今週末は、英米日で注目の3歳GⅠレースが開催されます。
まず5月6日（土）には、英国ニューマーケット競馬場で、英2000ギニー（芝8ハロン＝1600m）が行われます。ここには、ディープインパクト産駒のラストクロップ、オーギュストロダンが出走してきます。もともと6月の英ダービー候補として注目されていた馬ですが、ここへ来て英2000ギニーにおいても、同じAオブライアン厩舎のリトルビッグベアーと並んで前売り1番人気に推されています。ディープインパクト産駒としては、サクソンウォリアー以来の英2000ギニー制覇が成るか否か。まぁ、本音としては英ダービーこそが本番でしょうから、どこまで良いレースが出来るかがポイントだと思います。オーギュストロダンの今年初戦の走りっぷりに注目いたしましょう。
そして、英2000ギニーの8時間後、米国チャールズタウン競馬場では、伝統の米ケンタッキーダービー（ダート10ハロン＝2000m）が行われます。ここでは、地元アメリカのヴァイオレンス産駒フォルテが抜けた1番人気になりそう。フォルテは、デビュー3戦目のGⅠホープフルSから5連勝中。その他は、正直言ってドングリの背比べというところですが、日本からも、UAEダービー（GⅡ）を勝ったマインドユアビスケッツ産駒デルマソトカゲと、同レース3着のドレフォン産駒コンティノアールの2頭が挑戦いたします。
米国のダートレースは、スタートからスピードの持続力を試すような厳しい展開になるのが常で、3歳春の段階で日本馬が米国のトップクラスと競り合うのはハードルが高いところ。それでも、緻密な分析をした上で海外挑戦を成功させてきた矢作芳人厩舎が、チャンス有りと見て出走させてきたので、楽しみにしたいと思います。なお、大井からの挑戦で注目されるマンダリンヒーローは、本日現在、まだ出走枠には入れておらず、出走できるか否か微妙な状況。
最後に、5月7日（日）には、日本では東京競馬場で3歳マイル王決定戦、NHKマイルカップ（芝8ハロン＝1600m）が行われます。土曜日から日曜日にかけて雨予報になっているので、馬場状況も気になるところですが、このレースは、クラシック路線から転向してきた距離短縮組と、マイルから短距離路線を突き進んできた短距離専門組がぶつかり合うのが毎年の特徴。当初は、クラシックからの転向組が優位と言われていましたが、最近は短距離専門組の適性重視のローテーションがプラスに働いているように思えます。
雨が軽い程度ならば、アーリントンCを勝ったディスクリートキャット産駒オオバンブルマイ、ニュージーランドTを勝ったシルバーステート産駒エエヤン、そして暮れの朝日杯FSの勝ち馬であるルーラーシップ産駒ドルチェモアあたりが中心になると思います。
この週末は、日米欧の3歳GⅠ戦に注目致しましょう。今年の世界競馬を占う上で重要なレースだと思います。
