三日月ノート

日々の出来事を気ままに。

OTC(一般用医薬品)のネット販売について思う

2013年02月20日 18時34分33秒 | 仕事
一律にネット販売は危ないとか対面販売だけは不便とか、そういう問題じゃないですよね。

そもそも「対面販売だから安全」というのはちょっと短絡的だと思いますし。

実際、薬局に行って薬剤師に医薬品のことを聞いても、本当にちゃんとわかっているの?という対応をする薬剤師も少なくないですから、対面販売においても薬剤師などの継続的な教育訓練は必要かと思います。
(逆に自分の飲んでいる薬に関してやたらに詳しい一般の人もいますしね。。。)

ただ、厚生労働省が実施した「一般用医薬品販売制度定着状況調査」(調査期間:平成23年11月~平成23年12月、平成24年12月発表)を見る限り、ネット販売にも問題が色々とありそうです。

調査によると、ネット販売を含む郵便等販売では、

「リスク分類に関する定義・解説」や「リスク分類の表示に関する解説」が(サイト上)未記載(それぞれ72.8%、65.3%)」、

「情報提供に関する定義・解説の掲載」や「医薬品健康被害救済制度に関する解説」が未記載(それぞれ60.6%、79.3%)、

購入希望者(調査員)のメールでの問い合わせに対し34.3%が「返信なし」、

返信があったもののうち、返信者が薬剤師、登録販売者であることがわかったものは13.6%、

という結果がでており、販売側の基本的な事柄についての意識の低さが表れています。

楽天の三木谷さんの「ネットは対面よりも確実に情報を提供できるツールである」という主張はもっともな部分はありますが、残念ながらツールとして良いものがイコール運用面でも良いということにはならないのではと思います。

現状では、販売する側の体制をどう整えていくのかということから始めないといけないようですね。

実際、個人輸入でしばしば健康被害が発生していますし、国内での医薬品のネット販売についてもリスクと有用性の双方から慎重に考えないといけないのだろうなと思います。




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