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6月22日「雨を凌ぐ」の様子

例年雨を凌ぐといいながら、晴天が続いたこの6月のシノギング。去年は満を持しての雨となり、さて今年は如何に...

入凌点の神社に着き、軽く詣で正装に着替える。早くもポツポツと雨が降りだす。幸先が良い!

しかしながらこの程度の小雨ならば、低山の樹林帯が傘となり、凌げてしまうのが実情。悔しいが、雨具は着用せずにスタート。

のっけから竹林の限りなくグレーな場所を通過する。しかも鞍部への道のりが非常に平坦でフミアトも不明瞭。タドル箇所に迷う。大した高低差もないが、早くも凌感が漂う。

鞍部を抜けると主尾根への登りが始まる。非常に小さな支尾根があるのだが、非常に分かりづらいので、主尾根の方角に向かって直登す。

湿度100%がジワリジワリと汗を誘発する。

時折、藪を漕ぎながら、ジワリジワリと汗を誘発す。。

あともう少し~と心で叫びつつ、ジワリジワリと汗を誘発。。。

そうして主尾根にのる事が出来た。思ったほど風は抜けておらず、小休憩するも一気に汗が吹き出す。

ここから進路は東に折れ、お待ちかねなだらかな主尾根歩きが始まる。しかしながら、単調な道が故、現在地をロストしやすい。分岐分岐で現在地を確認しながら、入念に進路を取る。

やはり目印となるのは支尾根。小ピークには大体支尾根が延びているので、支尾根の方角がどちらに延びているのかを都度確認する事。わ~この尾根気持ちいい~と、ただ進んでいると現在地を見失い痛い目を見る。そんな道のりこそ気を引き締めて進みたい。

途中、名の付くピークを踏む。

”三六〇”の表記があったので、東京三五〇??と勘違いしたかと思いきや、横にマジックでやっぱり”東京三五〇”と記されていた。相変わらずのマイナールート出現率である。

そうこうしているとお待ちかね、雨が本降りと化してきた。皆おもむろに立ち止まると、ささっと雨を凌ぐ装備に切り替える。いやーサンプルを持ってきた甲斐があるってもんよ。

 

 雨の音、香り、温もりを感じながら、尾根を進み、藪を漕ぐ。個人的にウキウキが止まらない。アメノヒのこの空間全体を感じながら歩く感覚がとても好きだ。

皆さん中々普段体験しない雨の中のシノギングに、ワクワクとドキドキとロマンチックが止まらない。雨だからと言って地図確認は怠らず、水玉で見えずらい地形図を確認しながら進む。地形図の雨対策にもジップロックは常にザックに仕込んでおくと良い。

比較的にフラットで広い場所が見つかったので、少し早いがこちらで休憩を取る事に。昼過ぎからアマアシも強くなる予報だったので、森勝氏のタープに使えるロープワーク講習を受けながら、タープ村を構築していく。

三つのタープで小さいながらも村が完成。アメノヒでもタープなら開放的に雨宿りも出来る。

不格好だが、良い感じで風よけになっていたタープ張り。

残念ながらハンモックはスペース的にも張れなかったが、各々ゆっくり昼食をとる。別でレジャーシートやマットを用意しても良いが、実はツユハラヒもこんな時のシートとして使える。是非お試しあれ。

昼食を食べ終える頃に、いよいよ雨が本降りとなる。隣の屋根は排水がよろしくないようで、下から押し上げて雨を促す。何かついつい楽しくなってきちゃうよね。

気温も地味に下がってきた。夏だからといって中間保温着は端折ってはいけない。汗を吸わせて放出させるという点でも、ツヅラヲリの様な保温着は持っていると何かと使える。実際にその状況を体験する事で、より理解も深まる。

雨が弱くなってきたタイミングを見て、撤収。冷え切った身体を温めるべく、勇み足で歩みだす。

するとおやおや、急な登りと共に刈り払われた斜面が姿を現す。雨のお陰でズルズル滑る。キックステップ気味に爪を立て、時折手でも支点を取りながら登っていく。

登りあがるとおやおや、雨は止み、一同南を仰ぎ見る。

ど~ん!!

恥ずかしいほどに開けた南斜面。思わず心もほころぶ。

ここから先は割と明瞭なルートを辿る。時間も差し迫っていたが、折角なので、マイナールートを使い、この小さな山脈の端まで辿る事にする。止んだかと思った雨は、フッタリヤンダリで何とも忙しない。でもロマンスが止まらない。

この端の尾根がまた嫌らしく、痩せ尾根から藪漕ぎまで、実にご機嫌なルートであった。

終わりが近くなるとどうしても気は抜けてしまうもので、最後の最後タドル支尾根を間違える。尾根は繋がっているので問題はないが。最後の下りは個人的には鬼門で、最後こそ気を抜かないようにしている。

最後、開始と同じように、限りなくグレーな竹林を抜け、ぬるりと車道に抜け出し、無事下凌。

当初の心配とは裏腹に、しっかり雨は降り、しっかりテーマ通りのシノギングが出来た。いやー良かった良かった。

皆さんもこれに懲りずに、たまにでも雨のシノギングに赴いていただければ、これ幸い。

最後にいつもの奴、雨の雰囲気が出ているOK版と、決まり過ぎたNG版で〆

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