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DAZN観戦 2023年J2リーグ第32節 ツエーゲン金沢vs徳島ヴォルティス

2023-08-28 16:00:53 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の金沢の記事はこちら(26節・仙台戦、2-1)
※前回の徳島の記事はこちら(29節・千葉戦、3-3)

<金沢スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 前節(群馬戦)は落雷により前半31分時での中断を経て中止に。再開日は今のところ未定。
  • その前節からはスタメン・ベンチメンバー共に変更無し。
  • 加藤大が山形から完全移籍で加入し、28節(大宮戦、1-2)から登録され毎試合スタメン出場。
  • 木村がJ1・京都から育成型レンタルで加入し、前節から登録されてベンチ入り。
  • 黒木が(J3・FC大阪へ)レンタル移籍となり、30節(熊本戦、1-1)をもって登録抹消。

<徳島スタメン>

  • 監督を交代。8/22付でベニャート・ラバイン氏を解任し、吉田達磨氏が就任。
  • 永木がJ1・湘南からレンタルで加入し、前節(山口戦、2-0)から登録されて途中出場、今節はスタメンに。

残留争いの渦中での戦いは、どうしても目先に囚われ視野が曇りがちとなり。
そんな中、あえてこの2クラブの翌年以降の見通しについて軽く触れてみる事に。

金沢は新スタジアムの開場というビッグニュースが控えており、尚更降格するわけにはいかない状況。
そのスタジアムのネーミングライツが先日発表され、「金沢ゴーゴーカレースタジアム」に内定と、実に地元らしい名称となりました。
しかしこれが、クラブのスポンサーの一つである「チャンピオンカレー」にとっては何とも面白くない事に映り、意見表明するに至るという波紋も生まれ。
同業故のライバル心が窺えるようで、不穏ながらも微笑ましさすら感じる、といった所でしょうか。

一方の徳島、監督交代がこの試合を迎える前の最大の動きであり。
その是非については、前節勝利したとはいえ前回(千葉戦)観た際の理想のサッカーからかけ離れた内容からして納得感は十分、というのが個人的な感想。
シュート数が少ない分ゲームコントロールが必須となるサッカースタイルですが、それを果たせず押し込まれ続け決壊、というものでは厳しいものがあり。
またドイスボランチへの布陣変更もあり、今からすればこの時点でクラブは後任探しを行っていたのではないかという推測も立てられ。

しかし問題は、これによりレアル・ソシエダ(スペイン)との業務提携関係が今後どうなるのかという事であり。
悪く言えば向こう側のコネのような人材(ラバイン氏)を切ってしまった事で、一方的な打ち切りが行われても可笑しくない状態といえるでしょう。
それに備えての後任(吉田氏)の選択なのでしょうが、仮に残留を果たしても予断を許さないといった翌年度。

かくして翌年に向けての明暗が分かれた感のある両クラブの対決ですが、それでも最大の目標は残留なのは変わらずという一戦。

試合が始まり、早々の前半1分に徳島は最終ラインの内田が持ち運ぶ絵図を作り。
それは監督交代による、持ち味を存分に発揮するというアピールか、ないしは後が無い状況故の前向きのベクトルの発揮か。
3分には同じセンターバックの森昂の持ち運びから中央をパスワークで突破、ワンツーから柿谷がシュートを放つ(GK白井足でセーブ)という決定機に持ち込みます。

しかしこれを防いだ金沢がカウンターに持ち込む(シュートまではいけず)と、ペースも金沢へと移り。
6分にはエウシーニョの持ち運びを反則気味に(奥田が)止めてショートカウンター(豊田がエリア内へラストパスも合わず)と、徳島の姿勢を逆手に取っての好機も作ります。
そして10分には相手のパスミスを長峰がダイレクトで縦パス→豊田ポストプレイと同じような好機の作り方で、左サイド奥を突いて加藤大がクロス。
クリアが小さくなった所を小島がエリア内で拾い、シュートするも西谷のブロックに阻まれ決められず。

最初の好機以降ずっと金沢に攻撃機会を握られる展開となり、落ち着きたい徳島は白井が最終ラインに降りての3枚でボール保持に努め。
ショートパスを重視しつつ、時折ロングボールも交えながら繋ぎ、前回では明らかに不足していた「バックパスで作り直し」のシーンも多く作るなど修正も図られていたようでした。
しかし勝利のために必須となる得点は、14分の無理目のミドルシュート(ブロック)のシーン然り森海頼みという印象は拭えず。
ある意味ボールを握らされている風に映りがちな流れのまま、飲水タイムを迎えます。(25分)

その森海の本領が発揮されたのがブレイク明け後で、28分に中盤で縦パスを受け、反転してドリブルに持ち込まんとする所を山本が倒してしまい反則・警告。
続く29分には永木の縦パスを受けると、力強いボールキープを経て再びドリブルに入る森海。
今度はエリア内への進入に成功し、当然シュートを選択しますがGK白井のセーブに阻まれ。
ストライカー故のプレッシャーを相手ディフェンスに植え付けたと思えば、33分にはサイドに開いて奥で溜めを作るなどFWとしての役割も果たさんとします。(その後パスワークを経て西谷が左ポケットに持ち込んでシュート、ブロック)

このサイド奥へ切り込んでからの戻し、というファクターで見事結果に繋げたのが39分でした。
田向が左サイド奥で持つシーンを作ると、戻して中央→右へと逆へ展開したのち、棚橋が右ポケットへ切り込んでクロス。
これがブロックに当たるも、高く上がったボールをファーサイドで西谷が収め、そのまま放たれたシュートがゴールバー下を叩いてゴールに吸い込まれます。
金沢にとってはブロック運の悪さはまだしも、高く舞い上がったボールを足下で収められたのも、その西谷の角度のキツイ所からのシュートが狭い所を破られたのも想定外といった感じであり。

徳島がリードを奪った事で、第1クォーターで見せていた縦に速い攻撃だけでは厳しくなった金沢。
それでも41分に右ワイドから加藤潤がポケット奥を突いてマイナスのクロス(合わず)と、隙はまだあるという状況であり。
アディショナルタイムにはロングパスを豊田が収め、ディフェンスに遭うも繋いだ末に加藤大がミドルシュート。(ゴール右へ外れる)
長短織り交ぜながら同点を狙いにいくも、その期待は後半へと持ち越される事となりました。

ハーフタイムで、補強選手の木村を投入(豊田と交代)し同点への機運を高めにいく金沢。
大ベテランの豊田が退いた事もありプレッシングの勢いも増し、徳島は前半とは異なりロングボールでの逃げを強いられる状況が膨らみます。

相手が対処できないうちに追い付きたい金沢、後半6分に決定機が訪れ左サイド奥を突き、一旦奪われるも奥田が奪い返してカットイン。
そしてグラウンダーでクロスを送り、ニアサイドで加藤潤が足から跳び込む(合わずにGKスアレスキャッチ)という、後一歩まで迫ったものの同点ならず。
直後にも加藤潤が西谷に反則を受けた事で中央から直接フリーキックの好機を得ますが、キッカー藤村の直接シュートは壁を直撃と実りません。

その後もコーナーキックを連続して得るなど押し込み続ける金沢。
徳島はそれを受け続け、15分まで攻撃機会が皆無という程の守勢を強いられましたが、何とか落ち着きを果たし。
それを齎したのがベテラン田向で、左サイドで巧みに加藤潤のプレッシャーを剥がすボールキープを見せ、西谷とのパス交換でそのまま奥へ切り込み。
そこから最後列まで戻し、GKスアレスのロングフィードで森海が裏を突く(GK白井が前に出てヘッドも、西谷が跳ね返りをボレーシュート・GK白井キャッチ)攻撃で前掛かりな金沢の勢いを逸らす立ち回り。
直後の16分に棚橋→西野へと交代します。

そして19分にはクリアボールを左サイドで森海が収めた事でカウンターに持ち込み、柿谷に託したのちに自身も裏へ走り込まんとするも山本と縺れて倒れ込み。
それを尻目に右から西野のグラウンダーのクロスが上がるも柿谷には通らず。
その後(アドバンテージで流された)山本への警告をアピールという具合に態度的にミソがつきましたが、その味方を援けるポストプレイもこの日は盤石という感じの森海。
ストライカーとして場数を重ねながら、次第に他の能力も上昇させていくその成長度合いは驚異的、といった所でしょうか。

しかしその後も金沢の猛攻は続き、23分には藤村の縦パスからダイレクトで繋いで右ポケットに奥田が抜け出してシュート。(森昂がブロック)
直後のCKからの二次攻撃でも、左からの小島のクロスを加藤大がヘディングシュート、ループの軌道でゴールに向かうこのボールをGKスアレスが片手一本でセーブ。
非常に際どい凌ぎを強いられる徳島、尚も金沢の敵陣でのスローインというタイミングでの飲水タイム(25分)と、ブレイク後も気を引き締めなければならない状況に。
このブレイク明けで金沢は奥田→林へと交代し、徳島も柿谷・エウシーニョ→杉本・石尾へと2枚替え。

そしてスローインでの再開は、ロングスローを選択した金沢・長峰。(ただしCBは上がらず)
徳島は石尾の投入により、彼がCBの中央に入る3-4-2-1へシフトと、守りきりも視野に入れた布陣となります。(ウイングバックは右に西野・左に田向)
中盤で得たFKでも放り込みを選択する(30分、永木のロビングを中央で内田が合わせるも枠外)など、時間を使いにいき。

そんな流れを断ち切らんとする徳島の立ち回りを受ける金沢。
32分に長峰→石原へと交代すると、以降その左サイドを軸に重厚な攻めを繰り広げ。
石原が先駆けて切り込み、ボランチ梶浦や逆サイドから加藤潤もその輪に加わるなど、人数を掛けてフィニッシュに繋がんとします。
33分に加藤潤のパスを受けた石原からクロスが上がると、その加藤潤が中央に入り込んで足で合わせましたが、シュートはGKスアレスの正面に終わりキャッチ。
その後も藤村の右からのクロスをファーで林が折り返したり(中央の加藤大の手前でクリア)、左からクロスと見せかけて横パスを経て林が中央からシュートしたり(枠外)と、単なる左サイドアタックに留まらない金沢の攻撃。

徳島は再びGKスアレスロングフィード→森海胸でポストプレイからのポゼッションで落ち着きを得たのが40分。
直後の41分に最後の交代を敢行し、永木・森海→櫻井・渡へと2枚替え。
またポジションも弄り、西野がシャドー・田向が右WB・西谷が左WBへとそれぞれシフトして最終布陣となり。
一方の金沢も加藤潤→嶋田へと交代し、カードを使いきり。

渡のドリブルが庄司に反則で止められた徳島(42分)、これで得たFKを境に、時間を使いにいく立ち回りをハッキリさせ。
渡が右奥でボールキープし時計の針を進めます。
金沢のクリアボールを回収したのちも再び右奥へと運び、とうとうATへ。

勝ち点に繋げるべくの残り時間も僅かとなった金沢。
得た左CKからキッカー藤村のニアへのクロス、クリアがファーへ流れた所を嶋田がボレーシュートにいきましたがミートせず枠外に。
その後も敵陣でパスを繋いで攻め上がりますが、リトリートに徹する徳島の崩しの難度は前半とは比べ物になりません。
こうした遅攻によるファイナルサードの攻略は金沢の不得手であり、やはり良い時間帯で決められなければそれを強いられるのは自明の理であり。

そして試合終了の時を迎え、0-1で勝利を手にした徳島。
監督交代前は今一つだった粘り強さも発揮し、地獄の沼から顔を出す事に成功、となったでしょうか。

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