本日は、日本において、なぜ個人投資家が株式投資から離れてしまったのか、その原因についてお話します。
結論から申し上げれば、株式を保有する魅力が急激に落ちてしまったということ。そして、現金を保有する魅力が格段にアップしていったこと。この2つが理由です。
1989年12月に、日経平均株価は38000円台に到達しました。その時のPERは60倍とか70倍が当たり前で、今で言えば、多くの日本株がGAFA(グーグル・アップル・フェイスブック・アマゾン)と同じような評価をされていた訳です。このようなPER水準は、一株当り利益(EPS)の今後の成長率が、他の先進国企業の2倍から3倍レベルで10年以上は続くと思われていたからですが、実際はこのあと、暗黒の20年の時期を迎えることになり、むしろ歴史的な低成長時代に陥ることになりました。
当然ながらPER水準は他の先進国よりも低い評価へ向かって低下していくこととなり、現在の日経平均株価PER12倍は、米国のSP500のPER15倍よりも、かなり下の水準となっています。
また、この間の日本の物価上昇率は、消費者物価指数(CPI)ベースでもマイナスに陥る年が多く発生しました。いわゆる「デフレ経済」が続いた訳ですが、このデフレ経済下では「現金こそ無敵!=cash is king!」の時代でした。株式をはじめ、リスク資産の価格は上がらないばかりか、乱高下を繰り返すのに対して、デフレ下の現金は、物価が低下した分、その価値を安定的に増やせる、「無敵」とも言える資産だったのです。
デフレ経済=暗黒の20年の間、個人投資家たちは現金という安住の地に落ち着くことで、何の不満もない時代が続き、株式投資から遠く離れていってしまったという訳です。
(次回からは、この状況からの脱出策として登場した「アベノミクス」について、お話しします)
結論から申し上げれば、株式を保有する魅力が急激に落ちてしまったということ。そして、現金を保有する魅力が格段にアップしていったこと。この2つが理由です。
1989年12月に、日経平均株価は38000円台に到達しました。その時のPERは60倍とか70倍が当たり前で、今で言えば、多くの日本株がGAFA(グーグル・アップル・フェイスブック・アマゾン)と同じような評価をされていた訳です。このようなPER水準は、一株当り利益(EPS)の今後の成長率が、他の先進国企業の2倍から3倍レベルで10年以上は続くと思われていたからですが、実際はこのあと、暗黒の20年の時期を迎えることになり、むしろ歴史的な低成長時代に陥ることになりました。
当然ながらPER水準は他の先進国よりも低い評価へ向かって低下していくこととなり、現在の日経平均株価PER12倍は、米国のSP500のPER15倍よりも、かなり下の水準となっています。
また、この間の日本の物価上昇率は、消費者物価指数(CPI)ベースでもマイナスに陥る年が多く発生しました。いわゆる「デフレ経済」が続いた訳ですが、このデフレ経済下では「現金こそ無敵!=cash is king!」の時代でした。株式をはじめ、リスク資産の価格は上がらないばかりか、乱高下を繰り返すのに対して、デフレ下の現金は、物価が低下した分、その価値を安定的に増やせる、「無敵」とも言える資産だったのです。
デフレ経済=暗黒の20年の間、個人投資家たちは現金という安住の地に落ち着くことで、何の不満もない時代が続き、株式投資から遠く離れていってしまったという訳です。
(次回からは、この状況からの脱出策として登場した「アベノミクス」について、お話しします)