金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【最終結果】 2018年生まれ 世代別サイヤー ディープの後継者は!?

2021-06-01 07:42:15 | 競馬

 ディープインパクトのあとを継承するスーパー種牡馬は誰か?

 

 それを占う上で、最も注目されている指標が「2018年生まれ 世代別サイヤーランキング」。昨年のダービーの翌週から、今年のダービーの週まで。この間の2018年生まれの世代別サイヤーランキング、最終結果は以下のとおり。

第1位 ディープインパクト 勝利数78勝 AEI 2.87 賞金14億7千万円

第2位 キズナ       勝利数64勝 AEI 1.77 賞金9億3千万円

第3位 モーリス      勝利数68勝 AEI 1.47 賞金9億1千万円

第4位 エピファネイア   勝利数46勝 AEI 1.62 賞金8億8千万円

第5位 ドゥラメンテ    勝利数61勝 AEI 1.26 賞金8億4千万円

第6位 ロードカナロア   勝利数57勝 AEI 1.20 賞金7億7千万円

第7位 ルーラーシップ   勝利数50勝 AEI 1.18 賞金7億1千万円

 

 2週間前との比較で言うと、オークスで2着、ダービーで1着4着5着を出したディープインパクトが大きく賞金額を増やして、ダントツの第1位へ。そして、オークスで3着、白百合Sで1着を出したキズナが第2位へ。そしてダービー2着を出したエピファネイアが第4位へジャンプアップ。

 注目の「ディープの後継者争い」は、第2位から第4位までが接戦となりましたが、見事キズナが、2018年生まれ世代別サイヤー(ディープ除き)に輝きました!

 キズナは、まだGⅠ馬を出せてはいませんが、GⅠの2着3着になる産駒を多数出しており、大物を出しているエピファネイアが、デアリングタクトやエフフォーリアの出走成績に左右されるのに対して、平均的にレベルの高い産駒を出す傾向にあります。また、キズナ産駒は第三世代からが安平町のノーザン牝馬に多く種付していることから、今年の2歳世代が最も注目とも言われています。

 そして次席が第3位のモーリス。当初産駒が勝ちあがれない時期がありましたが、産駒の特長として、経験を積んでくるほど走る、そして故障が少ないと。第一世代が4歳5歳になるにつれて、モーリス産駒の良さが出てくる可能性も大きく、これからも注目して参りましょう。

 次がエピファネイアすでにGⅠ馬を2頭も出しているとおり、種牡馬としての地位が確立済。平均的に勝利数を伸ばすのが課題ですが、繁殖牝馬の質が格段に上がってきているので、あまり心配はいらないと思います。

 そしてドゥラメンテ安平町の社台SSの現場の評価は、いまだにこの馬が第1位で、セールでの産駒の値段もダントツですが、1年目の結果は不本意でしょう。モーリスよりも切れ味がある産駒が多く期待されましたが、疲労が抜けにくく、故障も多いので、レース間隔を開ける必要がある傾向が大。クラシックよりも古馬戦向きなのかもしれません。

 

 総括すると、ディープの後継者争いは、まずは「キズナ 対 エピファネイア」の図式が続くイメージ。もちろん、ロードカナロアの巻き返しや、モーリスとドゥラメンテの古馬になってからの活躍も慎重に見ていく必要はありますが、まずはディープに集まっていたような良質の繁殖牝馬がキズナとエピファネイアに集中していく傾向が続くと思います。ロードカナロアは、産駒が特に強いのがマイル以下なので、クラシックディスタンスを狙う組み合わせは限られたものになっていくと思います。

 もちろん、来年種牡馬入りが決まっているコントレイルが、また種牡馬地図を塗り替えていく可能性はありますが、それはまたのお楽しみに致しましょう。

 

 次週からは2歳戦がスタートします。2019年生まれの世代別サイヤー争いも、ときどきお知らせして参ります。


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