スタッフの三屋です。
オーディオの製品は、値段が高い方が絶対に音が良いと言うわけでは決してありません。理論上は、素材のコストを掛けて設計がしっかりしていて、精度の高い製品を作れば音は良いはずですが、そうとも限らないのがオーディオの面白いところでもあります。
オーディオは単なる電気製品ではなくて、楽器的な要素もあります。そして、偶然性というものがあるのです。
例えば、スピーカーに関しては同一メーカーの同じシリーズのスピーカーにおいて、単純に考えると値段が高い方が音が良いと思えるでしょう。しかしスピーカーによっては、音のバランスが崩れるものもあります。
どういう事かといいますと、同じシリーズのスピーカーは値段が高くなるにつれてウーファーのサイズが大きくなる、ユニットの数が増えていくというのが殆どだと思います。しかし、同じツィターでウーファーの方を大きくしたり、ユニットの数を増やしていくことが、高音質化に繋がる訳ではありません。逆に低音過多になったり、鈍くなることがあります。そのメーカー、そのシリーズのツィターとバランスが取れたウーファーの大きさというものが存在します。
それと、同じシリーズであっても小型2wayが良いのか、トールボーイ型が良いのかも値段に関係なく分かれてきます。
次にアンプの場合でも、この音のバランスの逆転現象が起こる場合があります。同じシリーズののアンプの場合は、下のクラスのアンプよりも上のクラスのアンプの方が、出力が大きいと思います。これがまた高音質に繋がる訳ではありません。出力が大きい=出力トランジスタをハイパワーのものを使う、もしくはトランジスタの数を増やす。そして電源トランスを大型にしてコンデンサの容量を大きくするという製品が多いのですが、これをやると力感は上がっているのですが、音がハイバランスになっているものも少なくありません。
音を良くしようとすると、回路自体を見直すか、使用するパーツ自体を良いものにしないと無理だと思います。ですから、小出力の下のクラスのものに、偶然バランスの良いものがあるという逆転現象が起きるのだと思います。
CDプレーヤーにおいても似たようなことがあります。ハイビット・ハイサンプリングに対応したDACを搭載したものが良い訳ではありません。確かにUSB入力からの音は良い可能性はありますが、CD再生においては、あくまでもCDの規格16ビット44.1kHzなのです。ですからハイビット・ハイサンプリング対応のDACがCD再生に絶対に向いているとは言えないはずです。音の良いCDプレーヤーを探していくと、CD専用メカを搭載していたり、シンプルに出来ていて従来からのDACを搭載しているものであったりします。
こういったオーディオ下克上は面白いのですが、当たり前ですが本当に優れたハイエンド製品には勝てません。抜かりなく設計されていてコストも掛かっていて、楽器のチューニングの域に入っている製品から出る音は、それは素晴らしいものです。
コスパの高い製品を探し出すには、超ハイエンドオーディオなどと比較しながらとにかく聴くしかないです。色々と聴いてデータの蓄積と可能性の追求をしております。当店では、こういった観点から商品選びを行なっております。
そういったセレクトされたコスパの高いオーディオを揃えておりますので是非ご来店お待ちしております。