四季の山を歩き、思い、創造する。
凌 手記
松山アウトドアーズコンパス 出張シノギングの様子
出張シノギングチームは空路松山空港へと向かった。
今回は愛媛県松山市の老舗アウトドアーズコンパスさんとの共同企画。昨年はしつこく生い茂る灌木と羊歯の海に難儀したいわく付きのエリアだ。今回凌ぐ尾根はここ。いきなりの尖がりピークに岩肌も見えるが、果たしてどうなるのか・・・。
よく晴れた日曜日の朝。海沿いの道の駅に隣接した駐車場に凌志願者たちが集まった。昨年に続けての凌志願者も複数いてうれしい限り。
挨拶を済ませるとさっそくシノギングの基本、地形図の見方とコンパスの使い方を確認。あまり難しいことは教えずにシンプルに、地形図を眺めて尾根を読むこと、ピークを読むこと、方位を確認。あとは実践あるのみ!
お試しにはベーシックな凌アイテムであるツユハラヒとクナイを用意。実際に使ってもらうことでこれらのアイテムの意味を実感してもらうのだ。
売店でじゃこ天を焼くいい匂いに心を乱されつつ行進。うん?鱧出汁のラーメン?気になるなー(笑)
のどかな景色を歩くと凌口(しのぎぐち)の神社。この神社の裏から素晴らしい凌ぎの世界が広がるのだ。
こっそり線路を渡って。
尾根の入り口がもう藪(笑)
あれあれ、すっかり藪。
ときどき親切なお札。はい、わかりました。
藪混じりの取り付きの登りをこなして187m圏の三角点を確認。
ここから一旦傾斜は落ち着くが・・・。
やっぱり藪(笑)
笹藪。
羊歯の藪。
藪を漕ぎながら第二の登りをこなすと灌木の中に祠。
緩い登りをこなすと藪が少し薄くなってきた。
そして340m圏でようやく視界が開けた。志願者たちの表情が緩む。ここは天国?
ここで躊躇なく昼休憩を取ることにする。シノギングではほとんど休憩を取らずに凌ぎ続ける代わりに休憩は長く最低でも2時間。この間に汗冷えしないようなレイヤードのコツも学んでもらえたらと思う。
昼休憩の間も低山小道具研究家の森勝氏は忙しい。
タープの張り方。
火熾し。
メタルマッチのちゃんと使える使い方。
ロープワーク。いつもちゃんと使っているからこそ人に教えることができるのだ。そう、道具は持っているだけでなくちゃんと使おう。シノギングイベントでは道具の使い方をちゃんと教えるのだ。
志願者たちの道具チェックも毎回の楽しみ。計算された道具の選択に感心する。
休憩にハンモックは欠かせない。
日の当たらない山の中は寒いのでアグラスカートのお試し。
こうして2時間の休憩はあっという間に過ぎ下山の時間。下山はなんと、藪山をピストン(笑)これぞシノギングである。頑張れー、志願者たちー。
ああ、あの人の背中が見えなくなる・・・。
藪漕ぎにはつるつるシェルとツユハラヒ、そして軍手!
終わってみれば歩行距離たったの5.2km、累積標高差たったの470m。この数字だけでは想像できないような中身の濃いシノギングだった。
それでは今回の決して笑ってはいけないやつ。
出張シノギングに参加者して下さったみなさま、ありがとうございました。
そして、この企画にご協力いただいたアウトドアーズコンパスさん、ありがとうございました。
また次回の開催を楽しみにしています。
・・・ところどころに絶景もあったので乗せておきます。