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DAZN観戦 2022年J2リーグ第34節 ジェフユナイテッド千葉vsV・ファーレン長崎

2022-09-06 18:15:28 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の千葉の記事はこちら(31節・町田戦、1-2)
※前回の長崎の記事はこちら(28節・長崎戦、2-1)

<前節からの変更>

千葉=1人のみの変更で、それも前節負傷交代の末吉(左ウイングバック)を秋山に代えたのみ。前節勝利の余韻を買って挑む盤石?の姿勢。ただし末吉離脱によりベンチ枠を埋めたのは特別指定の小森と、離脱者故の層の薄さは変わらず。

長崎=2試合中止になったため31節を準拠。入れ替えたのは7人とウィルス禍の被害は甚大で、GKは原田→富澤。そしてセンターバック2人は櫛引・二見→菊地・白井(特別指定)、右サイドバックが米田→高橋峻希と最終ラインを大幅入れ替え、しかもCB2人は初出場である。その他はボランチの片割れが加藤大→鍬先・トップ下が山崎→クレイソン・FWが植中→都倉。ベンチにはエジガル・ジュニオが2試合ぶりに復帰の他、GKは笠原が9節以来に控えを務める。

スタメン

残り10試合を切り、昇格プレーオフ争いは白熱……という終盤。
しかしウィルス禍により2試合が中止となった長崎、これから勝ち点を稼ぐには残り試合が多く有利とはいえ、その甚だしい影響はこの日のスタメンに色濃く表れる事となりました。

特に2CBは共に今季初出場で、しかも白井は特別指定・菊地は夏の移籍期間で合流(J1清水から育成型レンタル)という、「勝手知ったる」コンビからはかけ離れた2人。
この大事な時期にこうした布陣を採らざるを得ないのは不幸という他無いですが、そんな逆境をバネに変える力は、少なくともこの2人は持ち合わせていたようでした。

都倉の頭狙いのロングボールという、ハッキリとした立ち回りを見せる長崎の入り。
その後千葉が押し込むも、攻撃機会は西久保のロングスローに傾倒するという、攻撃の形があまり感じられない好機となり。
前半5分にはパスを受けようとしたダニエル・アウベスが長崎・クレイソンに倒されて反則、直接フリーキックを得た千葉。
中央ながら遠目という位置でしたが、キッカー田口は直接シュートを狙い。(ゴール左へ外れる)

その後もFK1本・コーナーキック1本と、目立つのはセットプレーばかりといった立ち上がりの千葉。
原因は長崎の前線の守備であり、クレイソンが前目になって4-4-2へシフトする守備時の長崎(基本は4-2-3-1)ですが、千葉の最終ラインへのプレッシングは殆ど行わず。
ひたすらボランチへのパスコースを消しにいくという姿勢でしたが、クレイソンの動きがフリーダムといった感じであり、もう片方の前線である都倉が自重を強いられていたようでボランチへのマークに傾倒。
傍ら隙だらけのプレッシングに見えたものの、千葉はそのボランチを含めた最終ラインから一列前の選手に動きが足りず。
長崎がサイドハーフを押し上げて4枚で構えた際にも可変はせず、田口と小林はパスコースを切られるがままといった感じなので、3対4という数的不利のビルドアップを強いられる時もありました。
サイドから攻める事も出来ず、結局ロングパスを蹴るだけといった攻撃となり。

一方長崎の攻撃は、序盤戦が終わると、最終ラインからショートパスを繋がんとする姿勢へと切り替わり。
それでも最終ラインがイレギュラーな面々なので、長崎の前線同様に基本は相手ボランチの位置で構える姿勢を取っていた千葉も、もたつきを見せるとプレッシングを掛けにいき。
文字通り若い選手に対してプレッシャーを与えるといったスタイルで、17分にはボールを持った菊地がコントロールをミスした所をチアゴ・デ・レオンソが奪って好機を作りました。(エリア内右へ切り込んでマイナスのクロス・ブロックされてCKへ)
しかし全体的に今一つといったまま、24分に飲水タイムへと突入します。

ブレイク明け、依然として崩しの形が見られない千葉に対し、長崎はドリブル突破で活路を見出すシーンが目立ち。
31分自陣で鍬先のボール奪取から、都倉が中央を持ち運んだのち、敵陣で左へと流れて手前からクロス。
ここはファーサイドへのクリスティアーノには繋がらずも、36分には左サイドで加藤聖の縦パスを受けた澤田が前進からカットイン。
そして左ハーフレーンからミドルシュートをグラウンダーで放ちましたが、ゴール左へと外れ。
対の手札を見せていった事で、その後都倉へのロングボールも有効になっていったという感じで、42分には高橋峻のミドルパスを収めた都倉から好機を作り。
中盤で繋いだのちカイオ・セザールがロングレンジからシュートを放ち、これが威力を持ってゴール上を襲うボールとなり。(枠外)

千葉は相変わらずロングボール多用というスタイルですが、長崎のシンプルなクリアが増える事で副次的にスローイン数が膨れ上がり。
40分には自陣からのスローインで、西久保が右から長く投げ入れたボールが一気に敵陣中央の見木に渡り、そこから左サイドへ運んで秋山がアーリークロス。
そしてファーサイドでブワニカ啓太が折り返すという半ば強引な好機の作り方でしたが、これを中央でレオンソがボレーシュート(枠外)に繋げます。
深めの位置では依然として西久保のロングスローと、そこからブワニカ・新井一耀のターゲットマンが脅威となり。
長崎の若手CBコンビも大変といったディフェンスを強いられ、その流れで菊地が(GK富澤との交錯で)痛んでしまうというシーンもありましたが、粘り強く守り得点は許しませんでした。

結局前半はスコアレスで終え、ともに交代は無いままま緊迫の後半戦へ。

後半の長崎は一層ショートパスでのビルドアップに傾倒するといった感じで、それに対するように、千葉のプレスも積極的にという図式となります。
長崎は左SBの加藤聖の上がりが積極的なため、残り3人に対し千葉の前線3人が合わせるといったプレッシングの形が基本。
右CBの菊地にレオンソ・左の白井にブワニカ・右SBの高橋峻に見木という形となり、加藤聖に対してはWBの西久保。
人に人を合わせるやり方で、フォーメーションのギャップを埋めていたものの、失点シーンではそれが仇となった感がありました。

ブワニカが高橋峻との接触で倒れ込んでいる間に、西久保がピッチ外でスパイクを履き替えるという、ややバタバタする時間帯(後半8分~10分)を作った千葉。
西久保の復帰直後の10分に、リベロの田邉の中央突破から好機を生み出し、さらにブワニカのスルーパスに走り込んで右からクロスまで上げた田邉。
クリアが甘くなった所をエリア内でレオンソが拾い、シュートを放ったもののゴール上へと外れ。

惜しいシーンを作ったものの、このドタバタな時間帯を締めたのは失点となってしまう事に。
直後の11分、ゴールキックから短く繋ぐ長崎に対して千葉はプレスにいったものの、左サイド深めでの長崎のパスワークに対し奪いきれず逆の右へと展開。
すると高橋峻へ見木がチェックにいけなかった事で、縦パスを受けたクレイソンのドリブルに持ち込まれると、見木・秋山の2人で止めに掛かるも果たせずにスルーパスが中央の都倉へと渡り。
裏で受けた事でGKと一対一に持ち込んだ都倉、エリア手前から新井章太の左を抜くシュートを決め、とうとう試合を動かします。
逆に、人に付く姿勢が乱れた時の脆さを露呈してしまった千葉。

リードされた事で、千葉も主体的な崩しをしなければならない状況に。
敵陣で大きなサイドチェンジを絡めつつ、ターゲットを活かすべくのクロス攻勢に持ち込み反撃体制に。
しかし長崎のディフェンスは乱れず、試合前は不安視されたCBの2人も中央を固め、千葉のストロングポイントであるターゲットに対しても競り合い自由にさせません。(流石にブワニカにはやや苦戦気味でしたが)
そんな若手の奮起を見てか、クリスティアーノがドリブルでカウンターに持ち込んでも、無理をせず戻して仕切り直しを図るなど冷静な立ち回りを見せる長崎。(19分にクレイソン→加藤大へと交代)

手詰まり感が露わとなってきた千葉、23分に3枚替えを敢行。
レオンソ・ブワニカ・秋山を退かせ櫻川ソロモンとリカルド・ロペス、そして福満を投入します。
しかし前線の顔ぶれが変わっただけという感じで、流れを変える事は出来ず。

飲水タイムが挟まれた(24分)直後の26分、左サイドで拾った澤田がドリブルと(加藤大との)ワンツーを絡めて前進しクロス。
ファーサイドでクリスティアーノに収まり、そのままシュートが放たれたものの角度が足りず枠外に。
ここに来て長崎の好機が目立つという展開で、千葉はパスミスもあるなどリズムを作れずに時間を費やします。
それでも27分に長崎は鍬先が足を攣らせるなど、スタミナ面での不安が露わになりつつあり。
一旦はプレーを続けた鍬先でしたが、30分に交代となりエジガル・ジュニオが投入され、加藤大がボランチに回り4-4-2へとシフト。
さらに35分には都倉も足を攣らせてしまった事で、代わって江川を投入して3バック(3-4-2-1)へシフト(同時に澤田→山崎へ交代)と、完全に守備重視の姿勢となりました。

一方の千葉、長崎が布陣変更する前の33分にベンチは最後の手を打っており。
西久保・小林に代えて米倉・小森を投入、特別指定の小森に託す形となります。(見木がボランチにシフト)
それに伴い4-4-2(ないしは小森トップ下の4-2-3-1か)へとシフトし、新井一が右SB・ロペスが左SHに。

布陣変更が交わり、長崎からすればミラーマッチを嫌ったかのようなベンチの対策となりましたが、それでも粘り強い守備は変わらず。(3バックは菊地が中央を務める)
千葉は何度もクロスを入れ、こぼれ球を拾った際は果敢にミドルシュートを狙うという手法で押し込むも、単調な攻撃の域を出ず。
アディショナルタイムに入ろうかという所で、例によってクロスの跳ね返りに左ハーフレーンで反応する福満、今度はシュートでは無くエリア内へのパスを選択。
そしてロペスがクロスを入れにいき、こぼれた所に見木がスライディングでシュートにいきましたが、GK富澤のブロックに阻まれて撃てず。
紛れから際どいシーンを生みましたが、やはりゴールは割れません。

その後クロスはバンバン上がり、そのおかげで攻撃機会も多いAT(4分)となった千葉でしたが、得点の匂いは高まる事は無く。
最終盤に中央からのパスワークで見木が抜け出しかけたものの、ここも江川のカバーに阻まれシュートは撃てず。
そして長崎にカウンターに持ち込まれた所で目安時間が経過し、エリア内左でのクリスティアーノの横パスがクリアされた所で試合終了に。
苦境のなかウノゼロで勝利した長崎、今後中止分の試合が組み込まれる事で5連戦となり休む間も無く。
思い掛けないチャンスをモノにした形となった菊地・白井ですが、この後菊地がアンダー代表に参加予定という事で持続的なコンビとはならず、連戦終了をどんな勝ち点・レギュラーで迎えるでしょうか。

コメント
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