昨今の愛国者を見ていて気になることとして、彼らに共通しているのは、日本を
気持ち悪いほど賛美するというより、日本をけなされることに異常に神経質に
なっているということだ。彼らが集まるようなネット上のページを見ていると、
彼らが日本の良いところを語り合うようなことはあまりなく（あるとすれば
中国や韓国の汚点に関するニュースついてのスレッドなど）、それも賛美すると
いうよりは外国に対する差別的・侮蔑的な見地から日本を肯定的に述べるにすぎない。
これはどういうことなのだろうかと考えてみたのだが、おそらく彼らの多くは
アイデンティティーの崩壊を恐れている人たちなのではないかということだ。
今の日本はこれまでにないストレス社会になっている。家でも会社でも学校でも、
ストレスを感じない日はないだろう。特に昨今のストレスは、単に忙しいとか
息苦しいとかだけでなく、自尊心を傷つけられるような類のストレスが多い。
パワハラ、モラハラ、いじめ、成果主義、虐待、etc。自分という人間の存在や
価値観を全否定されるかのようなストレスを受けている人は、今の日本に
どれだけいるのだろう。
こういう人たちは、言うまでもなく自信を失っている。自分という存在に、
いったいどれだけの価値があるのか。頭が悪い、見た目が悪い、仕事ができない、
礼儀作法がなってない、向上心がない、などありとあらゆる理由をつけて悪口を
言われ続けている犠牲者は、自尊心を保つことはほとんど不可能に思われる。
でも、彼らにはひとつだけ自尊心を保つ方法がある。それは、
「自分は日本人だ」
と思うこと。日本と日本人には、世界に誇ることができる点がいくつもある。
日本は世界に冠たる技術大国であり、一見しょぼい町工場がアメリカのＮＡＳＡに
部品や製品を納入したりすらしている、また日本の社会は無宗教にもかかわらず
安全で、日本の街はどこに行っても清潔で、公共の交通機関は定刻通りに到着し、
日本のアニメや日本食は今は世界中で大人気。日本人は礼儀正しく、勤勉で、
親切で、法律や規則を遵守し、長寿国としてもいまだに世界トップクラス、等々。
こんな素晴らしい国の国民であるというだけで、自分には存在価値がある、と
思っていることだろう。
そのため、自分の自尊心の唯一のよりどころである日本をけなされると、まるで
自分という人間の価値がすべて失われてしまうかのような錯覚を覚えるために、
日本を批判する人たちを「売国奴！」「朝鮮に帰れ！」などと正気を失ったかの
ように罵倒するのではないかと思う。いうまでもないことだけど、これは愛国心
とはまったく無関係だ。というか、日本の悪い部分や改善すべき点を批判すること
すら許さない彼らの姿勢は、単に日本を甘やかしているだけだ。よりよい日本に
なれば、彼らがさらに自信をつけることだってできるだろうに、そういうふうには
考えない。自分がそのために努力することを嫌い、誰かが自分の知らないうちに
そういう問題点を解決してくれていればそれでいい、という甘えがあるのか。
いずれにしろ、これもまた愛国心とは無縁のみっともない子供じみた態度だ。
気持ち悪いほど賛美するというより、日本をけなされることに異常に神経質に
なっているということだ。彼らが集まるようなネット上のページを見ていると、
彼らが日本の良いところを語り合うようなことはあまりなく（あるとすれば
中国や韓国の汚点に関するニュースついてのスレッドなど）、それも賛美すると
いうよりは外国に対する差別的・侮蔑的な見地から日本を肯定的に述べるにすぎない。
これはどういうことなのだろうかと考えてみたのだが、おそらく彼らの多くは
アイデンティティーの崩壊を恐れている人たちなのではないかということだ。
今の日本はこれまでにないストレス社会になっている。家でも会社でも学校でも、
ストレスを感じない日はないだろう。特に昨今のストレスは、単に忙しいとか
息苦しいとかだけでなく、自尊心を傷つけられるような類のストレスが多い。
パワハラ、モラハラ、いじめ、成果主義、虐待、etc。自分という人間の存在や
価値観を全否定されるかのようなストレスを受けている人は、今の日本に
どれだけいるのだろう。
こういう人たちは、言うまでもなく自信を失っている。自分という存在に、
いったいどれだけの価値があるのか。頭が悪い、見た目が悪い、仕事ができない、
礼儀作法がなってない、向上心がない、などありとあらゆる理由をつけて悪口を
言われ続けている犠牲者は、自尊心を保つことはほとんど不可能に思われる。
でも、彼らにはひとつだけ自尊心を保つ方法がある。それは、
「自分は日本人だ」
と思うこと。日本と日本人には、世界に誇ることができる点がいくつもある。
日本は世界に冠たる技術大国であり、一見しょぼい町工場がアメリカのＮＡＳＡに
部品や製品を納入したりすらしている、また日本の社会は無宗教にもかかわらず
安全で、日本の街はどこに行っても清潔で、公共の交通機関は定刻通りに到着し、
日本のアニメや日本食は今は世界中で大人気。日本人は礼儀正しく、勤勉で、
親切で、法律や規則を遵守し、長寿国としてもいまだに世界トップクラス、等々。
こんな素晴らしい国の国民であるというだけで、自分には存在価値がある、と
思っていることだろう。
そのため、自分の自尊心の唯一のよりどころである日本をけなされると、まるで
自分という人間の価値がすべて失われてしまうかのような錯覚を覚えるために、
日本を批判する人たちを「売国奴！」「朝鮮に帰れ！」などと正気を失ったかの
ように罵倒するのではないかと思う。いうまでもないことだけど、これは愛国心
とはまったく無関係だ。というか、日本の悪い部分や改善すべき点を批判すること
すら許さない彼らの姿勢は、単に日本を甘やかしているだけだ。よりよい日本に
なれば、彼らがさらに自信をつけることだってできるだろうに、そういうふうには
考えない。自分がそのために努力することを嫌い、誰かが自分の知らないうちに
そういう問題点を解決してくれていればそれでいい、という甘えがあるのか。
いずれにしろ、これもまた愛国心とは無縁のみっともない子供じみた態度だ。