三日月ノート

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【読了】人間の未来AIの未来

2018年09月15日 15時59分17秒 | 書籍

山中伸弥京都大学iPS細胞研究所所長と、羽生善治棋士の対談形式になっています。

科学と将棋の世界でのAIの位置づけや今後どのようになっていくのだろうかというお話が、それぞれの専門の立場で語られて非常に興味深かったです。

帯に書いてあるような「10年後、100年後の世界の予言」は出てこないのですが・・・。

本書の中で、「将棋で言えば、現状、AIは過去のデータを基にその場その場で一番いい手を指してくるのに対し、今日は攻めて行こうとか、持久戦でいこうといった「対局の流れ」から次の手を指すことはできない」というのが印象的でした。(もちろん今は流れを読むような研究も進められているようですが。)

そして、人間と機械(AI)の大きな違いの一つに、人間が必ずしも「最適解」を選んでいるわけではないという事も、言われてみればそうだなと思います。

「成功する確率は1%ですよ」と言われたからといって、チャレンジするのを諦めるのか?というと、そうではない場合も多いですからね。むしろ失敗から得られるものも数多くある。人間の可能性は「わざわざ最適解を求めない事」に残されているのかもしれませんね。

気軽に読める内容なので、頭を休めるのにもいい本だと思います。

『人間の未来AIの未来』講談社
山中伸弥/羽生善治


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