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宗像山道具店 by GRiPS 出張シノギングの様子

飛行機と電車を乗り継いで来てみれば福岡県宗像市も近いもの。しばらくお泊りシノギングが続いた宗像山道具店の出張シノギングだが、今回は初心に帰って日帰りでの開催。場所はお店から近い裏山だ。

とある神社の広い駐車場に本日のシノラー達が集まった。新規のシノラーに混ざってリピーターもちらほら。

新規の方もいるので、まずは凌とシノギングについて・・・、鳥取ではしゃべりすぎて行動時間が短くなってしまったので(笑)時間を気にしながらお話をする。凌はどんなブランドなのか、シノギングとはどんな山歩きなのか、その概要を知ってもらうことはとても大事だ。

少々個性的な凌の衣服・道具の意味を知ってもらい、その流れで定番お試しアイテムのお貸出し。ツユハラヒとクナイを身に付ければシノラーの出来上がり。ちょうど見ごろの桜をちらちら見ながら進行する。

歩くために一番大事な靴の合わせ方を丁寧に説明する低山小道具研究家の森勝氏。足に合うように靴紐を締める。意外とできていなかったりする。

登山道を歩かず、登山アプリも使わず、地図読みをしながら山を歩くシノギング。そのためにはコンパスが使えなければ意味がない。かといって難しい使い方はひとまず後回し、基本的な方位の確認。16方位まで理解できればだいたい大丈夫。「南南西~」「北北東~」「東南東~」皆で唱えながら(笑)方位を確認する。

続いて、本日のシノギングエリアの確認。一番大事な現在地を地形図上で特定。

どんなルートで歩くかをあらかじめ確認しておく。

さあ、出発。こう見えて車には注意して歩いています。

目星をつけていた尾根の入り口に到着。しかし、そこにはご丁寧な道しるべ。階段が竹林の奥へと続いている。どうしよう・・・。

足元のフデリンドウちゃんに相談する。山野草が可愛すぎる。

ルートを変更してすぐ近くの小さいため池の先の尾根からとりつくことにする。

最初はだらっとして尾根がわかりにくかったが次第にはっきりしてきた。足元の土がやや滑りやすいので注意しよう。

気温が微妙なこの季節の着こなしは難しい。

試作品のメッシュハット(汗がすごいので冬以外はメッシュハット)

クビマキ short 歩き始めのひんやりする時間帯に首まわりをほどよく温め汗を吸ってくれる。

ハチジュウハチヤ長袖ヒネモス。登り尾根で暑くなりかけるが通気性が高いので脱がずにずっと着ていられる。

ズボンはフミアト。秋物だが春物としても使える。

シノギングには欠かせないヤマバッグには色ペン、小型ナイフ、地形図、凌財布、スマホといった最低限の携帯品を収納。

最初の白場(等高線間隔の広いところ)に出た。気持ちがいいね。こういう地形の変化をしっかり察知して地図上の現在地を更新していく。漫然と歩くのではなくいつも神経を集中させて歩くことが必要。

途中、少人数ならばハンモックを張れそうな小別荘を発見。近場の人はキープ物件でしょ。そこからT山へと続く登山道がはっきりと続いている。屈辱的だがひとまず登山道を歩いて山頂に出る。山頂に行きたいわけではなく通過するだけ。本日の最高地点267mの三角点を通過して北に向かうと、ぼんやりした緑と桜の向こうにぼんやり見えてきたのは日本海。春霞といいたいところだがどうやらPM2.5らしい(笑)近いからね。

絶景ポイントからつるつる坂を降下して西側の鞍部へ。雑木林と針葉樹の境でしばしの休憩。ここで森勝氏のロープワーク講座。北九州の人は皆知っているという手錠ごっこを地元で披露。ついでにドスの握り方も・・・。

手錠ごっこの応用編でトレッキングポールと枝をガッチガチに結ぶ方法。皆で「ガッチガチ」と唱える。

洗濯ロープをビンビンに張る方法。皆で「ビンビン」と唱える。

テコの原理を応用したバックパック上げ下げシステム。

同じ原理のクッカー上げ下げ囲炉裏システム。マッチ一本で火事にできる着火の術などを披露。こういうことをこの目で見ることができるのはシノギングイベントならでは。

ようやく解放されたシノラー達はそれぞれの場所でハンモックを楽しむ。

キクラゲの仲間。

真夏以外のハンモック休憩にはアンダーキルトがあるとあたたかく過ごせる。

休憩中にはハオリモノoctaを羽織るとちょうどいいあたたかさが得られ汗も吸ってくれる。

ハンモックは快適なソファにもなるので、調理をしてのんびりご飯を楽しむこともできる。

タープを張ると一泊したくなるくらい「家」になる。ヤナギニカゼは現在生地の最終テスト中で年内の販売を見込んでいます。

シノギングには荒れ地が良く似合う。

楽しい休憩はあっという間に終わり出立の時。そこにいた痕跡を一切残さず去るのが凌のマナー。

現在地の鞍部から西の尾根までストレートウォークで行くことにする。ここでプレートコンパスの出番だ。使い方を知りたい人はシノギングイベントに参加しよう。

鞍部から緩い谷を突っ切れば尾根に出るはず。先の地形と方位を頭に入れて歩くのが地図読みの基本。

目指す尾根に出る前にいつの間にか谷方向に下ってしまったようだ。

それならこのまま谷を南東に降りて林道に出てしまった方が良いと判断。決めたルートにこだわりすぎるのではなく、時にルート変更することも必要だ。それには元々のルートから外れていることがわからなければどうにもならない。わからないままだと遭難ということになってしまう。地図読みは奥が深いのだ。

想定通り荒れた林道に出て一安心。安心しすぎて写真はこれでおしまい(笑)

最後に、決して笑ってはいけないやつで〆

今回の出張シノギングに参加して下さったみなさま、ありがとうございました。

誰にも会わない山を歩く楽しさと自分たちでルートを見つける難しさの両方を体験できたのではないでしょうか?

誰にも会わないからこそ安全のために身に付けなければならない術があります。

シノギングを続けることで遭難しない自立した山歩きの術を身に付けることができます。

地図読みやロープワークなど、忘れないうちに復習しましょ。えっ、もう忘れた?(笑)

週末のお忙しい中このイベントにご理解とご協力をいただいた宗像山道具店さん、同行してくれたU店長、ありがとうございました。

シノギングの情報は巷に溢れていません。興味のある人は勇気を持って(笑)シノギングイベントに参加してください。この手記に書かれていることはシノギングのほんの一部です。実際に参加することでシノギングのいろいろを知ることができます。百聞は一見に如かずです。

 

凌は美学

いつ何時でも所作、立ち居振る舞いを美しく

いつ何時でもあたふたせず、まごまごせず

道具に踊らされず

凌ぎ

美を追求すべし

 

 

 

 

 

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