アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

レターフロムS15 夏空日記1

2024-08-03 | ・最新のお知らせ・イベントなど

いつかの夏に書いた「レターフロムS15 夏空日記1」再掲です。

 

7月2日(金) 夏空日記始めました

 梅雨の晴れ間。空には入道雲、川原には陽炎がゆらめきます。

頭上からセミの合唱がふりそそぐ。気温32度。あちーい!

カヤックに乗りこむまえに、川に飛びこんで体を冷やす。水温28度。

濡れたカラダに、ギラギラな日差しがたまらなく心地よい。

「ヤッホー!」全身で水と遊べる真夏がやってきました。

 

 夏空、山、川。シンプルな風景の人影がない川は、まるでプライベートリバー。

沈下橋から飛びこんだり、水をかけあったり、沈をしたり、

僕らは、夏の水とたわむれながら、カヤックでのんびりと川を下りました。

(こわれたパソコンを直そうと部屋にこもっていた)昨日までの

しめったブルーな気分は、一気に入道雲の彼方にすっ飛んでいきました。

        

 

7月3日(土) 太陽がいっぱい

 今日も朝からえい天気。気温は、グングンとあがり35度。

今年一番の暑さ、庭の雑草もグングンのびます。

一時間だけパソコンで作業し、そのあと雑草ぬきをしようと思ったけど、

パソコンの設定にとまどい、結局、夕方までハダカで家の中・・・。

我が家は、一階が倉庫(艇庫)で、その上に住居がのっかっており、風通しがなかなかよい。

家中のドア、窓を開けはなって自然の風ですずみました(化石のようなこわれかけのクーラーあり)。

 

 自転車で近くの沈下橋へ。 

親につれられ、川に泳ぎにきてる子供達のヨロコビの声が川原にひびきわたります。

夏のとうらいとともに、川も少しずつにぎやかに。

道ばたに、あざやかなオレンジ色の小さな花が目だちます。

家にもどり図鑑でしらべる。ヒメヒオウギズイセンという名前の花でした。

 

 今夜は満月。カメラを片手にふたたび沈下橋へ。

月光ながれる幻想的な四万十川に見とれました。♪ムーン・リバー♪

うーん、冷えたビールを持ってくればよかったなぁ。

     

 

7月4日(日) ムーンリバー

 沈下橋から、夜空にぽっかりと浮かんだ満月をとってみました。

「こんな夜にカヌーで漕ぎ出したら、サイコーだろうなー」

 

 翌4日は、九州の西の海を北上する台風7号の影響だろう、

四万十は、小雨ときどき大雨。荒れた天気になりました。

 

7月5日(月) 黒尊川でえい気分

 やる気まんまんの夏の太陽が、外で遊ぼうよと僕をさそいます。

四万十川は、昨日の雨で約1メータの増水。水の色は、カーキ色。

四万十川にはダムがないと思っている人がけっこういるけど、

この川は本流に「家地川ダム」大きな支流梼原川には「津賀ダム」があるのです。

「これからの時代に、本当に必要なダムなのだろうか?」

雨が降り、降雨量が多くなるとダムが放流をする。

2つのダムが最大級の放流をすると、6~7時間後には下流の沈下橋が泥水につかります。

 

 少し増水している本流をあきらめて、支流黒尊川にGO!

黒尊川もいつもより水量が多く、流れが速く、透明度も低くなっているけど、

それでも充分に泳ぎ心をさそう水の流れはさすがです。

カャックで下ってもオモシロイが、今日はライフジャケットをきて、流れを下って遊びました。

速い流れに飛びこんであおむけにながれる。

水温23度。ソーカイ!うひひっ、気持ちEー!

「キャラ」と鳴き、目の前をヤマセミが飛んでいった。

夕方、黒尊川の合流点付近にある酒井商店、酒井あっちゃんにビールをごちそうになりました。

     

 

7月6日(火)  今日もまた黒尊へ

 年に何度か無性に食べたくなり、ふるさと富士宮からおくってもらうもの。

それは、「富士宮ヤキソバ」です。

富士宮のヤキソバの麺は、むし麺でコシがあり、かみごたえがあるのが特徴。

一度この麺を食べると、他所の麺はみな「ふにゃふにゃ」に感じられてものたりません(富士宮育ちには)。

かたい麺の特徴を生かすために、作り方を間違ってもいけましぇん。

① 熱したフライパンにラードをひき、肉かす→具→キャベツ→の順に炒める。

② 蒸し麺を少しのお湯(顆粒状のだしの素をお湯で溶かした)でほぐしながら炒め、そこへ①を。

③ 味付けは、さらりとしたわさび印ソース(地元ソース)。

④ いわし粉をふりかけ、紅ショウガをのせる。

今回は富士宮の大先輩Iさんが、大量にヤキソバセットを送ってくれました。

やで、うでしや(うれしや)!!近所の知り合い、友人にもおすそわけ。

毎食せっせと食べて、今朝で連続7食焼きそば、です。

 

 今日も暑いので黒尊川へ。今日は自転車で出動です。

家の近くの沈下橋に、パトカーや消防の車がとまってる。

「うん?なんだなんだ?」

沈下橋でクレーン車が、水中から軽トラをつり上げています。

近くにいる人にきくと、軽トラが沈下橋から川に落ちたそう。

車の転落に気がついた人が、消防に通報したが、ドライバーはすでに死亡していたとのこと。

 

 沈下橋から、40分ほど自転車をこいで黒尊川へ。

全身に汗をびっしょりとかくが、

川を吹きぬけてゆく山の香りいっぱいの風が、汗にぬれたカラダをさましてくれます。

ザブーン!透明度の高い小さな淵に飛びこんだ。

「うっひゃーひゃー サイコー!!」

水中眼鏡をつけて川の中をのぞくと、淵の岩陰に、雑魚(ハヤ、カワムツなど)が集まっていました。

*黒尊川は本流に比べて水温が低いです。

川遊びをするときは、低体温症などに充分気をつけてください。

     

 

7月8日(木) 潮風の中で

 七夕は、あの娘をカヌーにのせ、天の川をくだる夢はかなわず・・・。

そのかわり、おじさん4人は、足摺の海でシーカヤックを漕いだのでした。

ロマンチック度ゼロ、ビールっ腹度100なのだ。

 

 モクモク入道雲の空のした、ぎらつく陽光の中の海を漕行です。

夏空、海、海岸線。シンプルなでっかい景色。

あしずり港をでて、適度なうねりがある外海をグイグイとこぎながら、

はるか遠くの水平線をながめていると、気持ちがのびのびとしてきます。

♪すいへいせんの終わりには、ああぁっー♪

僕は、海のトリトン(アニメ)を歌いながらパドルをこぐ(←古いなぁ)。

海亀が目の前に、プカっと浮かんでおよいでいきました。

 

 西に約4キロほどこぎ、2瘤ラクダのこぶのようなかたちの小島、水島に上陸です。

シュノーケル&水中眼鏡をつけ、透明度のたかい珊瑚の海をのぞくと、

カラフルな魚達が、オジサンたちをむかえてくれました。ひらひら。

特に潮がよい今日の海。船の上からは、15メーター下の海底が見えたそうです。

 

 シーカヤックで思いっきり汗をかいたあとは、僕たちの竜宮城?竜串荘のビアホールへGO!

*大人1人(男性)3000円(女性)2500円で飲みホーダイ、食べホーダイ。

キンキンに冷えた生ビールでカンパーイ!うーん・・・気絶しそうなほどビールが美味し。

「見つけたぞ!なにを?永遠を!生ビールにとける海」

 

 翌8日は土佐清水で、中学生のシーカャック体験のインストラクターです。

学校の目の前に美しい海がひろがっています。うらやましい・・・。

そこでカャックをこいだり、およいだり、漁船から飛びこんだり。

43人(全校生徒だ!)のヨロコビの声が、夏の海いっぱいにひびき渡りました。

     

 

     

 

7月11日(日) 夏空のへのとびら

  気象庁は今日、四国地方の梅雨明けを宣言。

昨年より、約20日も早く四万十に真夏がやってきました。

今日は、夏休み目前の地元小学生のカヌー&川遊び体験のインストラクターです。

川面の水温28度。

先週は、北海道にいた作家の野田知祐さん(今日の講師)が、

「四万十は楽でいいねぇー。北海道の川は、水温12-13度だったよ」といった。

 

 子供達は元気いっぱい。

あれこれ、こむずかしい漕ぎ方なんか教えないでも、スイスイとカャックを漕ぎます。

水を掛けあったり、ひっくり返したり、カヌーの上から飛びこんだりして、元気いっぱいに遊ぶ。

カヌーを終えたあとは、手長エビをとったり、イカダをこいだり。

僕も子供達にまじり、童心にかえって遊んじゃいました。

 

 翌日。口屋内村の酒井のあっちゃん、あっちゃん家の居候のA君、そして僕。

3人で四万十川上流、通称三島の瀬からカヤックで7~8キロ下りました。

地元民のあっちゃんは、カヤック歴25年のベテランです。

酒井カヌースクールを主催し、四万十川、黒尊川について知らないコトはない、という生きる化石の様な人だ。

口は悪いが心根がやさしい(たぶん)。

カャック経験3~4回のA君は、スラローム(旋回)しやすい艇をなんとか真っ直ぐこげる程度です。

下る区間内には、2、5級~3級程度の瀬が7~8箇所。

A君は、僕らのキタイどおり、何度も「轟沈ショー」を見せてくれた。

川の水温は27度。A君は「気持ちイイですよー」とニカニカ笑いながら流されていきました。

 

 ゴール後、道沿いの休憩所で、川をわたる風に吹かれながら、アイスクリーム・タイム。

少しつかれたカラダに、夕風とアイスの甘さが絶妙に心地よかったのでした。

*2021年1月 あっちゃんは逝去しました。RIP。

     

 

7月13日(火) 今年のしゃくり漁は

 今日は、地元の知りあい山中君親子のあんないで、

四万十川の小さな支流、勝間川で「しゃくり漁」を体験しました。

しゃくり漁とは、竿でアユをひっかけて獲る漁のこと。

アユがいそうな区間の川の上流、下流に網を張りアユをふうじこめる。

竿をもち、アユをふうじこめた水中を水中眼鏡でのぞき、またはもぐり、

竿先のおおきな針でアユをひっかける(1、5メーターほどの細い竿。針には50センチほどのテグスがついている)。

アユが針にかかる とテグスがグーンとのびてゆき、竿がブルブルふるえる。

僕は去年、しゃくり漁を初体験しましたが、5時間ほどで小さなアユを一匹ひっかけただけです。

 

 今回のメンバーは、ベテラン山中親子、どしろーと佐野、写真屋テルミちゃん。

山深いところを流れる勝間川。

水中眼鏡に曇りどめのヨモギ汁をぬり、きよらかでひやい(冷たい)水の中にはいる。

水温は低く、長袖のウエットを着ないと長時間水の中にいられない。

半袖、薄手のウエットの僕は、時々川から上がって、体をぬくめねばならなかった。

 

 小さな淵の岩の下にかくれたアユを発見。

息を殺した僕は、アユの体のしたに、そーっと針を送りこみ、

「あわてるな!」と自分にいい聞かせたあと、すばやく針先を手前に手繰りよせた。

ぐん、とテグスが伸び、あばれたアユの感触が、手にブルブルと伝わってた。

「やった!」カメラをかまえてるテルミちゃんに向かい得意気に、ハイ、ポーズ。

 

 結局、僕は3匹とりました(うち一匹は手づかみ、わおっ!)。

全体では30匹ほどの収穫です(網にかかかったアユも入れて)。

山中親子の泳いでるアユを引っかける技は、まるでマジックを見てるかのよう。

川の中のアユ以外にも、沢山の種類の魚たちのすがたが見えたのもよかった。

夕方、我が家のベランダで、もらった鮎を七輪で焼き、ビールを飲みました。

      

 

7月20日(火) パドリング・オン・サンシャイン

 日照率が低く冷夏だった、去年の夏。

しかし今夏は、晴れっぱなし、きびしい暑さの日が続いています。

連日の気温35~37度。雨がまったく降らない四万十川の水量は、少なく、川は夏痩せ?です。

 

 17日~19日の連休は、アーク2泊3日のキャンプツアー。

3名のゲストと共に真夏の太陽の下で、川遊び&カヌー&キャンプです。

今回のツアーは、暑すぎる川原でのキャンプをさけ、

西土佐村カヌー館の芝サイトにBC(ベースキャンプ)を張り、そこから川遊びに繰り出しました。

*カヌー館には、シャワー室有り。リクエストで川原キャンプに変更可

 

 「あつーい!!」

まずは川に飛び込もう!カヤックに乗りこむ前に沈下橋からダイブです。

エイャ!ザブーン。やっと人心地がつく。川面の水温31度。

カャックに乗り込み、まずはトロ場(流れのゆるやかなところ)を漕ぎ、

久しぶりのカヤックの感覚に慣れてもらいました(今回のゲストは経験者)。

なれてきたところで、早瀬があるところまで漕ぎあがり、休憩です。

白波立つ小さな瀬を流れ下り(ライフジャケット着)、シュノーケルで川の中をのぞきました。

 

 夕食もすんで暗くなったころ、対岸で打ち上げ花火。

「夏だねぇー」予期せぬうれしいデキゴトに皆カンゲキ!。

 

 翌18日は、真夏の陽ざしの中、カヤックで約12キロの距離を下りました。

川は水量が少なく、カャックは何度か浅瀬に乗りあげてしまう。

約4キロ下り、支流目黒川へ。小さな川原に上陸し、ランチ&川遊びタイム。

透明度高い淵でシュノーケリングをし、ごはんを食べ、のんびりと過ごす(目黒川の水温は、27度)。

 

連休中日の今日の川には、沢山の団体カヌー、キャンパーの姿が見えます。

コース後半(午後)は、手長エビが沢山かくれていそうな場所で、エビ採りもしました。

 

 最終日は黒尊川で川遊び。水温26度。

(生ぬるい本流の水と比べると)身がシャキとしまるソーカイな水温です。

水の透明度がたかい黒尊川。水中眼鏡で川をのぞけば、たくさんの魚のすがたが見えました。