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DAZN観戦 2022年J3リーグ第26節 愛媛FCvs藤枝MYFC

2022-09-29 18:56:36 | サッカー視聴記(2022年その他)

<愛媛スタメン> 4-2-3-1
GK 徳重
RSB 三原 CB 栗山 CB 鈴木大誠 LSB 前野
DH 田中 DH 矢田
RSH 近藤 CH 佐々木 LSH 小原
FW 松田
<藤枝スタメン> 3-4-2-1
GK 内山
RCB 小笠原 CCB 秋山 LCB 神谷
RWB 河上 DH 芝本 DH 鈴木惇 LWB 榎本
IH 杉田 IH 横山
FW 渡邉

前回の試合はともにダービーマッチ(愛媛=今治との伊予決戦・藤枝=沼津との静岡ダービー)だったクラブ同士の対戦。
しかし愛媛の前試合は2週間前なのに対し藤枝は3日前。
おまけに藤枝はその前の週も水曜に試合が挟まったため5連戦となっており、2週間丸々試合が無かった愛媛と、その間に3戦行った藤枝という中止・順延が生んだスケジュールの差が露骨な立場での一戦となりました。

それでも3勝1分という好成績で連戦をこなしている藤枝。
前節のダービーマッチは数的不利ながらもスコアレスドローと、厳しい日程を凌ぐという現状に相応しい結果で勝ち点1をもぎ取り。
それに併せて昇格争いが深まっていく事もあり、自慢の攻撃サッカーは影を潜めてしまうのではないか、という不安要素を抱えながらも悲願の初昇格に向けて歩みを止める事は許されず。

そんな相手の苦境を受けてか、試合のは入りは愛媛が積極的に仕掛け。
攻撃時は縦に速い運びでディフェンスの的を絞らせず、守備時は出足の速さで、藤枝特有のゆったりとしたビルドアップを封じに掛かります。

しかし有効だったのは立ち上がりのみで、前半9分にGK内山が前に出てボールを足下で持つという、本来のペースを確保する藤枝。
送られた内山のロングフィードから、河上のポストプレイを経て横山が細かいタッチでドリブル、そしてエリア内右からシュート(ゴール上へ僅かに外れる)とファーストシュートに辿り着き。
これが切欠となり、最終ラインでのボール保持から、じっくり隙を探した末にそこを突くという本来の攻撃力を発揮し始めます。
小笠原が前に出る事によりセンターバックを2枚へと変形させ、間に入るGK内山によって秋山と神谷が左右に大きく開くという、本来の最終ラインの形を採ってのビルドアップ。

GKを交えての藤枝のボール保持を受けては、どうしても数的不利になるのでプレッシングを控えがちになる愛媛。
そんな相手ペースを乱すにはスコアを動かすのみと判断したのか、以降も攻撃では縦に速い攻撃で相手の高目のラインを突く姿勢を貫きます。
22分に決定機が訪れ、左サイドから前野が裏へのロングパス、これが中央で抜け出した矢田に渡ってGKと一対一の状況に。
しかしエリア内へ進入した矢田、必死で戻った藤枝・榎本のディフェンスを受けつつも放ったシュートはGK内山の正面で、足でセーブされてしまい先制ならず。

冷や汗を掻く格好となった藤枝ですが、気を取り直して攻撃。
自陣で構える姿勢が強くなった愛媛に対し、じっくりとボールを握り、駄目ならば一旦最終ラインないしはGKまで戻して相手を引き込むというスタイルを貫きます。
そんなプレッシャーを与え続けたのち、30分から怒涛の攻撃を開始する藤枝、神谷の裏へのロングパスで一気にエリア内左を突き。
受けた榎本がマイナス方向へカットインし、中央からシュートを放ちGK徳重の右を抜いたものの、その後ろで愛媛・前野のブロックに阻まれ。
続く31分にはパスワークで押し込んだのち、左サイドからの鈴木惇のスルーパスでエリア内左へと走り込む渡邉。
左足でシュートにいくも空振り、そして逆の右足に当たったボールが偶然シュートとなりましたが、左サイドネット外側に終わり。
33分にはGK内山からグラウンダーでの前進、神谷縦パス→渡邉ポストプレイ→横山ドリブルという流れるような推進でエリア内を突くも、横山が愛媛・田中のディフェンスに遭い撃てず。(反則無し)

愛媛サイドにとっては、中盤~前線で幅広く動き回る藤枝・横山の存在が脅威といった感じで、掴まえられず窮地に陥るシーンが目立ち。
36分には右サイドからのパスを渡邉がスルーし中央の横山にボールが渡り、そのまま細かいタッチでのドリブルを経てシュート(GK徳重セーブ)と、かなり自由にやられていた印象は拭えませんでした。

しかし41分、GK内山からのパスを降りて来て受けた横山ですが、トラップの隙を突いて愛媛・田中がボール奪取。
そのままショートカウンターに持ち込み、こぼれ球を拾った小原がエリア内右からシュートしましたがGK内山がセーブ。
自分のペースでプレーしていた横山のミスを誘った事で、今後流れが変わるという期待感も生む好機となりました。

結局前半はスコアレスで終え。
ハーフタイムでは押され気味の愛媛が先にカードを切る(佐々木→忽那)という具合に、コンディション面の有利さは微塵も感じられない試合絵図となった愛媛のホーム・ニンジニアスタジアム。

何とかその流れを押し返したい愛媛は、後半の入りも積極的な姿勢を見せます。
後半2分、ラフな蹴り出しを左サイドで松田が収めたのが効き、小原・忽那のパス交換を経てエリア内を突き。
そして忽那のシュートが放たれたものの、またもGK内山のセーブに阻まれます。
シュート数・攻撃機会で後れを取る愛媛、折角辿り着いた枠内シュートも内山の壁に阻まれるという具合に、勝利への道筋は中々見えず。

一方の藤枝、立ち上がりは前半とは逆に左肩上がりの最終ラインで、神谷が前に出て小笠原・秋山の2CBとなってのビルドアップの形を採り始め。
それがズレを生んだのか、愛媛の圧力に屈する形となりピンチを量産してしまいました。
コーナーキックも2本与える等押し込まれましたが、その愛媛のCKからカウンターに持ち込んだのが9分、杉田のダイレクトでのスルーパスが左サイドでフリーの榎本に渡り。
そして持ち運びからのエリア内左へのスルーパスが混戦を生み、渡邉の倒れながらの中央へのパスから杉田がシュートを放ったものの、左ゴールポストを直撃して跳ね返り。
尚も繋がって杉田が再度シュートするも、GK徳重のセーブに阻まれゴールならずと、波状攻撃は実りませんでした。

しかしこの好機を境に流れも一気に変わり、前半同様攻勢を掛ける藤枝。
最終ラインも改め、前半同様右の小笠原が前に出る形へと戻して良化を図ったのも功を奏しました。
愛媛ディフェンスの隙も大きくなったか、縦パス→渡邉ポストプレイという流れも面白いように通るようになり、中央からの崩しも有効となり。

12分に横山のミドルシュートがGK徳重にセーブされ、CKを得たというタイミングでベンチが動いた藤枝。
芝本→押谷へ交代するとともに、空いたボランチに横山が回るという、縦横無尽に動く横山を活かすべくのシフトを敢行します。
CK攻勢となり2本目の左CK(キッカーは2本とも鈴木惇)、クロスの跳ね返りを拾った横山が再度ミドルシュート。
これがコース上に居た杉田に当たってしまうも、足下に収めた杉田が再度シュート、しかしGK徳重が足でセーブ。
内山同様にビッグセーブを量産する徳重の存在で、何とか凌ぐ愛媛。
この辺りは隙が出来てきたブロック同様、エリア内に持ち込まれると中々掻き出せずというディフェンス全般の脆弱ぶりが露わになっていたようであり。(参考記事→2020年10月の栃木戦
J2時代から顕著だったこの弱点はカテゴリを落としても、強い攻撃力を持つチームに対しては一気に厳しい状況に追い込まれるといった感じでした。

すっかりペースを握られてしまった愛媛。
打開を図らんと、前半と同様に押され気味な中で縦に速い攻撃に活路を見出す姿勢を採り。
松田狙いのロングボールや三原・忽那のドリブルを交えながら、裏へのスルーパスを狙ったものの、そのパスがズレてしまい決定機を生み出す事は出来ません。
そして再び耐える時間を迎えましたが、藤枝サイドもスルーパスのズレが目立ちこちらもシュートまではいけず。

お互い停滞感が漂ってきたものの、試合を動かしたのはやはり攻撃権を握っていた方でした。
26分横山のボール奪取から攻め右サイドへ展開し、戻しを右ハーフレーン・エリア手前で受けた鈴木惇。
ここで前述のスルーパスの乱れが心理にあったのか、思い切ってミドルシュートを選択した鈴木惇でしたが、見事に奏功します。
ゴール左を襲ったシュートはGK徳重がセーブしたものの、エリア内に落ちるこぼれ球を詰めたのは渡邉、ワントラップからのヘディングシュートが徳重の必死で伸ばした腕を抜いてゴールへ。
愛媛・鈴木大のブロックも及ばず、ストライカーの執念が勝り先制点に辿り着いた藤枝。

とうとうリードされてしまった愛媛、早めに追い付かんと、前野のフィード力を活かしてやはり裏狙い。
28分にその前野からロングパスを受けた松田、エリア内左でのボールキープからシュートを放ち(ブロック)、何とか反撃体制を作ります。
その後30分に双方ベンチが動き、藤枝は河上・秋山→久富・鈴木翔太。
愛媛は一挙に3枚替えで、鈴木大・前野・小原→森下・高木・茂木へと交代しました。(5人とも同ポジション)

大きく変わったメンバーを経て最初にゴールに迫ったのは藤枝で32分、ラフな蹴り出しが押谷の(脚での)フリックを経て裏を取り、受けた渡邉がエリア内からシュートをゴールに突き刺したものの残念ながらオフサイド。
カウンターの恐怖との戦いも強いられる愛媛、それでもボールを握っての攻撃は不得手なのか、攻め手は大きく変わる事は無く。

このあえての不動が実を結んだか、35分にGK徳重のロングフィードからの攻めで決定機。
跳ね返りを拾った三原がエリア内右へスルーパス、走り込んだ近藤からグラウンダーでクロスが入ると、ファーサイドで松田が合わせ。
しかし走り込みながらのシュートは浮いてしまいゴールバーを直撃し、GK内山の掻き出しを経て高木が左サイドで拾って継続、上げられたクロスから今度は三原のヘディングシュート。
ゴール左を襲うもポスト直撃とまたも枠に嫌われてしまい、跳ね返りを高木がエリア内左からシュートしましたが、GK内山のセーブに阻まれ。
怒涛の3連撃も、後一歩及ばずという感じで同点にはなりませんでした。

一方寸での所で凌いだものの、連戦の影響かディフェンスの破綻は隠せなくなった藤枝。
37分に最後の交代を敢行(神谷・榎本→松村・三木)し、最終ラインを大きくシフトします。
<後半37分以降の藤枝> 3-4-2-1
GK 内山
RCB 久富 CCB 小笠原 LCB 鈴木翔
RWB 松村 DH 横山 DH 鈴木惇 LWB 三木
IH 杉田 IH 押谷
FW 渡邉
入った2人をいずれもウイングバックに置いたうえで全体的に左へスライド、5バックをフレッシュにさせました。

千載一遇の好機を逃してしまった愛媛、その後は守備を固めた藤枝の前に苦戦。
攻めあぐねの色は隠せず、逆に藤枝のラフなクリアを渡邉に収められる事で好機を作られるという具合に、ディフェンス面の弱さは追い掛ける立場でも露呈してしまい。
再度藤枝優勢の流れとなったまま、後半のアディショナルタイムへ。
そこでもやはり藤枝の攻撃は止まる事無く、キレの落ちない横山のボールキープから、パスを受けた松村がエリア内を突いてのシュートがゴールを襲い。(ゴール上へ際どく外れ)

何とかそれを断ち切り、栗山を前線に上げるパワープレイ体制に全てを賭ける愛媛。
それが実りかけ、GK徳重のロングフィードを松田が落とし、栗山の繋ぎも交えて強引に中央突破。
そして大澤(近藤と交代で出場・44分)がペナルティアークからシュートしましたがGK内山がキャッチと、最後まで内山の牙城を崩す事は出来ませんでした。

無事に逃げ切った藤枝、ウノゼロでの勝利とスコアを見れば「連戦での凌ぎ」を醸し出すものですが、内容的には攻撃サッカーを名乗るには十分過ぎる出来で試合前の不安は杞憂に終わりました。
連戦を乗り越えさあ終盤の昇格争いへ、と向かいたい所ですが、今度は台風による甚大な被害を受けてホームでの試合開催が危ぶまれるという危機を迎え。
更なる連戦を余儀なくされそうな状況で、とりあえず次の土曜は開催が決定したとの事ですが、その行方は如何に。

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