金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【総選挙】 日本の総選挙とは、国のリーダーを決める選挙のはず‥。

2021-10-21 06:49:06 | 金融マーケット

 9月の自民党総裁選の時にも申し上げましたが、日本のリーダーを決める方法について、最近、どうも違和感があり過ぎて仕方がありません。

 日本では長い間、国のトップというものは、強力な官僚組織や自民党の派閥組織の頂点に君臨さえしていれば、優秀な官僚、優秀な若手中堅議員が、殆ど間違いなく「課題を解決」あるいは「問題を解消」してくれるという仕組みが成立していた、いや、成立している前提だったと言えます。

 しかし、世界の常識では以前からそうなのですが、トップには大きな権限を付与して、国の一大事や外交の場では、丁々発止でトップの能力や判断力に国の未来を委ねることにしています。そうでなければ、重要な局面で、一歩も二歩も他国に後れを取ることを、国民の多くが知っているから。つまり、トップ次第で、国の未来が大きく変わってしまうことを国民が理解しているので、トップの選び方には多くの工夫を施している訳です。

 一方、我が国では、地上波TVが街頭インタビューするような人の多くが、相変わらず「誰がトップでも、何も変わらないしね‥」などと呟くボケた人が何と多いことか‥

 国のトップを決めるには、まずトップに相応しい条件(能力・知識・経験など)をキチンと定めた上で、候補者たちの各項目毎の実績を正しくディスクローズさせて、さらに、絞られた候補者同士を競わせて、その中から、今の時代のトップに相応しい人間を、民意を反映させる形で選ぶことが必要だと思います。

 

 さて総選挙ですが、国民が投票した結果、第1党となった党、あるいは連立で与党となった党の党首が総理大臣に選ばれることになります。ところで、現在の野党第1党である立憲民主党のほか、国民民主党、社民党、共産党の党首の中で、例えば外務大臣などの外交経験、防衛大臣などの国防知見、財務大臣などの国の財政への知見など、国のトップに相応しい人がいるかと言えば、全く皆無であり、結果として自民党以外からはトップが選べない状況の中で、我々は総選挙に行かなければならない訳です。

 いやいや、それではツマラナイから、ちょっと奇を衒って違う政党に入れるよ、という人もいるでしょう。でも、それは総理大臣に相応しい人を選ぶために投票しているのではなくて、与党に警告するための投票に過ぎない行動。

 自民党は自民党で、少しいい気になっているところもあります。野党には、総理大臣ができる人材はいないから、総選挙では負けるはずがないと

 

 でもね、長期にわたって政権を維持できるような総理大臣を、きちんとしたプログラムで育てていかないと、さすがに国民も自民党自体に見切りをつけることだってあるのですよ。

 総理大臣を決めるプロセスをちゃんと見直すべき時期になっていると思います。これを実行する責任が与党側にはあります。企業ガバナンスを問題にして、企業トップを選ぶ仕組みについてアレコレ指針を示しているのが今の行政ですので、そうであれば、もっと重要な、国のトップを決める仕組み、そのガバナンス整備をぜひ喫緊の課題として頂きたい。自らの課題設定が、緩すぎると思いますよ!


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【コロナ感染者 激減の謎】 ... | トップ | 【GⅠレース展望】 阪神3000m... »
最新の画像もっと見る

金融マーケット」カテゴリの最新記事