まずは小倉記念。勝ったのは、ルーラーシップ産駒の6歳牡馬エヒト。好スタートから4番手追走へ。逃げたジャスタウェイ産駒テーオーシリウスの前半1000mのラップは58秒7と流れる展開に。直線に入ると、逃げ粘るテーオーシリウスを交わして、エヒトが先頭に立ちます。そのまま後続を突き放して、2馬身1/2差で完勝。良の勝ち時計は1分57秒8。2着テーオーシリウスから1馬身差の3着には、後方から追い込んできたドゥラメンテ産駒ゴールドエクリプス、クビ差の4着には、1番人気のクロフネ産駒マリアエレーナ。
勝ったエヒトは、昨年の七夕賞に続いて、二つ目の重賞制覇。あの時にも言いましたが、エヒトの母馬ヒーラは、400㎏そこそこの小さな牝馬でしたが、根性のある名牝で、あの小さなヒーラの子が重賞を2つも勝つとは感慨深いものがあります。エヒトの2歳下のドレフォン産駒ドリームビリーバーも、ダート路線で準オープンクラスで活躍中。ヒーラが牝系を作っていくかと思うと大変楽しみ。
1番人気で4着に敗れたマリアエレーナは、好位置から勝ちにいきましたが、ラストは56.5㎏の負担重量が堪えたか。それでも、よく頑張ったと思います。
そして関屋記念。勝ったのは、ドゥラメンテ産駒の5歳牝馬アヴェラーレ。中団待機で脚を溜めます。逃げたセルバーグの前半3ハロンのラップは34秒5と、このメンバーではスローの展開に。直線に入ると、逃げるセルバーグを追いかけて、残り200mのところでモーリス産駒ディヴィーナが先頭に立ちます。それを目掛けて、外からアヴェラーレと、ディープインパクト産駒ラインベックの2頭が猛然と迫ってきます。アヴェラーレがディヴィーナを交わして、3/4馬身差をつけたところがゴール。良の勝ちタイムは1分32秒1。2着ディヴィーナからハナ差の3着にはラインベック、1馬身1/4差の4着には、中団から差してきたフィアスプライド。
勝ったアヴェラーレは、嬉しい重賞初勝利。5月の京王杯SC4着の実績どおりの地力があることを証明しました。5歳ではありますが、まだまだ強さを見せてくれる機会があると思います。
2着のディヴィーナは、また惜しい敗戦となりました。ただ、この馬の実力は確固たるものであり、秋のGⅠ路線で一発あるかもしれません。3着のラインベックも、6歳になって安定感が出てきました。この良血にも何とか勲章を一つ、上げられたらと思います。