6月から始まった日本のコロナ第二波は、いわゆる風俗営業店が発生源となりました。なぜ、そう断定できるかと言うと、日本のPCR検査は時間がかかる一方で、コロナウイルスのDNAレベルまでデータが残るので、どの経路で全国へ感染が広まっているかを掴むことが容易なのだそうです。
特に、発生源として注目されていたのが、新宿の歌舞伎町のホストクラブとキャバクラ。なかなか、行政からの統制が執りにくい業界と言えますが、あの時、歌舞伎町の有力な風俗経営者たちに対して、新宿区長から「今は歌舞伎町の危機。歌舞伎町の灯を消さないで欲しい!」と訴え懸けたところ、歌舞伎町で生きる多くの方々から賛同と共感を呼びました。ホストが住んでいる共同住居の見直しや、集団でのPCR検査の実施が一斉に行われた結果、6月末をピークに、新宿歌舞伎町のクラスターが激減、その1か月後の7月末に、東京都をはじめ、東日本の新規感染者数がピークアウトしたのです。
同じことが、大阪のミナミでも起こりました。大阪府の吉村知事のリーダシップの下、ホストの住居環境の改善や、PCRの一斉検査が実現して、関西方面の新規感染者数も7月末でピークアウト。
全国すべての地区で同じことが出来るとは思えませんが、地域のリーダーが本気でクラスターを止めようと実際に動くかどうかが、コロナをマネージする上では絶対不可欠な要因のようです。こうした統制方法を執ることができる日本は、複雑な要因を抱えて統制が難しい欧州各国に比べたら、かなり恵まれているということなのかもしれません。(続く)