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DAZN観戦 2022年J2リーグ第37節 大宮アルディージャvs栃木SC

2022-09-21 16:01:10 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の大宮の記事はこちら(31節・仙台戦、3-2)
※前回の栃木の記事はこちら(34節・群馬戦、1-1)

<前節からの変更>

大宮=3連戦の最終日のはずだが、11人とも変更無し。3連戦というスパンでも、前節に矢島慎也→山崎へと入れ替えたのみと固定傾向が強い。残留争いの渦中故にターンオーバーする余裕は無い、というべきか。

栃木=こちらも左ウイングバック(吉田→福森)のみの変更と大人しい。(ただし前節では4人入れ替え)ベンチメンバーも西谷→佐藤と同一ポジション同士の入れ替えのみと、起用傾向が固まりつつあるようだ。

スタメン

大宮・群馬・岩手・琉球の4クラブに絞られた感のあった残留争い。
その中で最近好調の大宮がそこから抜け出さんとしており、この日は直ぐ上の位置に居る栃木をその渦中に巻き込まんとする一戦となりました。

勝ち点差は5なので、栃木にとっては引き分けでも良いので差を詰められたくないという立ち位置。
そのためか普段は果敢なプレッシングが持ち味の栃木も、その姿勢は消極的であり。
とにかく先制点を与えたくないという思惑が感じ取れたものの、原因は過密日程+固定傾向のメンバーによる省エネ戦法を採ったからなのか、ないしは大宮のロングボール中心のビルドアップなのかと他にも考えられる状況。

対する大宮も、3バックの栃木相手にハイプレスは分が悪いと感じたのか(ないしは単に同様の省エネ戦法か)前線の守備は構える体勢が中心。
そのためどちらも最終ラインでパスを繋ぎつつ、じっくり隙を伺うという立ち回りの時間が長い前半となりました。

その中でWBの突破力と、それを支える左右のセンターバックという2枚看板?でサイドを推進するという攻撃の形を持つ栃木が、ショートパスの割合を多くして攻め。
前半6分右サイドから黒﨑がアーリークロスを入れ、クリアが小さくなりエリア内で矢野がヘッドで繋ぎにいき。
中央で拾った大島のポストプレイから神戸がシュート(ブロック)と好機を作りました。
以降もサイドからクロスの雨あられを浴びせにいく栃木。
中央でポストプレイヤー(宮崎・矢野)が揃っているという要因も、その逆択となるようにサイド突破を援けていたようでした。

一方の大宮は裏へのロングパス中心で押し込み、隙あらばサイドハーフの突破力を見せるという方策。
11分に左コーナーキックを得ると、キッカー柴山はグラウンダーでマイナスのクロスを入れ、ダイレクトで小島がクロス気味のシュート(枠外)と変化を付け。

失礼を承知で言えば動きの少ない展開となりましたが、19分から立て続けに栃木のクロスを、GK志村が跳び出すも弾いてしまうという危なっかしいシーンを作る大宮。
その2度目にはこぼれたボールを福森が逆向きの体勢でシュートしましたが、ループ気味にゴールに向かったボールは小島がクリアして命拾い。
好機で相手を上回っていた栃木ですが、その内容は決して良好という訳でも無く。
時間が進むにつれて本来のプレッシングを取り戻さんとしますが、前線と2列目の連動性が今一つといった感じでボール奪取するシーンは作れず終わります。
28分には大宮の戻しに対しボランチの谷内田が大宮CBまで追いかけてしまい、すかさずそのスペースに新里に縦パスを送られ好機を作られる(シュートには繋がらず)といった危ない場面もあり。

しかし最終ラインから繋ぐという意識を一定割合で見せる栃木。
ボールを繋ぎつつ相手をスライドさせ、逆サイドのWBをフリーにした所にサイドチェンジのパスを送るという攻めが機能して好機を作ります。
36分にはその流れでサイドチェンジを受けた黒﨑がクロス、クリアがエリア内右にこぼれた所をさらに大島が中へ入れ、神戸がダイレクトでシュートしましたがGK志村がキャッチ。
それでも直後の37分には、相手の攻撃をクリアして切るも、その跳ね返りを拾った大宮・小島のミドルパスでエリア内を突かれ。
収めた中野がシュート、ブロックするも尚も拾った柴山がシュート(ブロック)と連撃を浴びる等、前へ向かおうとする所に逆襲を受けるとたちまちピンチとなり。
この辺の切り替えの判断を失敗したくない所でしょうか。(この試合の決勝点のシーンとか)

結局前半はスコアレスと、省エネ気味の戦いに相応しい結果を描いて終わり。
後半に向けて栃木がハーフタイムに動き、宮崎・福森→根本・吉田へと2枚替えを敢行します。

しかしこれは果たしてギアを上げるためだったのか、ないしはこの後水曜にも試合を控えるという過密日程を睨んでのものだったのか。
恐らく後者寄りだった(と思われる)ためか、後半が始まると一転して攻撃機会は減少する事となります。

大宮もスローイン中心に押し込むという大人し目の入りだった後半。
しかし後半10分、袴田のロングパスを右サイドでフリーとなっていた柴山が収めるという、前半の栃木・黒﨑のシーンを彷彿とさせる流れから好機。
彼のパスを受けた栗本がエリア内右を突き、ラストパスを受けた中野がシュートするもカルロス・グティエレスがブロック、さらに栗本のパスから中野が再度シュートも大森がブロックと連撃を浴びせ。
ストライカー宜しくフィニッシュ意欲を見せ付けた中野、続く12分には富山のスルーパスを受けてそのままエリア内左を突くと、今度は中央へのラストパスを選択。
受けた山崎が切り返してシュートを放つも、ブロックに当たり枠を逸れ。
ゴールまで後一歩という流れの中で迎えた直後の右CK。
最初のクロスが跳ね返されたのち岡庭が再度クロスを上げると、ファーサイドで栗本折り返し→新里ボレーシュートという綺麗な流れでゴール。
サポーターの目の前で、待望の先制点を挙げた大宮。

ビハインドとなった栃木は反撃体制に移るも、自陣からのフリーキックを素早くリスタートするなどやや焦りも見られた流れに。
それ故に切り替えの判断も誤り易くなり、迎えた17分。
大宮の最終ラインからのビルドアップに対し構える姿勢をとったものの、小島のボールキープを経て中央から縦パスを連続で許してしまい一気にエリア内まで運ばれると、一旦左サイド奥で溜めを作る大宮。
そしてショートパスの連続で再度エリア内へ持っていき、最後は短いスルーパスに走り込んだ中野が足を振り抜き、ゴールポストを強烈に叩いた勢いそのままにゴールイン。
ゴールへの意欲をとうとう結果に結び付けた中野。
逆に栃木はハイプレスで小島を潰しにいけていれば……と悔やんでも時既に遅し。

短時間で2点差とされてしまった栃木、前半のように右サイドの黒﨑へとボールを集めて何とか好機を作らんとします。
しかし既に大宮はスペースを与える体勢では無く、奥に切り込まんとするとディフェンスを振り切れず終わるので、結局アーリークロスを上げるしか手立てが無くなり。
手詰まり感が見えてきた所で、22分に再度ベンチが動き矢野・大島→ジュニーニョ・高萩へと2枚替え。
同時に大宮も富山→河田へと交代します。

ボランチの位置まで降りてくる高萩を利用する事で、何とかスペースを作らんと繋ぐ栃木。
25分に絶好機が訪れ、ようやくグティエレスのミドルパスを受けた黒﨑が右奥へとドリブルで切り込み。
戻しを受けた谷内田がクロスを入れ、クリアされるも逆サイドから繋ぎ、左ポケットから吉田がマイナスのクロスを入れる体勢を作ります。
そしてニアサイドで根本がシュートしますが、大宮も袴田のブロックでやらせず、結局モノに出来ず終わりました。

この乾坤一擲といえるチャンスを掴めなかった栃木、落胆するかのように28分、大宮のロングパスからのセカンドボールを河田に拾われての危機。
左サイドでボールキープする河田から、こぼれ球を拾った山崎のカットインを経由、そしてパスを受けた中野がシュートと綺麗に中央へと運ばれた末に右サイドネットに決められ。
これで3-0と、勝利をほぼ確実なものとした大宮。
直後に山崎・柴山→大山・武田へと2枚替えを敢行します。

何とか反撃したい栃木、直後の31分にパスワークを経て再び黒﨑がドリブルで持ち込み、今度は自身がエリア内右からマイナスのクロス。
ディフェンスに当たってこぼれた所を根本がシュートしますが、GK志村のセーブに阻まれてまたもゴールならず。
単なるクロスに比べて期待値の高い攻めからでも得点出来ないとあっては、今日は運が無かったと言うしか無いでしょうか。
しかし諦めは許されず、尚も試合は続き。

後はボールキープを重視しつつ、前掛かりになる相手の隙を突くというスタイルに入る大宮。
しかし35分に、この日2ゴールの中野が足を痛めてしまい(攣らせた?)お役御免となります。(矢島輝一と交代・同時に新里→田代へと交代)
一方の栃木も同時に大森→森へと交代し、カードを使いきり。

この交代で栃木はCBを一枚削った事で4バックにするとともに、高萩をトップ下とする4-2-3-1の布陣へとシフト。
人数を掛けて攻め上がりますが、守備意識を高めた大宮の前に既に運気は無いといった状況で、逆に大宮のカウンターに脅かされる事となり。
42分に河田→矢島輝ポストプレイ→大山ドリブルと素早く前線へ運び、河田のスルーパスが武田に渡り、受けた武田は中央からミドルシュート。
GK川田のセーブに阻まれるも、CKを獲得と時間稼ぎには十分過ぎる結果を齎します。

時間も進みアディショナルタイムへ突入。
当然栃木は最後の攻勢を掛けるも、得たCKでは高萩ショートコーナー→黒﨑戻す→高萩という繋ぎがオフサイドを取られるという、コントかと疑ってしまうようなシーンも見られ。
それでも斜めの縦パスを右ハーフレーンで受けた森から、黒﨑に渡りやはり右サイドから崩し、奥に出されたボールを高萩が返したのち森からのクロス。
中央で根本がヘディングで合わせると、ボールはゴールバー下を叩いたものの、GK志村の足下に当たりゴールに吸い込まれるという意地のようなシュートで1点を返します。

しかし決定的に時間が足りない栃木。
さらに攻め込まんとするも、最後は大宮に再びカウンターを浴びてしまう事となり、小島のスルーパスに抜け出した武田が中央からシュート。
GK川田がまたもセーブ、尚もゴールに向かうボールを鈴木がクリアして間一髪防いだものの、その直後に試合終了の笛が吹かれ。
3-1で勝利した大宮、これで栃木との勝ち点差は2となり、その足下に蜘蛛糸を絡めたという状況を作り。
琉球・岩手が勝ち点を伸ばせない状況と、残留争いも優劣が付いて来たようでありますが、一つでも上へ昇って安心感を得たいのは当然過ぎる事でしょう。

コメント
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