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DAZN観戦 2022年J3リーグ第26節 SC相模原vsヴァンラーレ八戸

2022-09-30 17:08:30 | サッカー視聴記(2022年その他)

<相模原スタメン> 4-4-2
GK 圍
RSB 石田 CB 水本 CB 藤原 LSB 夛田
RSH 中原 DH 中島 DH 田中 LSH 松橋
FW 佐相 FW 藤沼
<八戸スタメン> 4-4-2
GK 服部
RSB 國分 CB 廣瀬 CB 下堂 LSB 板倉
RSH 渡邊 DH 宮尾 DH 相田 LSH 野瀬
FW 島田 FW 佐々木

1年でのJ2復帰は夢のまた夢、という状態になっている相模原。
オフを挟み、今季も頭から指揮を執っていた高木琢也監督の姿は既に無く。
降格となったものの善戦したのを受けての続投だっただけに、見事にアテが外れた格好となってしまいました。

前年は夏の移籍期間で、レンタルでの選手獲得に活路を見出して陣容を整え、何とか戦う体制を築いていた高木氏。
その集められた選手で今季も残ったのは藤原・松橋・高山のみで、再編成を余儀なくされた今オフ。
船山はじめ実績ある選手の獲得にも成功し、数多選手を入れ替えて巻き返しを図ったものの、やはり夏の移籍とシーズンオフとでは勝手が違ったようであり。
夏場はシーズン途中という事もあり、それまで築いてきたサッカーに合わせるような補強、つまり微調整の意味合いが大きく。
それに対してオフは、相模原のような大幅入れ替えが起こってしまえば、どうしてもサッカーの練度が未熟になってしまうものであり。
獲得選手のネームバリューの大きさで期待感は高かったものの、結局そこを改善出来ぬままシーズンを進めてしまった感がありました。
その後を継いだのは、2016年以来の出番となった薩川了洋氏ですが、尻拭いをするには至らず低迷中。

この日は前大宮勢の2トップで挑んだ相模原。
しかし八戸の、開始1分にも満たない段階から(相田の)ロングスローを活用するなどの強引な押し込みに苦戦を強いられ。
向かい風という要素もあり、GK圍のフィードも乱れがちでペースを掴めません。
そうなるとミラーマッチ故に、相手の勢いに呑まれる前に逃げのパスへと傾倒しがちであり、その結果単なる蹴り合いという絵図となった立ち上がり。

相模原の出鼻を挫く事に成功した八戸、開始5分間でコーナーキックを2本得るなど押し込み続け。
前半7分には前述のロングスローが決定機を生み出し、左から相田の投げ入れたボールがクリアされるも、國分がそれをダイレクトでシュートを放ち。
かなり距離があったものの、放たれたボールはゴールバーを直撃と際どい一撃となり、さらに拾った國分が再度エリア外からシュート。
ブロックされエリア内左へ浮いたボールをさらに廣瀬がボレーシュートするも、枠外となり連撃を得点で締める事は出来ず。

八戸が荒らしたかのような立ち上がりが終わると、落ち着いた相模原はボールポゼッションを高めて反撃を試みます。
しかしミラーマッチの状況で完全にボールを前線に運びきるのには一苦労といった感じで、GK圍が前目の位置を取って数的優位を作っての繋ぎを敢行。
一方の八戸のプレッシングは、右サイドハーフの渡邊の動きが曖昧で、相模原・夛田にプレスを掛けるか否かで迷っていた風であり。
2トップの2人も、ボランチへのパスコースを切りながらのプレッシングが出来ておらず、前に出るか構えるかの二択を常時行っているといった立ち回り。
時にはボランチの相田がGKにまで詰めにいき、ロングフィードを蹴らせるという強引さが奏功する事もありましたが、ハマっている感は今一つな印象でした。

それでも相模原の攻撃にリズムを与えず、自身は野瀬を中心とした左サイドアタックに活路を見出し。
そこに前への意識が高い相田が加わり、威力ある推進が成されていたようでした。
迎えた22分、相模原のロングフィードを宮尾が回収、拾った相田が左サイドからドリブルで奥を突いてカットイン。
そして浮き球でマイナスのクロスを入れると、ブロックでコースが変わった事で相模原・中島の足に当たり、これが綺麗に合わせるような形になってしまいゴールに吸い込まれ。
避ける事の難しい、無情のオウンゴールといった得点で先制点が転がり込んだ八戸。

ビハインドとなった相模原、中盤での寄せの速さを受けて中々パスが繋がらず、中々反撃体制を作れません。
ビルドアップの出口の作り方も、2トップのいずれか(ないしは双方)が降りるという手法に頼ったものであり、スムーズな運びはままならず。
シュートは21分の松橋のヘディングシュート(枠外)の1本のみという苦境で、時間はズルズルと進んでいきます。

そして40分、最終ラインのパスミスを八戸・佐々木に拾われ、そのままミドルシュートを放たれて(ブロックに当たりゴール左へ外れる)CKに持ち込まれ。
ここから3本続くCK攻勢に入る八戸、その1本目でクリアボールを拾った野瀬がミドルシュート、GK圍がセーブして何とか防ぎ。
3本目にも同様の流れで相田がミドルシュートを放つ(枠外)など、相模原とは対照的にフィニッシュを重ねていきました。

アディショナルタイムにようやく最終ラインからの繋ぎからエリア内左を突き、藤沼が低いクロスを入れる(GK服部抑える)好機を作るも、結局シュート1本のまま前半を終えた相模原。
流れが良くないのは明白で、ハーフタイムに一挙に3枚替えと大きく動きます。
田中・松橋・佐相→河上・高山・安藤へと交代し、中原がFWへとシフト。(SHは右が高山・左が安藤)

後半も、左サイドで人数を掛けて攻め上がるのは不変の八戸。
それに対して相模原は、川上がボランチに入った事で、彼が降りて3枚の最終ラインでビルドアップを行う体勢に入ります。

このスタイルを続け、相手を走らせて隙を作ればいずれは……といった相模原。
しかしその矢先、ミスが失点に絡むという致命的なシーンを作ってしまい。
後半5分の八戸、廣瀬のボール奪取から右サイドへ展開すると、相田が裏へロングパスを送り。
走り込む島田に対し先んじて対応に入った藤原ですが、そのクリアがあろう事かエリア内に転がってしまうミスキックに。
そしてすかさず島田が反応して中央へパスを送ると、合わせた佐々木が強烈なシュートをゴール上部へと突き刺します。
豪快なシュートとは裏腹に、相模原にとっては非常に安い失点となってしまいました。

こうなると気落ちしてしまうのはどうしても避けられず。
失点に直結してしまった藤原、10分にもビルドアップの際、プレッシングを受けて八戸・佐々木にボールを奪われる失態を演じてしまい。(そのまま右サイドから佐々木がシュートを狙うも枠外)
「切り替えろ」というコーチング(薩川監督の?)が飛び交ったのも当然過ぎる程当然で、今季フィールダーの中でチームトップの出場時間を残している藤原ですが、若年故の弱さが露呈してしまうに至りました。

気を取り直して相模原の攻撃、2トップのポストワークに依存する体勢はあまり変わらず。
それでも11分に藤沼の収めが八戸・廣瀬の反則を生み、中央の良い位置からの直接フリーキック。
これをキッカー中島が無回転でシュートを狙いましたが、GK服部にしっかり弾かれてゴールはなりません。

15分に八戸ベンチも動き、島田→佐藤へと交代。
この日はアウェイという事でベンチメンバーを一人削っていた八戸、まずは複数枚替えはせずに様子見といった采配だったでしょうか。

川上が降りての最終ラインからパスを回し、相手のスライドでスペースを作ったうえでロングパスを供給するという方法で前へ運ぶ相模原。
後半は追い風も味方した事で、最善の方策となったでしょうか。
18分にその流れからCKを得て、そこから前半の八戸同様にCK攻勢に入ります。
キッカー中原はニアサイドへ低いクロス、そして体勢を崩しての頭でのフリックという方針を1・2本目で徹底。
そして2本目で、藤原のフリックが中央の水本の足下に入り、こぼれた所を中島がシュート(ブロック)→跳ね返りを安藤がシュート(ブロック)とフィニッシュに繋げ。
その後3本目からは普通のクロスを選択と、モノにする工夫は見られたもののゴールを奪う事は出来ず終わります。

その後は見せ場を作る事が出来ず、25分に再び交代カードに手を付ける相模原。
藤沼・中原→船山・浮田に2枚替えと、早くも5人の枠を使いきります。
29分に得たCKで、再びニアサイドへのクロスを浮田がフリック、これがゴールへと向かいましたが寸前で八戸・國分にクリアされやはりゴール出来ず。

八戸は2トップが、最終ラインへのプレスとボランチ脇での待機を使い分ける姿勢なのは選手交代後も変わらず。(31分に佐々木・渡邊→江幡・丹羽へと交代)
しかし中盤も含め、パスコースの切り方は相変わらずイマイチであり、狭い所を縦パスで抜かれるシーンが目立ちました。
33分の相模原、右サイドで川上が縦パスを通し、高山のフリックを経て奥を取った石田から低いクロス。
クリアされたボールを拾った船山がシュート(ゴール左へ外れる)と、その隙を突かんとしますが実らず。
好機は作るもののゴールは奪えない、という時間が続く苦境に塗れ。

そんな相模原を尻目に、35分過ぎから押し返しを図る八戸。
エリア内の左右を突く攻撃を仕掛け3点目を狙いましたが、その矢先に相田が足を攣らせてしまったのが39分。
たまらず最後の交代を使い、相田・野瀬→坪井・武部へと2枚替え。
しかしペースは落とす事無く、丹羽の右からのカットインシュート(44分・ブロック)などフィニッシュ意欲は相変わらずの終盤戦。

すっかり反撃の機運は失われてしまった相模原。
最後は自陣からのFKでも放り込みを選択するなど、追い込まれた者の苦肉の策といったシーンも見られ。
ATには石田が足を攣らせてしまい担架で運ばれ、治療の間に数的不利での戦いも余儀なくされる等踏んだり蹴ったりの状況となります。
その間に、右サイド奥のFKから安藤のボレーシュートに繋げた(枠外)のが最後の好機となり。

その後石田が復帰するも、その石田の反則により、敵陣奥での逃げ切り体制に入った八戸。
最後は左CKの連続から抜け出しを許さず、そのまま試合終了の時を迎え。
停滞感露わな相模原を、順位で上回る勝ち点3を挙げました。

コメント
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