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DAZN観戦 2022年J2リーグ第36節 モンテディオ山形vs横浜FC

2022-09-15 16:00:55 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の山形の記事はこちら(再開試合8節・岡山戦、0-2)
※前回の横浜FCの記事はこちら(32節・岡山戦、1-0)

<前節からの変更>

山形=中3日での試合という事で、4人を変更。左サイドバックが川井→松本怜大で、後の3人は前線。チアゴ・アウベス、國分、ディサロ燦シルヴァーノに代えて河合・加藤・デラトーレの3人を入れ、並びは右サイドハーフに樺山・左SHに加藤・トップ下に河合・FWにデラトーレ。ベンチでは、山田康太が3試合ぶりにメンバーに復帰した。(なお最近はyahoo速報でも、フォーメーションは4-2-1-3表記へと移行したようだ)

横浜FC=山形同様に4人変更。左センターバックが亀川→岩武・ボランチの片割れが田部井→ハイネル・左ウイングバックが武田→山根・シャドーが伊藤→齋藤。ベンチでは、2試合ぶりに入ったマルセロ・ヒアンがジョーカーとなり得るか。

スタメン

2試合連続で引き分けている間に、新潟に首位の座を入れ替わられた横浜FC。
山口戦は3-3での引き分け、栃木ではスコアレスでの引き分けと落差も激しく。
こういう結果を描くと、「攻撃・守備どちらが課題なのか」というダッチロール状態を思い浮かべてしまいますが、今節は連戦の最中の水曜開催。
修正する時間も不十分なまま、アウェイの山形・天童市へと乗り込む事となりました。

前半2分、ガブリエウの斜めの縦パスを右ハーフレーンで受けた齋藤が前進からスルーパス、走り込んだ小川がエリア内右からシュート。
ゴール左へ外れモノに出来なかったものの、最初のチャンスをフィニッシュに繋げる幸先の良い入りとなった横浜FC。
しかしこの縦パスの打ち込みによる好機で、同じく縦パスを多用する山形が対抗心を露わにしたでしょうか。
その後目の色を変えて反撃します。(4分にはコーナーキックから、エリア内に送られたボールをデラトーレフリック→加藤シュートで右ゴールポスト直撃もオフサイド)

横浜FCの布陣は、攻撃時3-4-2-1・守備時4-4-2という可変を使用するお馴染みになってきたスタイル。
しかし山形の早いパスに対しスライドが間に合わず、また縦パスで間を崩されるという攻撃を受け続ける事となり。
山形はサイドを突破しても、崩しに自信があるのか素直なクロスを選択する事は稀で、エリア内のポケットを突く姿勢を基本線とします。
13分には野田のロングパスを右サイドで受けた半田から、中央へのパスを河合がスルー、奥で受けた加藤がシュートを放つもGKスペンド・ブローダーセンのセーブに阻まれ。

そんな訳で横浜FCにとっては相手の攻撃を凌ぎつつ、攻撃時はボールポゼッションを高めて冷静さを保ちたいという試合となったでしょうか。
しかしその立ち回りは速攻狙いへと傾倒していき。
17分には山形の縦パスをカットしたガブリエウ、そのまま自陣からロングシュートを狙い。(GK後藤キャッチ)
23分にも、ガブリエウの裏へのロングパスから、山形GK後藤のヘッドでのクリアに対しハイネルがセンターサークルからダイレクトでのシュートを放ち。(枠外)
ロングシュートの割合が多くなるその姿に、「現在の順位を保ちたい」という思考故の焦りを感じてしまいました。
その要因は山形のゲーゲンプレスの速さで、縦パス中心の攻撃が繋がらなくても、すかさず囲むようにプレッシングを敢行するという姿勢を貫く山形。
それをかわすだけのポゼッション能力は、既に横浜FCからは失われていたという感じであり、これも内容よりも結果に拘ってきた弊害といえたでしょうか。

次第にペースが山形へと傾くのは道理といった内容で、中盤を過ぎた辺りから一気に攻勢を掛ける山形。
29分は左ハーフレーンを野田縦パス→樺山エリア内へスルーパス→加藤走り込んでシュートと、縦に速く進んで矢を放ったもののこれもGKブローダーセンのセーブに阻まれ。
続く30分も野田が起点を務め、右サイドへロングパスを通したのち半田→樺山→河合と経由、右ハーフレーンからの河合のシュートが左ゴールポストを叩き。
32分には野田が前に出てのパスカットから、デラトーレ→樺山と繋がって一気にペナルティアークまで進むと、一転しての細かいパスワークでエリア内を伺い。
そして河合が左ポケットから横パスを送り、藤田が合わせシュートするも今度は右ゴールポストを直撃と、際どいシーンを量産していきました。

パスワークでの攻撃は明らかに負けといった横浜FC。
その後ドリブルを積極的に見せていく事で、山形の反則も誘い何とか攻撃権を取り戻し。
五分近くまで内容を戻したものの、それでも山形の決定機が目立つのは変わらず。
43分には右サイドを前進していく山形、半田の(横浜FC・ガブリエウの)股抜きのスルーパスがエリア内へ通り、抜け出した加藤がシュート。
ゴールネットを揺らしたものの、オフサイドとなり再び際どい一幕に。

何とか無失点で凌いだ横浜FC、45分には右サイドでの攻防で、ボールと無関係な所で近藤が山形・松本怜に倒された事で反則。
中盤近い位置からのフリーキックでも放り込みを選択する横浜FC、ハイネルのクロスの跳ね返りを和田が拾い、中央から再びエリア内へ放り込み。
これを近藤が合わせヘディングシュートを放ち、ゴール左を襲うもGK後藤が際どくセーブ。
一つ決定機を作って前半を終えた事で、劣勢といった印象はある程度薄められました。

山形の質の高い攻撃を何度も受けた事で、後半も不利な時間が長くなる事が予想された横浜FC。
勝ち筋はそれを凌ぎつつ、何処かで好機を掴んで1点をもぎ取るという、前回観た際と同様のものとなったでしょうか。
ともあれば首位を争うクラブらしからぬ弱気な姿勢ともいえますが、それで上位を維持していたとあれば、勝負の世界は「勝てば正義」であり。

後半4分にその好機は訪れ、自陣でのスローインから長谷川のドリブルで敵陣を前進し、エリア内へのスルーパスに近藤が走り込み。
そしてワントラップからシュートを放つもGK後藤の左手一本でのセーブに阻まれ、早速の目論見は通りませんでした。
その後は山形よろしく縦パスを多用し、山形ディフェンスの間を突かんとするも、受けた先で収まらなかったり奪われたりというシーンが目立ちリズムを掴めない横浜FC。

一方山形の攻撃に対しては、前半よりもプレスの圧を高める事で対抗。
連戦に相応しく、体力温存気味に務めていたというような振る舞いのようでもありましたが、それが嵌められない時は危機を招き。
14分はこぼれたボールを半田がダイレクトで縦パスを送ってそのまま自身も攻撃に加わり、その半田のパスを受けた河合が細かいボールキープからミドルシュート。(エリア内でブロック)
プレスが実らずに一気に縦に運ばれるかと思えば、15分にはGK後藤の溜めてからのロングフィードが一気にエリア内を突き。
そこに加藤が走り込む(繋がらず)という、ハイプレス故のひっくり返される危惧も隣り合わせとなります。

何とか流れを変えたい横浜FC、17分に先んじて動き近藤→山下。
しかし注目に値する動きをしたのは山形ベンチの方で、21分に一気に3枚替え。
松本怜・加藤・河合に代え、川井・チアゴ・山田康を投入しました。

押し気味ながらも得点を奪えないという山形、ゴールゲッターのチアゴも投入する事で何としても1点に辿り着く姿勢を取り。
23分、この日再三起点となっている野田の縦パスから攻撃が始まり、右サイドからのクロスがクリアされるも空中戦を制して今度は逆サイドから。
チアゴが奥からエリア内左を突いてグラウンダーでクロスを入れ、ニアサイドでデラトーレが合わせましたが、ジャストミートは出来ずGKブローダーセンにキャッチされ。
持ち得る手駒の大部分を使っての攻撃といった感じでしたが、ゴールは奪えません。
29分には押し込んだ状態で左サイドでのFKを得ると、そこからの二次攻撃で逆サイドを突いて再びチアゴからのクロス。
これもニアサイドを低いボールで突く絶妙なボールとなり、跳び込んでヘディングシュートを放ったのは藤田でしたが、枠外となりモノに出来ず。

その間の24分に、齊藤が足を攣らせた(痛めた?)事で再び動かざるを得なくなった横浜FC。
彼に代えてマルセロ・ヒアンを投入するとともに、ハイネル・武田→田部井・山根と、ここでも山形をなぞるように3枚替えを選択してきました。

山形の攻め疲れの影響か、徐々に攻撃機会を増やしていく横浜FC。
32分には最終ラインで山形のプレスをかわしたのち、左サイドから山根がドリブルで持ち運んでエリア内左からクロス。
ブロックされてCKを得るなど、相手が苦しくなってきた時に押し込むという勝負師らしい振る舞いで勝ち越しを狙いにいきます。

しかしその目論見は無残に崩れ去る事となり。
前掛かりになる横浜FCでしたが、山形は34分に半田がパスカットに成功すると、その隙を突いて決定機を迎えます。
右サイドから藤田がデラトーレのポストワークを飛ばすロングパスを供給すると、デラトーレの動きに意識がいってしまったのか、裏に抜けて受けたチアゴが綺麗にGKと一対一という状況に。
そしてブロックにいったGKブローダーセンの右を抜くシュートをループ気味で放ち、先制点を齎したチアゴ。
優勢に陰りが見えつつあった状況で、再び盛り返すような先制点を挙げました。

横浜FCはキックオフの前に最後のカードを使い、長谷川→松浦へと交代。
勝利には2点が必要となってしまった以上、一層前掛かりになるしか手は無く。
しかし焦りからか、36分には山根が左サイド遠目からクロスでは無くシュートを狙いにいく(枠外)など、再びロングシュート傾倒の趣が見られてしまいます。
投入されたマルセロもドリブル突破を見せるものの、タッチが大きくなってしまい奪われるといった一幕も。

そして迎えた38分、敵陣での空中戦を経て再度好機を掴む山形。
今度は降りてきたデラトーレが右サイドでパスワークに絡み、チェックにいけない横浜FCを尻目に、ドリブルに入りエリア内右を突いてクロスを入れるデラトーレ。
横浜FC・岩武のブロックに当たるも無事中央のチアゴへと渡り、切り返しから放たれたシュートが(横浜FC・中村拓海のブロックに当たり)ゴールに吸い込まれ。
時間を置かずに2点目を挙げたチアゴ。

これで勝利どころか、勝ち点1も厳しくなってしまった横浜FC。
直後の40分に松浦のパスがブロックされ、こぼれ球がエリア内に浮かんだ所に小川が走り込んで合わせた(ゴール右へ外れる)のが惜しかったシーンでしたが、以降は山形のカウンターの方が際立つ展開となりました。

43分の樺山が右サイドからカットインしてミドルシュート(ゴール右へ外れる)に始まり、尚も追加点を狙いにいく攻撃サッカーを貫くチームらしい姿を見せ。
44分にデラトーレ→ディサロに、アディショナルタイムには樺山→國分に交代と、前線の選手を入れ替えつつ3点目を伺います。
道中相手スローインを妨害したとして川井が遅延行為で警告を受けるシーンもありましたが、國分の際どい直接FKも見られ(GKブローダーセンセーブ)、その姿勢はホームを大いに沸かせ。

そして試合終了に辿り着き、2-0で勝利を挙げた山形。
一方の横浜FC、足踏みでとうとう下からの突き上げを激しく受ける立場となりましたが、守りに入っては一層危うくなるという事はこの試合の内容でも明らかであり。
指揮を執る四方田修平監督にとっても、序盤戦とは裏腹にとても難しい舵取りを迎えましたが、チームを浮上させる燃料は残っているでしょうか。

コメント
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