金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【オリンピック】 揺れ動く世論に、寄り添うだけの民放TVとはいったい?

2021-07-28 07:13:13 | オリンピック・パラリンピック

 あまり言いたくはないのですが‥。予想どおりに、地上波の民放TVが「手のひら返し」をしているので。

 オリンピックが始まって、柔道や競泳、あるいはスケートボードなどでメダルラッシュが続くや否や、国民の世論は大きく揺れ動いて、いまや毎日、オリンピックの動向一つで、この平和の祭典を心から楽しむ声で、国中が溢れております。そうした世論の変化に対して、最も機敏に動いて対応しているのが、地上波民放の各局

 開会式の当日昼までは、ネガティブ論調が主だった彼らが、翌日の朝からは、むしろハシャギ騒ぐ主体へ変貌。さすがに、ここまで変われるのか?と、感心するくらい。

 まぁ、朝令暮改する企業リーダー(カリスマ経営者と言われる人ほど、その傾向が強い)の顔色を見ながら、白と言われれば白、黒と言われれば黒、と復唱しながら、機敏に対応しているトリマキ役員さんたちと同じ、と言えば同じなのですが。

 

 

 その昔、ヨーロッパの絶対君主や、トルコのスルターンには、道化師と呼ばれる側近がいつも傍におりました。絶対君主という存在は、すべての権限が集中するトップ中のトップですが、その結果、非情に徹しなければならないことも多く、残忍な決断からも逃げられず、妻や子供からでさえも、距離を置かれる孤独な立場でありました。その絶対君主の孤独を慰める存在が、道化師なのですが、道化師は、時折、命をかけて、絶対君主を諫める発言をしなければならない立場でもありました。絶対君主が孤独であるゆえに、直接言葉をかけられるのが、道化師以外に存在しないことも多かったから。

 さて、地上波民放の皆さん。皆さんは、道化師以下の存在になってはいけません。皆さんにとっての「絶対君主」とは、批判がしやすい、首相官邸や都庁だけではありません。むしろ、「視聴者」という絶対君主的な存在に対しても、時には、諫めたり、苦言を呈したりしなければならない立場だと思います。お願いします。


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