9月22日(木)に行われた棋士編入試験五番勝負の第2局は、試験官の岡部怜央四段が132手で勝利。これで、棋士編入試験に挑戦している里見香奈女流五冠は2連敗となり、あとがない状況へ追い込まれました。
第1局の徳田拳士四段戦は、序盤から徳田四段が圧倒する一方的な展開でありましたが、第2局はがっぷり四つの内容ながら、むしろ里見香奈女流五冠がペースを掴んで、勝負はあと一歩で勝利を得るところまで岡部四段を追い込む内容だったと思います。惜しかったのは、93手目で、☗2七金と受けに回らず、むしろ☗3四桂と攻めに転じていたら、一気にカタをつける将棋になっていたと思います。このあたり、いつもの里見女流五冠らしくなく、慎重になり過ぎた気がします。
とはいえ、もうあとがなくなりましたので、ここからは、むしろ1局ずつ、好きな打ち方で思い切り闘ってほしいと思います。1局目、2局目ともに、得意の中飛車を採用していましたが、3局目も好きなように指してほしい。くれぐれも、自分らしい将棋を忘れずに!
それから、里見香奈女史には、スラムダンクの安西先生の一言も贈りたいと思います。