試しアイテムのお貸出しだが、その前に低山小道具研究家の森勝氏が靴紐チェック。靴のアッパーがしっかり足にフィットするように手を添えながら調整していく。靴紐がゆるくてちゃんとフィットしていない人が意外と多いので気を付けよう。

靴紐チェックが済んでツユハラヒクナイを身に付けてもらう。

これでシノラーの出来上がり。お話だけではなく実際に山で使ってもらうことで、これらの道具の使い勝手を実感してもらう。

身支度が整ったら地形図の見方とコンパスの使い方の基本を確認。どうやらみなさんちゃんと理解できているようだ。

地形図上で現在地を特定し、本日のシノギングエリアを確認したら出立だ。ひと先ず小さな池を目指す。

この辺りの地盤は黄色っぽい花崗岩なので足裏の感触はざらざらと砂の上を歩いている感じ。東京の高尾エリアとは全く違っていて面白い。

沢沿いの道、足元にはかわいいスミレちゃん。

池にはたいそうな名前がついていて、そればかりかたいそうな仕掛けまでなされている。そのたいそうな仕掛けのトンネルを抜けてみる。

ヘッドランプなしでは足元が危なくてとても歩けない。

トンネルを抜けてこの先のルートを確認。小刻みに現在地確認とその先のルートを先読みしておくことは地図読みの基本だ。

北西に伸びる尾根に乗るはずだがしっかりと道がついている。地形図には破線は引かれていないがこういうこともあるのだ。

しかしせっかくのシノギングなのだから尾根を直登しようと意見が一致。尾根を辿り始めると早くも汗きだす俺(笑)

今日はとてもいい天気で日中の気温は20℃を越えるという。この辺りももう20℃近い気温になっているだろう。こうなることを予想して本日は完全に春の装い。

試作品のメッシュハット(汗がすごいので・・・)

ハチジュウハチヤ長袖(あと2週間もすれば八十八夜だ、夏も近付く八十八夜)

ハカマスカートカルフワステテコ(カルフワステテコを合わせるのはそろそろ終わりか)

ブヨに刺されようが生傷ができようが、スカートにはクナイショートを合わせるのが凌の美学。

シノギングには欠かせないヤマバッグには色ペン、小型ナイフ、地形図、凌財布、スマホといった最低限の携帯品を収納。

 

ほんの少しだけ尾根を辿るとすぐに先ほどの踏み跡がつづら折れに尾根に絡みつく(笑)もうお手上げだ。こうなったら踏み跡を辿るよりほかにない。

別荘があるかもよと期待した小ピークの白場は想像していたよりもずっと狭く灌木が茂っており、我々がハンモックを広げて休憩することは出来なそうだ。審議の結果比較的傾斜の緩そうな谷を降りて本谷に合流し、等高線間隔の広いところで休憩場所を探すことになった。

地形図上では等高線の間隔が広いのだが、実際に降りてみるとなかなか急な斜面ではないか。滑り落ちたりしないよう注意をして時に迂回をしながら木の生えている安全そうなルートで降りて行く。

こういうこともあるのでシノギングに手袋は必須道具だ。

傾斜がゆるくなると藪っぽくなり、

無事に本谷に出ることができた。

本谷周辺で休憩できそうな場所を探す。

足元に椿の花がいくつもきれい。

南側の尾根が気持ち良さそうなのでそこまで斜面を登ってみることにする。このような悪場でもクナイを着けていれば足元の確認がしやすく安全に凌ぐことができる。

森勝氏が犬のお散歩モードで補助。こういう時にも有効なお助け紐。シノギングでは最低でも10mは持っていこう。

果たして期待していた尾根の上にはまたしてもはっきりした踏み跡があり、誰かが通る可能性があるのでやはり出れも来ないような場所を探すことにする。あちこち歩きまわって本谷の枝沢堰堤奥を休憩場所に決定。

ハンモックの張り方に続いて森勝氏のロープワーク講座。

定番の手錠ごっこに始まり、

棒と棒をガッチガチに結ぶやつ。それから滑車の原理を利用してバックパックを自在に吊るすやつ。これらはすべて片結びを基本にした簡潔で実用的なロープワークだ。

続いてマッチ1本で山火事を起こせる火おこし。

マッチの特性と火が燃える原理を知ればマッチ1本でちゃんと火をおこすことができる。

谷筋に立木は少なく、あいにくみんなでハンモックというわけにはいかなかったが、いろいろと情報交換などもでき、これはこれでいい休憩だった。

立つ鳥跡を濁さず。そこにいた痕跡を消し去って一行は谷の踏み跡を詰め主尾根に出た。

そのまま274mの三角点へ。シノギングらしからぬ明るく抜けのいい場所でパチリ。奥には淡路島が見えている。

その後は長~い階段を降り、町をくねくねと抜け、とある海岸の駅で本日のシノギングは終了。

最後に、決して笑ってはいけないやつで〆

今回の出張シノギングに参加して下さったみなさま、ありがとうございました。

小さい尾根の隅々まで踏み跡があり、ハンモックポイントがないという意外な展開でしたが、それでも地形図を見て「あそこはどうなっているんだろう?」「こっちはどう?」とあちこち歩きまわるもシノギングの楽しみ方。

こんな風にシノギングを続けることで遭難しない自立した山歩きの術を身に付けることができます。

せっかく覚えた地図読みやロープワークなどは忘れないうちに復習しましょ。えっ、もう忘れた?(笑)

週末のお忙しい中このイベントにご理解とご協力をいただき同行してくれた白馬堂Rokkoの店主Aさん、ありがとうございました。

シノギングの情報は巷に溢れていません。興味のある人は勇気を持って(笑)シノギングイベントに参加してください。この手記に書かれていることはシノギングのほんの一部です。実際に参加することでシノギングのいろいろを知ることができます。百聞は一見に如かずです。

 

凌は美学

いつ何時でも所作、立ち居振る舞いを美しく

いつ何時でもあたふたせず、まごまごせず

道具に踊らされず

凌ぎ

美を追求すべし

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする