ARさんから回ってきた本で、単行本。
川上未映子さんは、初めての作家さん。
「黄色い家」⇒(川上未映子作)
主人公は、40歳で一人暮らしの伊て藤花。
花はネット記事で、吉川黄美子(60歳)が20代の女性を1年3ヶ月わたり室内に閉じ込め、暴行して重症を負わせたなどとして、傷害と脅迫、逮捕監禁の罪に問われて、東京地裁での初公判が開かれたのを知る。
吉川黄美子とは自分の知ってる人物なのか?
花は、15歳で黄美子さん出会い、20歳まで一緒に生活した記憶を振り返る。
黄美子さんと二人で始めたスナックを「れもん」となずけた時から、花にとっては黄色が幸運の色になった。
そのスナックは火事でなくなるのだが、そこで2人の少女と出会い、4人は疑似家族のような日々を暮らす。
疑似家族の為に、花はカード詐欺で生活費を稼ぐようになり、少女2人も巻き込んで「シノギ」に手を出す。
歪んだ共同生活は、黄美子さんの友人の死によって崩壊するのだが.....。
ルノワール小説。
ルノワール小説とは、犯罪や暗黒街を題材にした小説の一形式で、フランスで生まれた作風らしい。
感想:他人との生活って難しいよなぁ~。
家長だと錯覚してる主人公の花に対して、若い2人の少女が反発するのもわかる気がするわ。
お金でしか繋がりがないんやもん。
花の錯覚、責任感、思い込みなどでぎくしゃくする疑似家族の生活。
疑似家族はやっぱり疑似でしかなんやぁ~と思った本だったわ。