スカイマークの再建案

なにやら揉めているそうです。スカイマークへの機材供給元が怒ってる模様。

ANA を中心とするチーム vs. イントレピッドを中心とするチーム で
それぞれ再建案が提示され、どちらも最終承認が難しそうな状況です。
民事再生法では再建案の承認を取り付けるには
「過半数の債権者が承認」「債権額の半額超の債権者が承認」の
両方を達成しなければならないのですが…。

債権者の頭数だけで言えば、ANA チームが優勢と言える状況です。
…が、イントレピッドチームは届け出た債権額が空恐ろしく多く、
言い値で評価はしないにしても、債権全体に占める割合は高くなってきます。
現状だと「イントレピッド＋エアバス」で 60% 超えるんですよ…。

精査の結果でイントレピッドチームの債権額がごりごり減ったとしても、
おそらくは「それ以外のほぼ全員が ANA チーム案に賛成」でもしなければ
再建案を通せない状況になってきそうです。2 社以外の債権額の 90% くらいは欲しい。
…となると、イントレピッド側の動向、無視するわけにはいかない気配。

-----

こんな事態に陥った事情として、一番大きいと思われるのは
「スカイマークはかなりのエアバス派」だった一方で、
「ANA がかなりのボーイング派」である機材傾向の差です。

「スカイマークを ANA に渡したらエアバス機を使ってもらえない…」となると
エアバスとエアバス寄りリース会社が当然怒るでしょうということで、
この辺の怒りを静められればそれなりに決着が見込める一方で
ANA が強硬姿勢を取れば当分は全力殴り合いが続きそうです。