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DAZN観戦 2023年J2リーグ第26節 ツエーゲン金沢vsベガルタ仙台

2023-07-19 18:08:43 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の金沢の記事はこちら(17節・甲府戦、0-1)
※前回の仙台の記事はこちら(23節・山形戦、1-4)

<金沢スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 山本が(磐田から)レンタルで加入決定。(再加入)選手登録は7/21以降。
  • 井上がプロA契約を締結。

<仙台スタメン>

  • 監督を交代。7/13(天皇杯3回戦の1日後)に伊藤彰氏の退任が決定し、コーチの堀孝史氏が昇格という形で就任。
  • 天皇杯3回戦(J1・名古屋戦、1-1・PK戦で敗戦)からのスタメン継続はGK林彰・鎌田の2人。菅田・ホヨンジュンが途中出場。
  • 前節(栃木戦、2-2)出場停止の鎌田がスタメン復帰。
  • 中山が累積警告のため出場停止。
  • 松崎が(J1・浦和から)レンタルで加入決定。

水曜に天皇杯3回戦を戦った仙台、J1クラブ(名古屋)相手に善戦し、延長に勝ち越されるもののすかさず同点に追い付く奮闘ぶりを見せ。
PK戦の末に敗れたものの、この試合をリーグ戦に繋げていきたい……と余韻に浸る間も無く。
伊藤監督の退任が発表されたのはその翌日の事でした。

直近で6戦未勝利(2分4敗)というリーグ戦の成績でフロントは断を下したのでしょうが、どうにも歯車が噛み合わない印象を残すに終わり。
やるなら天皇杯の前にやるべき、とは誰もが思うであろう事であり、準備期間も切り替えの時間も足りずに残された選手・新監督も困る状況になりやしないか。

よって内部昇格以外選択肢が無くなった(と思われる)新監督、コーチの堀氏が格上げという形になりました。
これで3年連続のシーズン途中での監督交代ですが、2021年はまあ降格決定後の敗戦処理という感じなので例外でしょう。
しかしその時に就任した原崎政人氏は、今季途中に大宮の監督に。
そして今回の堀氏は、過去3度も途中就任している経歴を持つ(2011・2017年に浦和、2021年にヴェルディ)など、監督のたらい回しと化していないかと不安になる昨今のJ2リーグ。
監督交代が多いサッカー界ではある程度仕方ないですが、果たしてそこにビジョンは持てているのか。

さて堀氏の仙台での初陣となった試合、相手はこちらも目下4連敗中の金沢。
前回観た際の「みちのくダービー」は不可思議な可変システムを採るなど、伊藤前監督の迷走ぶりが既に露わになり始めていましたが、そんなチームの立て直しをどうやって図るのか。

しかしその手腕を確かめる間も無く、試合開始からひたすら金沢の攻撃を浴びる仙台。
豊田狙いのロングボール、加藤潤のドリブルといった金沢のストロングポイントに押され続け、自分達の色を出す事すらままなりません。
前半6分にパスミスから敵陣で攻撃開始する金沢、右から大石クロス→豊田折り返しこそクリアされるも、そのボールをダイレクトで放った藤村のミドルシュートが左ゴールポスト直撃。
拾った加藤潤のシュートは若狭がブロックと、序盤から際どい凌ぎを強いられます。

そして7分に決壊する仙台、自陣深めでのスローインを跳ね返され、空中戦で負けた結果豊田のフリック気味の落としがエリア内へ。
拾った大石が菅田をかわした末のシュートをゴール右へと突き刺し、流れ通りに金沢が先制点を挙げました。
連敗脱出に向け幸先良いスタートとなり。

早くも追う立場となった仙台。
ポゼッションによる攻撃をある程度強いられる状況となりますが、ここで「自分達の色を出すチャンス」では無く「ボールを握らされている」と捉えてしまったかのように攻撃は硬直気味となり。
エヴェルトンをアンカーのような位置に置き、4-3-3気味に可変するという形は垣間見えたものの、新しい事をするには流石に準備期間が短かったか。
15分にビルドアップの隙を突かれ若狭がボールロスト、奪った加藤潤がエリア内を突く(シュートは撃てず)など最終ラインも不安定気味。

その後何とかボール支配の基盤を作りますが、チャンスを迎えるのは個人の技量次第といった感じ。
即ち氣田の突破力で、18分に敵陣でパスワークで攻め込み、若狭のクロスがクリアされたのち左サイドで氣田が持ち。
そこからカットインを経てミドルシュートを放つもGK白井がセーブ。
続く19分にも氣田が左サイド奥を取ってからのカットイン、今度はクロスを選択し、ファーでホヨンジュンが落として郷家が撃ちにいくもディフェンスに阻まれ。

飲水タイムは22分に挟まれ、このブレイクによりペースを失う仙台。
山田と郷家の位置を入れ替えたものの、流れを変えるというよりは、準備してきた事を放棄してしまったといえるでしょうか。
加藤潤に突破を許すシーンを続発させるなど、再び金沢の流れとなり。

34分から何度も決定機を迎える金沢、コーナーキックからクロスの跳ね返りを長峰がミドルシュート、ブロックでこぼれた所を豊田がエリア内からシュート。(GK林彰セーブ)
尚もクリアボールを拾われ、藤村のミドルシュートをGK林彰がセーブ、詰めた豊田がエリア内でシュート(枠外)とまたも連撃を浴びせ。
36分にも右サイド裏を突いた金沢が好機、大石がカットインからマイナスのクロスを入れ、加藤潤が合わせるもゴール前で若狭がブロック。
そして加藤潤が追撃しにいき、ディフェンスに遭いこぼれた所を大石がシュートするもゴール右へ逸れ、この流れでは得点出来ずに終わりました。

九死に一生を得た仙台。
最終ラインでのビルドアップは、誤魔化しながらも巧くいくようになりましたが、そこからの攻撃が虚無。
中盤まで運ぶも、好機を作らんと焦りすぎの感があり、(主に鎌田から)入れられる縦パス・スルーパスが繋がらないシーンが目立ちました。

何とか良い流れを作りたいという終盤の45分、ようやく敵陣でボールを回す攻撃に。
しかしこの時も、裏に走り込まんとした氣田が藤村と交錯するというアクシデントがあり、ホヨンジュンがスルーパスを出せずに切り替えを余儀なくされてのものであり。
右サイドへ展開するも、若狭のクロスは精度を欠いて終わります。
実力も運も足りないという感じだった前半の仙台、結局1-0のまま折り返し。

後半を迎える前に、リードしている金沢の側が先に動き。
大ベテラン・豊田に代え、杉浦を投入します。

後半は山田のポストワークを巧く使い、ボールポゼッションに厚みを持たせる仙台。
それに伴い内田が高い位置でボールに絡むという、本来のサイドバックらしい攻撃参加で好機を演出していきます。
これまでは右肩上がりの布陣により、持ち味が出ない時期が多かった今季の内田。
これが監督交代の効果、といわんばかりに攻め上がり。
何度もクロスを送り、前半皆無だったCKも得れるようになるなど攻勢の準備は整います。

しかしシュートには辿り着けずと、同点への道筋は未だ遠く。
判定面の不運も相変わらずで、後半13分には鎌田が中盤の底(後半からエヴェルトンと役割を入れ替えアンカー気味にプレー)から組み立て、縦パス→山田ポストプレイ→氣田縦パスという流れでホヨンジュンへ送り。
しかしホヨンジュンは井上のチャージで体勢を崩したため繋がらず(反則無し)、逆にカットした井上がドリブルに入り金沢の逆襲に。
これを反則で止めた鎌田が警告を受けてしまう、という具合。
一方好循環が止まった金沢、15分に大石→大谷に交代と先んじて動きました。

攻めの流れは作った仙台ですが、守勢になると脆いのは変わらず。
17分に金沢のゴールキック、杉浦狙いのロングフィードのこぼれ球を大谷に拾われると、奥を突いたのちの戻しを経て加藤潤がドリブルでポケットを取り。
そして上げられたクロスをファーサイドで杉浦がヘディングシュート、これをゴールライン寸前でGK林がファインセーブと、際どい凌ぎを強いられるのは不変のようでした。

得点にはもう一つブーストが欲しいという状況で、18分に最初のカードを切る仙台。
エヴェルトン・山田→フォギーニョ・加藤千へと2枚替えし、郷家がFWへ回ります。

19分、金沢のパスミスをキムテヒョンがダイレクトで縦パスを送っての好機、投入された加藤千が右奥を突いてのクロスでCKに辿り着き。
この左CKをキッカー鎌田はショートコーナー、氣田がマイナスのカットインを経てミドルシュートと変化を付け、ブロックに阻まれたのちの二次攻撃でした。
GK林が左へフィードを送り、落としを経て内田のクロスに持っていくと、ニアで跳んだ若狭を越えて中央へ。
これがホヨンジュンと前に出たGK白井との交錯でこぼれる紛れが生まれ、すかさず詰めた郷家がゴールへ蹴り込みます。
交代をすぐに結果に結び付けた仙台、試合は振出しに。

キックオフ前に金沢がカードを切る(石原→奥田)も、尚も攻める仙台。
22分に左ポケットを突いて氣田のクロス、流れた所を右ポケットで加藤千が拾い、キープの末にクロス(シュートには繋がらず)と両翼を羽ばたかせての攻撃。
しかし良い流れが見えて来た所で、(井上が郷家にチャージされ倒れたというタイミングもあり)飲水タイムが挟まれます。(23分)

ここから建て直しを図る金沢、15分の好機のように左サイドを突く事に活路を見出し。
この日はビルドアップを含めて若狭が不安定といった感じであり、疲れが見える時間帯で狙い撃ちを図ったでしょうか。
何度もサイド奥を突くも、長峰のクロス精度が今一つだったため大事故には繋がりませんでしたが、結局仙台が手当てを出来なかった事が響く事となり。

その要因はアクシデントが絡んだ事で、28分に再三攻撃の流れを作ってきた内田が、裏に抜けてボールを受けにいった所を奥田にチャージされてしまい倒れ込み。
内田は起き上がる事が出来ずに担架で運ばれると、堀監督が直ぐに交代要員を準備出来なかったため、数的不利となる仙台。
その間にも、大谷が左ポケット奥へ切り込んでクロス(30分、フィニッシュには繋がらず)という具合に弱点を突かれます。

結局32分に交代カードが切られ、内田に代わって投入されたのはオナイウ。(同時にホヨンジュン→菅原へと交代)
オナイウは攻撃タイプなので、加藤千が右SBに下がる事で若狭がセンターバックに回り、押し出されるようにキムテヒョンが左SBとなります。
これで右サイドを止めるどころか、左サイドでの跳梁も失いかねない布陣を強いられ。

そして33分、フォギーニョのサイドチェンジを長峰にカットされて始まる金沢の左サイドアタック。
スルーパスを奥で受けた大谷から、カットインを経てのグラウンダーのクロスを、ニアに入り込んだ杉浦が合わせてゴール内へと転がし攻撃を完遂させました。
仙台が綻びを埋められないうちに、再びリードを奪った金沢。

こうなると頼みは、途中出場のオナイウの突破力という感じの仙台。
金沢サイドもそれは解っているだけに、苦しい状況であり。
40分に若狭→中島へと交代し3-4-2-1、しかしウイングバックがFWのような3-4-3へシフト。
布陣変更に活路を見出すも流れは変えられません。
同時に金沢も、井上が足を攣らせた事で最後の交代を敢行し、井上・加藤潤→黒木・小野原へと2枚替え。

終盤は中島がキッカーとなるセットプレーはじめ、遠目から放り込みの体勢となる仙台。
そんな状態でも金沢の左サイドアタックを受ける等、右サイドの脆弱ぶりが付いて回り、金沢サイドも奥を突いてもキープを優先して時間を使う立ち回りに。

何とかGK林が放り込み、セカンドボールを繋いで右サイドのオナイウにボールが渡ったのが最後のチャンス。
奥へ切り込んでクロスを上げるオナイウ、クリアされるも氣田が拾ってポケットへボールを送り、受けた中島が反転しながらのシュート。
GK白井も反応できませんでした(見切ったか?)が、ボールは無情にもゴール左へと外れて同点ならず。
それと同時に試合終了の笛が鳴り、金沢が連敗脱出を勝利で果たしました。

金沢は降格圏の21位という現状ですが、そんなチームに対し常時押され気味のような内容を演じてしまった仙台。
混戦模様の残留争いに巻き込まれるかどうかはまだ不透明ですが、堀新監督が果たすべき役割はとても重大なものとなりそうです。

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