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アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

星降る川から(気まぐれダイアリー)2月9日

2025-02-09 | 星降る川から(気まぐれダイアリー)2025

 おはようございます。四万十は、快晴。

キリリと冷えた空気の朝です。おーひやい!

沈下橋へ。見あげる空も、足元の川も冷たく青く澄んでます。

(昨日までの)雪化粧をおとした川。今朝は、さっぱりしたスッピンの(冬枯れの)顔を見せています。

そんな、美しい早春の川景色を、コーヒー片手にのんびりながめていたいけど、

川をわたる北風は、スルドク冷たい!よく研ぎあげた鉈の刃ように。はやばやと引きあげたのでした。

チョットコイ―!チョットコイ―!と岸辺のコジュケイにも呼ばれたし。

今日の最低気温は、-4、7度(今季最低:江川崎)。

 

 最高気温7、5度。晴れ。風さわがしい午後です。

頬をなでる風は、まだピリッと冷たい。

でも、早春の陽ざしの明るさに、ぬくさに、フトンを干せるうれしさに、

ほっと空を見上げました。やれやれ、やっとひどい寒さも底をぬけたか、と。

それにつけても空の青さよ。

 

ベランダから見る冬枯れの林に、コゲラとウグイスの姿がみえます。

おっ、この寒波でわすれていたけど、ウグイス(春告げ鳥)、カジカガエル(春告げ蛙)の初鳴きも近いかな?

梅の開花は、いつもの年より少し遅めです。

色を落した道端には、イヌノフグリ、ホトケノザ、カタバミの花がポツポツと咲きはじめています。

枯草に埋もれそうな小さな早春の花を見る、とある春の夕に聴いたバラードを思い出す。

 

♪初めて君と出会った日 僕はビルの向こうの

空をいつまでも さがしていた

君がおしえてくれた 花の名前は

街に埋もれそうな 小さなわすれな草♪ 「Forget me not」尾崎豊

 

わおっ!これは、なかなかステキなヒトトキだ。

まさか、「Forget me not」を尾崎が見てた同じ風景をみながら聴けるなんて。現場聴きじゃん。

それは、まだ風の冷たさがのこる3月の晴れた夕刻(当時は東京暮らし)。

仕事帰りに、渋谷のビル街を見わたす、東邦生命ビルの踊り場(尾崎豊モニュメント)を通りかかったときのコト。

1人の若者がギターで「わすれな草」を歌っていた。

 

尾崎のファンではなかった僕は、彼の代表的な曲を何曲か知っている程度だった。

いや、どちらかというと、彼のストレートなまでのココロの叫びに気恥ずかしさを感じて、敬遠していた。

でも、街の片隅でもがく若者の、

愛の儚さと切なさを歌った美しいバラード「Forget me not」は、とても好きだった。

手すりにもたれ、曲を聴きながら、ビルの向こうの空をいつまでもさがしてみた。

そして、街に埋もれそうに咲く、小さなわすれな草に思いをよせてみた。

♪春に埋もれそうな 小さなわすれな草♪

カタバミ、スミレ、ムラサキケマン、

南国の早春の川のほとりには、枯色の道端に、小さな野花が次々に咲きはじめます。

モクレン、サクラ、ツツジ、華麗な主人公の花が咲きはじめると、脇役は、わすれら草になりますが。 

 

せわしない街の暮らしに、ココロが埋もれそうになったときは、

早春の四万十で、風に吹かれ、川の向こうの空をさがしてみるのも一手です。

きっと足元に咲く、小さなわすれな草の美しさに気がつくコトでしょう。

♪きれいな月だよ出ておいでよ 今夜も二人で歩かないか♪

明々後日(12日)は、満月スノームーンです。

人少なく、灯り少ない四万十川の川原は、月を見るにもよいところ。

焚き火にあたり、お酒でも飲みながら、凍夜のまあるい月をのんびりながめてみては?

ごろごろ石の川原では、コットを使うとカイテキですよ。

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星降る川から(気まぐれダイアリー)2月6日

2025-02-06 | 星降る川から(気まぐれダイアリー)2025

    最高気温2、5度(最低気温-1、7度)。

「立春をすぎると、そこは雪国だった」

最強寒波におそわれて、南国四万十も、雪がふったり、やんだり、陽がてったり。

猫の目天気の寒すぎる2月のスタートです。にゃー。

白い凍風吹きぬける沈下橋にたたずめば、あっというま間に凍りつきそうに。

冬枯れの道端に咲きはじめたホトケノザの花も、小さくふるえています。

「2月は光りの春」と言われるのになぁ・・・。まるで、今が大寒のように思えます。

季節のめぐりが、少し遅れているのかなぁ。春は、遠いのか、近いのか。どっち?

このブログは、スキマ風だらけの部屋で、ダウンジャケットを着て、コタツにもぐって書いてます。

おーひやい。越冬には、薪ストーブを導入すればよかったか・・・(薪はいくらでもあるし)。

ユダンはキンモツですね(年末年始は、ぬくかったからなぁ)。

この寒波は、今週いっぱい続くようです。

皆さんも、風邪などひかぬよう、くれぐれもご自愛くださいね。

冬芽も凍りついてます。

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星降る川から(気まぐれダイアリー)1月28日

2025-01-28 | 星降る川から(気まぐれダイアリー)2025

  おはようございます。

四万十は晴れてますが、氷雨ぱらつき凍風吹く川のうえはとても寒く、

岸辺のスイセンの花も小さくふるえています。プルプル。

空と川を見ながら一杯の熱いコーヒーを飲む。それは、ささやかで贅沢なヒトトキです。

 

都会のような便利さはない、過疎の川のほとりの暮らし。

でも、真冬の四万十川流域では、自然が奏でる音や生き物の声、

澄んだ空と川、美しい星空、月空、スローにながれる川と時間、そして、静けさを味わえます。

(物理的に)人と人との距離がとおいのも、またよろし、です。

今日の最低気温は、1、7度。

 

  最高気温5、6度。午後の空も不安定。晴れた空から雨がパラパラ。

♪I wanna know Have you ever seen the rain? Comin' down on a sunny day♪

晴れたときを見計らって、散歩にでようとシューズをはけば、

サァーっと頭上にながれこんできた黒い雲が、パラパラと氷雨をまきちらしていきます。

その繰りかえし、うーむ、外にでれませんのだ。

(昨日と今日の雨は)カラカラに乾いた山、川、生き物たちには、恵みの雨ですが。

 

冷蔵庫のなかのように冷えた部屋で(南国の古い家は、スキマ風だらけ。おまけに微妙に傾いている)、

暇ぐらしガイドは、山用のダウンジャケットを着て、コタツ虫・アウトドアズマン、と化して読書です。

 

「江川崎を過ぎると、四万十川はおだやかになり、大河の風貌を帯びる。

しかし、流れは早く、深い流れにのって滑るように下っていくのは気持良かった。

山また山が折り重なり、そのすそを縫って川は流れた。人間の音が全くない。耳に入るのは山の音だけである。

今日は一日、漕がず、フネの中であぐらをかいて流されるままに下った。

黒尊川の流れこみで上陸。早々にテントを張る」

 

『川にかかった橋を渡って対岸の部落の小さな食堂に入った。

「アイスクリン50円」と張紙のある戸を開けて入ると、一人の酔漢が抱きついて来た。

良く来た、と僕の手をしっかり握る。酔っぱらうとやたらと人恋しくなる人らしい。

いっかな手を離さないので、片手でウドンを食っていると、奥さんが迎えに来た。

酒が入るととても楽しくなる人で、それはいいのだが、この間は部落の葬式で失敗した。

初めはシンミリ飲んでいたのだが、酒が回るにつれて幸福になり、つい酔った時の口癖がでた。

彼はいったのである。「今日は実にユカイである。こんなに楽しいことはない」

おまけに「ヨサコイ、ヨサコイ」と踊ってしまった。「ヨサコイ」とは今夜飲みに来い、という意味だ』。

 

『四万十川の美しさは日本随一であろう。

水質、魚の多さ、川をとりまく自然、川から見た眺めの美しさ、いずれも日本の川では最高だ。

日本人が汚し始める前の自然が、川がどんなものであったか知りたければ、四万十川を見に来るといい。

部落の人はいう。「山や川が好きな人にゃここは天国じゃ」

しかし、天国には若者は住めないのだろう。

彼等をより強く惹きつけるのは美しい自然より、ゴミゴミした都会の汚濁の巷だ』

「日本の川を旅する」四万十川編より 野田知佑著 1985年発行 

落ちかなかった午後の空も、夕方になるとバッチリと晴れてきました。

今夜は、空高く吹きぬける北風が、冬の星たちをあざやかにゆらすコトでしょう(明日は、新月)。

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星降る川から(気まぐれダイアリー)1月26日

2025-01-26 | 星降る川から(気まぐれダイアリー)2025

 最高気温13、9度(最低気温-2、4度)。

終日よく晴れて、(この時期にしては)あたたかくおだやかな1月最後の日曜日です。

 

「今日もぬくいねぇ」「ぬくいっすねぇ」

昼どき。近所のおんちゃんとアイサツをかわしたあと、

ゆるゆると風裏の小道を走っていけば、思いのほか強い陽ざしに、うっすらと額に汗をかいてしまいます。

もうすぐ2月、光りの春。冬用のウェアでは、いけんかったか・・・。

だ・け・ど・岸辺をぬう林道(日陰)と川に吹く風は、

まだ冬の冷たさ、走りながらフルエル。冬用のウェアで、よかったか・・・。

走りおえた足元に、一輪のイヌノフグリの花。春は、もうすぐ。

春と冬がまじる日中の南国の川辺。アウトドアで遊ぶときは、レイヤードでこまめに体温の調節を。

家にもどり、ベランダのコットのうえで、ぬくい陽ざしのなかフネを漕ぎました。

そして、山に陽がおちれば、日陰のひやい空気に、ユメからさめたのでした。ハークション!

「何もしなくても満ち足りて一日を過ごしてしまうのが、田舎の生活の良い点であり、

悪い点でもある。何もしないうちに一日が一週間になり、またたく間に一ヵ月が一年になる」野田知佑

明々後日(29日)は、新月ですね。

人すくなく灯りすくない四万十川の川原は、星を見るにもよいところ。

焚き火にあたりお酒でも飲みながら、のんびり真冬の星空をながめてみてはいかが。

♪流れ星 流れ星 すぐに消えちゃう君が好きで♪ ごろた石の川原キャンプは、コットを使うとカイテキですよ。

星降る川に、カヌーで漕ぎだすのも、イイね。

 

 

2025年。ゴールデンウイークツアー予約開始です。少しはやめですが。

ツアーは、少人数性です(ほぼプライベートツアー)。ご予約は、お早目にどうぞ。

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星降る川から(気まぐれダイアリー)1月20日

2025-01-20 | 星降る川から(気まぐれダイアリー)2025

 最高気温14、9度(今年最高。3月中句並み)最低気温4、4度(今年最高。3月中句並み)。

今日は、二十四節気の「大寒」ですね。

このころは、1年のなかでもっとも寒さが厳しい、といわれますが、

本日の四万十は、よく晴れて陽ざしがたっぷり、ポカポカとあたたかいです。

 

こんな上天気の日は、家にいるのがもったいないのだ・・・。

ということで、ガリガリと挽いたコーヒー豆(高くなりましたねぇ)、

ストーブ、ヤカンなどのコーヒーセットをザックにつめて、川原へGO!

 

北風がゆるゆる吹く川。陽がぬくい風裏の川原に腰をおろし、空と川をボケっとながめました。

深く澄んだ青空を、大小の白い雲がカタチをかえながら、ゆっくりとながれていきます。

コポコポ、ザァザァ。かろやかな瀬音が耳をくすぐります。

お湯をわかし、フィルターでコーヒーをいれ、シェラカップですする。ビスケットとともに。

それは、冬の日のすこしゼイタクな一杯です。

 

色がすくなく淋しく感じる冬枯れの岸辺。

でも、川原におりる小道の、ウメやツバキの蕾は大きくふくらんいるし、

ふと、目をおとす畦道の枯草に埋もれるように咲く、

一輪の小さな黄色の花を見つければ、おおっ、季節はカクジツに進んでいるのだなぁ、と感じます。

そして思い出すのは、こんな言葉。

「Don’t seek for the beautiful scenery;

 find beauty in the scenery.」

 美しい景色を探すな。景色の中に美を見つけよ。ゴッホ

 

冬から春へむかう南国の川は、じこじこと春色も増えてきます。

そんな、季節のあわいの景色のなかに、春の美をみつけにきませんか。

 

「人生をちょこっと休みたいな、思うたら、ここへ来たらええよ。

自然のもんのいろんな姿が見える。自然のもんは長いこと見よっても、飽きることがないけん。

いろんなことがじこじこわかるいうことは、元気の素にもなるけん」野村春松

 

 

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3月撮影

4月撮影

3月撮影。

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星降る川から(気まぐれダイアリー)1月18日

2025-01-18 | 星降る川から(気まぐれダイアリー)2025

 おはようございます。四万十は、快晴。

川のうえから見あげる空は、冷たく冴えた冬ブルー。一欠けらの雲も見えません。

無風。キリリと冷えた大気の川は、薄闇のなかでシンと静まり返っています。

やがて、東の山に朝日がのぼると、西の山に楕円の月がおちてゆく。

月しずむ谷。今日も地球はじっくり動いているのだ!とほざきつつ、

朝日まぶしい橋の上で、大きく深呼吸し、ゆっくりとカラダをほぐし、さぁ、今日をスタートです。

 

などと、コタツのうえのPCに向かいブログを書いていたら、背後から焦げた匂いが。

ん?あっ、そうだ鮭をグリルで焼いていたのだ。焦げ焦げ塩鮭の完成です・・・。

ガーン。久しぶりにフンパツして買った鮭なのに。ああっ、小不幸・・・。

(このところの物価高には、マイッチングですね)

今日の最低気温は、-0、3度(江川崎)。-2、9度(中村)。

こちらは一昨日朝の川。

 

 最高気温14、4度(今年最高)。午後も晴れ。

ひさしぶりに、ひねもすおだやかに晴れた四万十です。風もなく、雲もなく。

チャリンコ日和!!昼どき。のんびりペダルを漕いで、2つの沈下橋をめぐってきました。

細道(旧道)の日陰の空気は、ヒンヤリ冷たいけど、日向の陽ざしは、背中にホカホカとぬくい。

少雨の冬の四万十川は、とても水量が少なく、痩せ細ってます。冬枯れの沢は、水が流れず。

あるトロ場では、平水時は水中の川底があらわになり、流れがいくつかに別れてしまっています。

ザァザァと流れる瀬は、入り口が狭く浅く、ウェーブが短めに。

透明度よい水中に見えるのは、ユラユラおよぐ鯉のスガタだけ。

水のなかも真冬。川面の水温は、6~8度かな、と(水温計を持ってくればよかった)。

 

陽あたりがよい涸れ色の道端には、菜の花の黄がチラホラ見えます。

晴天つづきのひどく乾いた空気に、ノドが乾けば

ちょろちょろと岩肌からこぼれる水を飲む。ん~・・・冷たい清水が、歯にしみます、しみます。

2つ目の勝間沈下橋へ。

チャリを押して橋をわたると、ベリッ!と音がした。靴底が、イキナリおおきく剥がれた。

それは、昨秋、リサイクルショップで購入した有名メーカーのトレッキングシューズ。

使用感がすくない良品のわりに(形は古いけど)、1600円という破格の値段は、

メンズ用にしてはサイズが小さく(僕にはジャストサイズだけど)売れないからだろう、と勝手に決めつけた。

わおっ、ラッキー!掘り出し物じゃん!とヨロコビ購入したのであった(新品は10000円ほど)。

 

もしかしてと思い、もう片方の靴の足底をひっぱってみると、やはり、あっさりと剥がれた・・・。

オノレ、オノレ。めっちゃ安いのには、それなりの理由(わけ)があったのだ。トホホ・・・。

そして、冬空を見あげて思う。でもまぁ、これが山歩きの最中ではなくてよかったのだ、と。

皆さんも、リサイクルショップやアウトレットでシューズを買うときは、経年劣化にご注意を!

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星降る川から(気まぐれダイアリー)1月13日

2025-01-13 | 星降る川から(気まぐれダイアリー)2025

 おはようございます。四万十は、晴れ。

淡く白みがかった青空、やわらかな陽ざし、じっと動かない木々の枝葉。

おだやかで静かな真冬の朝は、川原でコーヒータイム。

風のない水辺に、ゴロリ寝転んで、目をとじれば、

あたたかく明るさを増した陽ざしに、「光りの春」は近し、と感じます。

 

ツキ―(月)ヒー(日)ホーシー(星)! 

岸辺から、かろやかな歌声が聞こえてきました。口笛のような。

「イカルもね 春まちきれず フライング」。

今日の最低気温は、1、9度。

 

イカル – BIRD FAN (日本野鳥の会)

黒い頭部と大きな黄色いくちばしが特徴。 全長:23cm 九州以北の低山の林。 小群になることが多く、飛ぶと翼の白斑が帯になって見える。 「キョッ、キョッ」と鳴く。 さえず...

BIRD FAN

 

 

 最高気温11、1度。晴れ。風さわがしい午後です。

冬の谷を吹きぬける北風が、緑葉をザワザワと冬芽の枝をカタカタと鳴らしていきます。

日だまりに、あざやかに赤いサザンカの花も、小さくふるえてます。

小寒(1月5日)から立春(2月4日)にかけては、1年でもっとも風が冷たい季節。

でも、山に入るのが少しおそくなった太陽に、のびた日暮れに、春の足音もわずかに感じられます。

 

♪きれいな月だよ出ておいでよ 今夜も二人で歩かないか♪

明日1月14日は、満月です。ウルフ・ムーン。

人少なく、灯り少ない四万十川の川原は、月を見るにもよいところ。

焚き火にあたり、お酒でも飲みながら、凍夜のまあるい月をのんびりながめてみては?

ごろごろ石の川原では、コットを使うとカイテキですよ。

 

「新年最初の満月の光りを、沈下橋で浴びると、1年の願いごとが叶う」とこのあたりでは言われます。

ウソです。これは今、僕がかってに思いつきました。

でも、—緑のなかを青くながれる昼間の川とは、ちがう表情を見せる —

神秘的なムーンリバーは、あなたの運気を、きっとグッと高めてくれますよ。ぜひ。

 

そんな、ムーンリバーをカヌーでゆくのもまたオツなもの、です。

「秋のムーンリバーで」

秋の満月の夜。月明りながれる川をカヌー(カナディアン)で下る。

ムーンライトマジック。月光の川は、ほの白い光りのなかで、蒼く幻想的な姿をみせている。

聞こえるのは、風、水の音、鳥の声。感じるのは、野生の息吹。

神秘的な夜の自然に、ノーテンキな乱入者は、畏怖の念をだく。

 

♪Moon river, wider than a mile♪

などと口ずさみながら下れば、月影の小さな瀬でバランスをくずして、おっとっと・・・。

アブナイ、アブナイ。暗い水の世界に、ひきずりこまれるのはゴメンだ、ぜよ。

 

淡い月灯りが照らす川原に上陸し、小さな火をおこす。

アルミフォイルに包み焼いた肉、チーズ、まあるい月を肴に、ウイスキーを飲む。

コットに寝袋をひろげ、もぐりこむ。そして、月の下で眠りにつきながらおもう。

水面から見た今宵の月は、ちょっとレアな体験として、記憶の夜にも昇るのだろう、と。

 

「あなたは、ごきげんよろしいほで、けっこです。1月14日(火)。

おつきみかぬーしますから、おいでんなさい。とびどぐもたないでくなさい」 さのねこ 拝

画像は、5月の月。

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星降る川から(気まぐれダイアリー)1月10日

2025-01-10 | 星降る川から(気まぐれダイアリー)2025

 晴れ。最高気温5、3度(最低気温-3、5度 今季最低)

「初雪や ああ初雪や 初雪や」

ジワっと床板から背中につたわる朝の冷気、シンと張りつめた静かな空気、それは、雪の予感。

おっ、ついに!と起きしなに、カーテンを開ければ、庭はうっすら白くそまってます。

積雪は、2センチほど。

いそいで布団をたたみ、着替え、それっ!と取るものもとりあえず家を飛びだす。雪にコーフンした犬みたいに。

が、カメラを忘れたコトに気付き、あわてて家にもどる。マヌケなのだ。わんわん。

 

沈下橋へ。冷たく透きとおった冬ブルーの空と川。

陽があたる前の山と川原は、薄く雪化粧して、凍てついた冷気に薄暗く沈んでいます。

ピリリと頬をさす空気。でも、風がないのがありがたし、などと思っていると、

山に陽がのぼるのを合図に、凍えをはらんだ北風がヒュウ―と吹きはじめました。おお、ひやい!

沈下橋を、ゆきつもどりつカラダをぬくめながら、陽が川原にとどくのを待つ。

すると、橋のむこうから、顔見知りのおんちゃんが歩いてきました。

「オハヨウゴザイマス」

「おおっ、オハヨー!こりゃ、なんともいい雪景色じゃのう。カヌーで下ったら最高じゃろ」

「たしかに・・・じゃぁ、これから僕とカヌーくだりにいきますか?カナディアンカヌーだったら濡れないし」

「いや、ワシは遠慮しておく・・・」

風さわがしい午後の川。

スローランをするために、着替えてベランダにでると、聞いたコトがない甲高い鳥の鳴き声が。

ん?双眼鏡でのぞく。冬芽の枝にとまっている鳥は、

オレンジ色の嘴と足、青い羽毛、長い尾羽には白い斑点がめだちます。

おおっ、サンジャク(外来種)!招かれざる鳥ではないか!初見です。噂にはきいていたけど。

この冬、メジロやカラ類などの小鳥のスガタを、あまり見かけないのは、コヤツのせいか?

 

招かれざる鳥は生息域拡大、絶滅危惧の県鳥は激減 関係者ら危機感:朝日新聞デジタル

 5月の早朝、高知県西部の黒潮町沖にある無人島にチャーター船で渡った。中国大陸原産のカラスの仲間「サンジャク」の目撃情報があり、専門家の調査に同行していた。 標高...

朝日新聞デジタル

 

サンジャク、ブラックバス、ブルーギルなどは、四万十の在来の生物や自然に、悪影響を及ぼす侵略的外来種。

うーん、どうしたものか?などと思いつながらノロノロ走り、川の上にでれば、

ゴウゴウと吹きわたる初体験の北風の冷たさに震えあがり、道半ばで早々と家に駆けもどったのでした。

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星降る川から(気まぐれダイアリー)1月4日

2025-01-04 | 星降る川から(気まぐれダイアリー)2025

 おはようございます。四万十は、快晴。

キリッと冷えた空気の朝は、枯れ庭が白く薄化粧しています(最低気温は、-2、3度)。

川へ。薄暗い大橋のうえで、遅くのぼる冬の太陽を待つ(最も遅いのは、1月7日8日)。

ひやいけど、風がないのがありがたい。

「おおっ、オハヨー!きちょったか。今日は風がないけんカヌーにはいいやろ」

「おはようございます。いいけど、ゲストもおらんし・・・」

「カヌー屋は、冬の仕事が課題じゃのう」

「まったくっす。郷里(くに)に帰ればよかったかなぁ。にしても、川の水が少ないっすねぇ」

「おお。まったく。まともに雨が降らんからなぁ・・・」

そんなハナシを、橋ムコウから歩いてきた顔みしりのおんちゃんとしたあと、

ポケっと川をみていると、陽が水面を照らしはじめました。

「見つけたぞ。何を? 永遠を。太陽にとける川」*ランボーの詩は海ですが。

明るくあたたかい太陽に、こわばったカラダをゆるめながら思うのでした太陽はエライ!ありがとSUN!と。

 

 最高気温11、3度。午後も晴れ。

年始の四万十は、おだやかに晴れる日がつづきました。少し強い北風が吹く午後もあったけど。

暇暮らしガイドは、日中、風裏の日だまりのベランダのコットに寝転がり、本を読んだり、

ボンヤリと空をながめたり、夜は、お酒を片手に流れ星をさがしたり、ダラダラウダウダと新年を過ごす。

正月に読もうと思っていた本のなかに、「旅をする木」星野道夫著があった。

それは、年末に中村の街のアーケードにひっそりとオープンした小さな古本屋で購入。

この本は、持っていたのだけど、当時付き合っていた人に貸したまま、帰ってこず・・・。

ても、お気入りの一冊だったので、古本屋で見つけたときは、迷わずレジに。

 

「いつか、ある人にこんなことを聞かれたことがあるんだ。

たとえば、こんな星空や泣けるような夕陽をひとりで見ていたとするだろ。

もし愛する人がいたら、その美しさやその時のに気持ちをどんなふうに伝えるかって?」

「写真を撮るか、もし絵がうまかったらキャンバスに描いて見せるか、いややっぱり言葉で伝えたらいいのかな」

「その人はこう言ったんだ。自分が変わってゆくことだって・・・

その夕陽を見て、感動して、自分が変わってゆくことだと思うって」 旅をする木より 

 

本を読むのをやめて、実に25年ぶりにAさんから届いた年賀状を手にとる。

絵柄だけのハガキには、年始の挨拶以外に、

子育ても終わって、またオートバイに乗りはじめました(小型だけど)。

いつか四国西南も旅してみたいです。その時はよろしく!」と記してあった。

空をながめながら、Aさんの顔をナツカシイ記憶のなかに探す。

 

Aさんとは、長く沈没(滞在)していた南国の島の年末に、

海辺のキャンプ場で出会い、長逗留している他の旅人とともに、一緒の食卓を囲み、海や山で遊んだ。

その時の旅で僕は、ほとんど写真を撮らなかった。

 

「このところの旅では、写真を撮らなくなったよ。

写真を撮るコトばかりに気にとられていると、大事な瞬間を、自分の目で見れないし、感じられなくなる。

印象的な風景やデキゴト、人とのであいは、できるだけ記憶のなかに鮮明に焼きつけておきたいと思ったから。

まぁ、例外はあるから一応カメラはもっていくけどね」

年上の旅の達人のそんな言葉に、それもいいかも?と思い実践してみたからだ。

ファインダーごしではなく、五感をとぎすませて、ジブンの目で旅を見て、ココロで感じてみようと。

 

あの島の元日、Aさんと2人でトレッキングし、山頂から見た海からのぼる朝日。泣けるような初日の出。

あれから、ずいぶん長い時間がたったが、

果たして自分は変わったのか、どうか?自分ではよくわからない(もちろん外見は変わったけど)。

追憶のなかの彼女は、海を見わたす山頂で、

真夏の太陽のような輝く笑顔を見せている。思い出補正もかかった記憶のなかで。

やっぱり、凡人は、写真撮っておけばよかったかな・・・。

年賀状をくれた方、ありがとうございます。

そのうち、返事をだしますね。ご当地ハガキでだせたらいいなぁ。

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