本日からの二日間、すなわち6月29日(火)30日(水)の両日、将棋 王位戦七番勝負第1局が、愛知県の名古屋能楽堂で開催されます。藤井聡太王位にとっては、最も苦手とする相手を挑戦者に迎え、七番勝負を戦うことになります。
ちなみに、ここまでの両者の戦績は、豊島竜王の6勝1敗で、唯一の敗戦も朝日杯トーナメントの短時間勝負。2日制の王位戦七番勝負は、藤井聡太王位にとっては、対豊島竜王との試金石になると思います。
実は、6月26日(土)の叡王位挑戦者決定戦で、藤井二冠が斎藤八段を破ったことから、この王位戦と並行して、この二人は、さらに叡王戦五番勝負を繰り広げることになりました。すなわち、最長12戦連続の闘い! 藤井聡太二冠とすれば、もう苦手だとか、何だとか、言っている場合ではなく、この際なので、豊島竜王の存在を粉砕するか、または、勝てない相手を引き摺って残したままにするか、という選択。当然ながら、粉砕する闘い方を選ぶと思います。
さらに、この12連戦と並行して、竜王戦の挑戦者決定トーナメントが進んで参ります。右ブロックでは、1組1位となった永瀬王座と4位の羽生永世七冠の争いとなりそうですし、左ブロックでは、1組2位の久保九段と2組優勝の藤井聡太二冠の争いになりそう。もし藤井聡太二冠が、このトーナメントを勝ち抜くと、12連戦のあと、豊島竜王とは、さらに竜王戦七番勝負を繰り広げることになり、最長19連戦を戦うことになります。
どうも、今年の夏・秋の将棋界は、藤井聡太と豊島将之が、次の将棋界の覇権をかけて、互いを潰し合うような、いわば「独ソ戦」のような凄惨な殲滅戦が、19連戦に渡り、繰り広げられるような気がしてきました。何だか、ゾクッとします。