欧州の芝2000m路線で注目されていたインターナショナルS(GⅠ:芝2050m)が、8月23日(水)に英国ヨーク競馬場で行われました。
人気は、愛2000ギニー馬でGⅠ4連勝中の3歳牡馬パディントンに集まりましたが、勝ったのは、フランケル産駒の5歳牡馬モスターダフ。スタートからスピードを活かした逃げを選択。直線に入ると、2番手からバディントンが迫ってきますが、これをゴール前で再度突き放して快勝。前走のアスコット競馬場でのプリンスオブウェールズSに続いてGⅠ2連勝を成し遂げました。良馬場の勝ちタイムは2分6秒40。1馬身差の2着には、昨年の仏オークス馬でフランケル産駒のナシュワが入り、圧倒的1番人気のパディントンは、さらにクビ差の3着でした。
なお、モスターダフと言えば、3月のドバイシーマクラシック(GⅠ)で、日本のイクイノックスの4着に敗れた馬なので、この馬が欧州で活躍すればするほど、イクイノックスの評価が相対的に上がるという関係にあります。イクイノックスが海外ではドバイシーマクラシックしか走っていないにも関わらず、相変わらず世界ランキング1位でいられるのも、ある意味、このモスターダフのお陰と言える面があります。
一方で、3月のドバイシーマクラシックにおいて、このモスターダフと差のない5着だったシャフリヤール、同じく6着だったウインマリリンも、モスターダフの活躍に連れて、あの時の評価を見直してあげても良い気がします。イクイノックスは、ルメール騎乗で思い切った逃げによる鮮やかな勝利を遂げたため、これ以上ない評価を得ていますが、差のない5着6着だったシャフリヤール、ウインマリリンも、相応に評価できる走りだったと考えて良いと思います。
さらに、その2頭を相手に札幌記念で圧勝したプログノーシスについても、もう少し高い評価を与えて良い気が致します。
英インターナショナルSでの、モスターダフの鮮やかな勝利を見るにつけ、そんなことを想った次第。